視覚障がいを持つエミリーさん、21歳

イギリス在住のエミリー・デイヴィソンさん(21歳)は、自身をファッショ二スタ(Fashionista)ではなく「Fashoneyesta」と呼んでいます。というのも、エミリーさんは視覚障害を持ち、生後18か月の時に「中隔視神経形成異常症」と診断されました。

透明中隔欠損と視神経低形成に、下垂体機能低下症を伴う先天異常である。脳と眼と下垂体の3症状をきたす典型例は30%のみで、視覚障害、てんかん発作や脳性麻痺などを併発する難治性疾患である。

出典 http://www.shouman.jp

エミリーさんの右目は完全に失明しており、左目は10%しか視覚がありません。段差も階段も、電柱もほとんどの物が見えない状態のエミリーさんは、盲導犬と一緒に暮らしています。

エミリーさんは「眼球振とう症」も患っています。夜になると症状が激しくなり、集中力の低下が起こるために、これまで夜は絶対に出かけることはできませんでした。

普通、両眼は一体としてバランスをとって動きますが、このバランスがくずれて、意思に無関係に振動する状態で、眼振ともいいます。

動き方も左右へ規則正しく振れる「振り子眼振」や一方向にだけ急に振れる「衝動性眼振」などがあります。

出典 http://www.kufm.kagoshima-u.ac.jp

4年前から盲導犬がパートナーに

出典 https://www.facebook.com

互いに慣れるための時間がかかったそうですが、今では同じ性格のようだと話すエミリーさん。盲導犬はエミリーさんの手足となり、日常生活をサポートしています。そして夜も出かけられるという自信もついたエミリーさん。

一つ自信が湧くと、自分の興味あることにもチャレンジしてみたくなりました。エミリーさんのお母さんは化粧品会社で働いていたそうで、小さい頃からエミリーさんはファッションやコスメに興味があったそう。

14歳の時に拒食症になったエミリーさん

視覚障がいのこともあり、思春期の真っ只中の14歳の時に、自分を受け入れることが難しくなったエミリーさんは拒食症になりました。自分のせいではないのに、周りが目の見えないエミリーさんに批判中傷したことも、エミリーさんを落ち込ませ拒食症へと陥る原因となりました。

でも、エミリーさんを救ったのはファッションでした。拒食症を克服するためにカウンセリングに通い、同時に人生の明るい部分に目を向けてみる努力をしようと決心したエミリーさん。子供の頃から大好きだったファッションとコスメのブログを書いたり、YouTubeに投稿したりすることで自分のやりたいことに向けてのチャレンジが始まりました。

エミリーさんは、「ClaroRead」という特殊なソフトを使い、ファッションブログを書いています。エミリーさんは積極的に「ロンドンファッションウィーク」にも足を運ぶようにもなりました。

「あなたは障がい者に見えない」

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ファッションブログを書き始めたことで、その認知度が上昇したエミリーさんは初めて会う人にいつも同じことを言われると言います。

「目が見えないようには見えないわ」
「障がいを持つには、あなたは可愛すぎるね」
「目が見えないの人にしては、とてもおしゃれで綺麗な格好してるのね」
「どうやってマスカラ塗ってるの⁉」

出典 https://www.facebook.com

目が見えなくても、マスカラを塗ったりアイラインを描いたりするのはただただ練習でしかないとエミリーさんは言います。練習すればできることなのだ、と。そして障がい者だからといって、おしゃれにすると不適切な理由もないし誰でも好きな服を着る権利はあるとエミリーさんは言います。

「目が見えない人はファッションやコスメとは無関係」というステレオタイプを持つ人がどれほど多いことか。エミリーさんはブログやYouTubeを投稿することで、そんな世間の目に対してこれまでチャレンジしてきたのです。

エミリーさんは、講演も行っている

「目の不自由なファッショ二スタ」としてテレビに出演するようになって以来、エミリーさんはイギリス各地で講演を行い、障がいがあっても、おしゃれをする権利はあるのだということを伝えています。そうすることで「できないことはない」という自分への自信に持繋がり、多くの障がいを持つ人への励みになっています。

エミリーさんは時々テレビのリポーターもしている

出典 https://www.facebook.com

どんな可能性にもチャレンジするエミリーさん

出典 https://www.facebook.com

拒食症や世間の「視覚障がい者」への偏見を乗り越えたエミリーさんは、今はとても強くなっています。「サイズの合った靴さえ履けば、どんな世界も征服できる」というのがエミリーさんのモットーなんだそう。ファッショ二スタならでは、といえるのではないでしょうか。

目が見えないから、耳が聞えないから、四肢が不自由だから…障がいを持つ人はなにかしら偏見で見られがち。社会にはまだまだどこかしら障がい者に対する分厚い壁がそびえたっています。でも、エミリーさんのようにどんな可能性にもチャレンジする精神を持つことで、社会からの障がい者への見方も変わることもあるでしょう。

エミリーさんには、自分に自信を持ってこれからもキラキラ輝き続けてほしいですね!

出典 YouTube

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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