世界一の大都市ニューヨークで生活するニューヨーカーは「せっかち」なことで有名です。しかし、NY在住の猫好き医学博士しんコロさん曰く、中にはせっかちを超えて「クレイジー」に分類されてしまう方もいるそうで……。

ご自身のメルマガ『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』で、最近遭遇したクレイジーすぎる人たちの事件簿を紹介。日本ではまずお目にかかれない変人・奇人に驚くこと間違いなしですよ。

NY横断歩道の仰天ファイル

皆さんもすでにご存知のように、NYの人々は極めてせっかちです。彼らは「NYは時間の流れが早く、皆忙しいから急いでる」と言いますが、それは全くのウソで、多くのNYカーは辛抱が足りないだけなのです。

たとえば、地下鉄の切符売り場の機械で地下鉄カードにチャージをしていると、後ろに並んでいる人たちは常時イライラしています。先日は、僕がチャージをしようとしているのにもかかわらず、僕の脇の下をくぐるように後ろから手を伸ばして、自分の地下鉄カードを機械に入れようとしたおばちゃんがいました。超せっかちです(笑)。

そんなせっかちなNYカーは、横断歩道は基本信号無視です。マンハッタンは道路が碁盤の目のように走っていて、30秒歩けば次の信号にぶつかりますから、車が来ていない場合は皆信号無視をして道路を横断するのが普通になっています。

そして車が走っている場合でも、数歩車道に前のめりに出て待ちます。そしてよくあるのが、信号待ちをしていると後ろからNYカーがやってきて、僕の目の前に立つという微妙に鬱陶しいパターンです。

つまり、自分が先頭で信号待ちをしていると、後ろからどんどん人がやってきて自分の前に立ちはだかります。皆が競って先頭になろうとするのです。でもすでに僕は先頭ラインに立っているので、僕の前に立つ人たちはどんどんと車道にはみ出すという危険な状態になるわけです。

というように、NYの横断歩道での皆の行動はちょっとクレイジーなのですが、中にはもっとクレイジーな人たちもいます。今日はプチ衝撃ファイルとして、「NY横断歩道の巻」をお送りしたいと思います。

【エアナイフ男】

その日、僕はマンハッタンの34丁目あたり、エンパイア・ステート・ビルの近くを歩いていました。この近辺は、メイシーズなどの大きなデパートがある賑やかなショッピングエリアです。僕が大通りの横断歩道を渡り始めた時のことです。

横断歩道を真っ直ぐ渡っていると、右前方から黒人男性がこちらに向かって斜めに渡ってくるのが視界に入りました。僕の歩く速度と、彼の速度と角度からすると、ぶつかることはないだろうと思いました。彼と僕がすれ違う時は、彼は僕の後ろをすり抜けていく軌道になるはずです。

そして、彼と僕との距離が数歩になった時です。その男はいままで斜めに真っ直ぐ歩いていた軌道を急に変え、僕に急接近しました。そして一気に距離を詰めて僕の懐の位置まで来ると、手を「空手チョップ」のような形にして、まるでナイフで刺すかのようなモーションで僕の胸を手で突きました

僕は反射的にその男の手を叩いて払いのけました! なんやねん! その男は無表情で、一体何が目的でそんな嫌がらせのようなことをするのかわかりません。ジョークやイタズラでもないし、何かに怒っていたりムシャクシャしたりしている様子もありません。

ただ無表情で僕の胸を突いて、僕がそれを払いのけると、無表情でこちらを見つめ、去ってゆきました。行動の意図がわからない! まるでねこの行動みたいです。もしかすると、彼は軽くキレた黒ねこの化身だったのかもっ!


【ゴミ男】

また別の日、マンハッタンのミッドタウン、60丁目あたりを歩いていました。僕が横断歩道で信号待ちをしていたその交差点の路上に、ゴミが散乱していました。散乱しているといっても、かなりの量です。

風呂桶2~3杯分はあろうかという量のゴミが路上に散らばっていました。ちなみに、NYは路上にゴミが散らばっていることはよくあります。そんなこともあって、NYの日本人のボランティア団体が集まって地域のゴミ拾いをしたそうです。

彼らは「NYの人たちは地域や環境が悪いことを政府のせいにしているけれども、まずは自分たちで何ができるかを示したい」と言っています。そもそも「街を綺麗にしよう」という発想自体がNYカーにはないと思うのですが、日本人ボランティアの人たちは「綺麗にし、さらに自分たちで何ができるかを示す」という意識の高さです。

話はもどり、横断歩道で僕はそこに散乱していたゴミのあまりの量に驚き、目を見開いていました。すると、道路の向こうから信号無視をして横断歩道を渡ってきた男性が、路上のゴミを拾ってこちらに投げてきました

彼は激しい怒りの表情をしています。そして男は怒鳴り声で「これはどうすんだ!こうすんだ!こうすんだ!」といってゴミを投げてきました。そして、大きなゴミを拾い上げると、「とどめ!」とでもいうように、地面に叩きつけました

その男性は、ゴミの散乱を政府のせいにはせずに、通りすがりの僕のせいにしたようです(苦笑)。そして散乱していたゴミは、その男性の怒りの甲斐もなく、むしろ彼のせいでさらに投げ散らかされることになったのでした。

ねこは、紙くずが山なっているとホリホリして散らかしますよね。あの怒りの男性もきっとねこの化身だったのでしょうか。やるせないので、そう考えることにしました(笑)。

【エアライフル男】

最後に、これはつい最近の話です。この時もマンハッタンの朝のミッドタウンを歩いていた時のことです。大通りの横断歩道を、僕は渡り始めました。すると左前方から、タンクトップ・短パン・ビーサンの姿のかなり太った男性が横断してきました。

その男性も、軽く斜めに僕の方へと向かってきています。僕は何度か横断歩道で嫌な思いをしているので、今回は警戒しています。しかし、その男性は僕を見ている様子はありません。なので、僕は気にせず歩き続けました。

そしてその男性と距離が近づいて、すれ違う瞬間です!その太っちょはその図体からは想像もできないスピードでクルリと僕の方を向き、「シャキーン!」と銃を構えたのです!

僕は「わっ!(@_@)」と驚いてその男を見ると、照準を狙う男の目と僕の目が合いました!「うげっ!」と思った瞬間、僕の目の焦点がその男の手に合いました。すると、男の手には銃がありませんでした(笑)。要するに「仮想(エア)銃」でした。

けれども、その男が構えている「仮想の銃」は拳銃ではなくて、ライフルのような大きな銃なのです!拳銃ではなくてライフルを構えるような動きをされたら、誰だってびっくりしますよ!

「なんでライフルやねん!」とつっこみたくなりましたが、ライフルを構えたその男の眼光がやけに鋭く、びっくりした僕はとっさにはつっこみが出ませんでした。

僕が唖然としていると、その太っちょは「銃口」の向きをくるっと変え、信号で停車している車に向けました。ドライバーもぎょっとした顔をしていましたよ。皆さんも、横断歩道で突然こんなことに遭遇したら、くれぐれも気をつけてくださいね。

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