記事提供:テレビPABLO

山根良顕(アンガールズ)&田中卓志(アンガールズ)/DVD『アンガールズ単独ライブ「~ゴミにも息づく生命がある~」』

アンガールズのDVD『アンガールズ単独ライブ「~ゴミにも息づく生命がある~」』が7月27日に発売された。これは、2016年4月に本多劇場で行われた彼らの7年ぶりの単独ライブを映像化したもの。

2人によるコントに加えて、豪華ゲストを迎えたショートストーリーも収録されている。アンガールズはこのライブで何を伝えたかったのか?田中卓志、山根良顕の2人に話を聞いた。

7年ぶりの単独ライブは死闘?――「途中で一回、立ち上がれないくらいになって」

――まず、7年ぶりに単独ライブを開催したきっかけを教えてください。

田中:ずっとコンビの単独ライブをやりたいなあと思っていたんですけど、「田中が考え中」っていうユニットの舞台をやっていたこともあって、ちょっと時間空いちゃったんですよね。

そんな中で、4月に「下北沢WEエンタメフェス2016」っていうイベントがあって、その中で単独ライブをやるのはどうですか、と声を掛けて貰えたので、やってみることにしたんです。

面白いネタもたくさん生まれたのでやって良かったと思いますね。ただ、めちゃめちゃ大変でした。ネタを書くのってこんなに大変だったかな、と思って。普段の仕事もセーブしなきゃいけないから、収入が減りましたよ。

なので、何とか回収したいんですよね。DVDがバカ売れすればいいんだけど、バカ売れする時代でもないから。お願いしますよ(笑)!

――山根さんはこのライブを振り返ってみていかがでしたか?

山根:7年トシをとって、体力が落ちたなっていうのは感じましたね。ネタ数はそんなに多いわけじゃないんですけど、たまたま体力的にしんどいネタが多かったというのもあって。

田中:そう、特に前半にそれが固まってたからね。「悪霊退散」が特にしんどかったです。

そこをやったらもうヘトヘトになる。めちゃめちゃ疲れました。途中で一回、立ち上がれないくらいになって。動いても動いても立ち上がれないので、どんどん体力が失われていって大変でしたね。

山根:その後に「レンタル彼女」のネタをやると、(気持ち悪い男性のキャラを演じている)田中が余計に気持ち悪くなってるんですよ。汗をびっしょりかいていて。

――確かにそのネタのとき、田中さんの全身が濡れていたのが気になりました。

田中:そうそう、あれはもう、あえてそうしていたわけじゃなくて、急いで出てきたらああいう感じになっただけなんです。確かに、自分でも映像で見てみて初めて、『うわっ、すごい気持ち悪さだな』と思いました。それまで客観的に見てなかったから。

山根:ネタの順番の妙で、気持ち悪さが倍増してましたね。

田中:だから、幕間に流す映像とかも、最初は無しでいいんじゃないかとか言ってたけど、あって良かったです。

息を整える時間があって、次に行けるっていうのがすごい助かったから。合間の映像なしでネタだけやるのって格好いいじゃないですか。でも、結局は映像があって良かった。

意図せず時代の先を行くネタ――「社会があとから追いついてきてる」

DVD『アンガールズ単独ライブ「~ゴミにも息づく生命がある~」』コントのワンシーン。

――お気に入りのネタはありますか?

山根:僕は最初の「火事がもたらしたもの」ですね。政治家になろうとしてる人が結局は泣いて謝ったりするっていうのが、今の時代っぽいなと。

本当の政治家が悪いことしたら笑っちゃいけないんですけど、思わず笑っちゃうような人もいっぱいいるじゃないですか。そういうのがうまく乗っかって面白いなあと思いますね。

田中がこのネタを作るときに、それを意図していたわけじゃないとは思うんですけど。

――たまたま今の時代っぽい内容になっていたんですかね。

田中:あと、『SICKS~みんながみんな、何かの病気~』(テレビ東京)という番組で頂いたキャラクターをちょっとだけ踏襲してるっていうのもあります。下ネタがバレて立場ある人が落ちていく、っていう大まかな流れは同じで。

それをコンビのネタにも持ってこられないかな、と思って作ったネタです。

――このネタに出てくる町内会長の男は、ラブドールを持っていたことが見つかってしまっただけで、別に悪いことをしているわけじゃないですよね。

田中:そうなんですよ。法に引っかかってるわけじゃなくて。ああいう立場になったら、やっぱり自分の正当性を主張したいだろうな、って思ったんです。

「ゴミにも息づく生命がある」っていうライブのタイトルにもそういう意味があるんですよ。ラブドールを使っていて、周りから白い目で見られているような人間にも、一応は考えがある。

これもそうだし、「ドレッシングルーム」でもそういう部分がちょっと出せたらな、って。

――「僕は法の中で暴れてるだけ」っていうセリフにはメッセージ性があると思いました。最近起こった政界の騒動だったりを予見するようなものありましたね。

田中:本当にそうですね。これも、社会があとから追いついてきてるみたいな感じなんですよ。ほかのコントも未来予知みたいになっているのかもしれないですね。

<DVDリリース情報>

『アンガールズ単独ライブ「~ゴミにも息づく生命がある~」』

発売日:7月27日(水)
価格:3,800円(税別)
発売元:コンテンツリーグ
販売元:アニプレックス

<プロフィール/アンガールズ(あんがーるず)>

田中卓志(ツッコミ担当)&山根良顕(ボケ担当)により2000年結成されたお笑いコンビ。ともに身長180cmを超える長身かつ痩身という独特のビジュアルで、日常に溢れる行き違いや葛藤などをシュールな間で綴るコントネタを得意とする。

『エンタの神様』(日本テレビ)や『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)、『内村てらす』(日本テレビ)などのネタ番組をはじめ、多数のバラエティ番組に出演する一方で、単独ライブなども行っている。

<撮影/小倉雄一郎(本誌)>

DVD『アンガールズ単独ライブ「~ゴミにも息づく生命がある~」』コントのワンシーン

DVD『アンガールズ単独ライブ「~ゴミにも息づく生命がある~」』ジャケット

インタビューアー

ラリー遠田

1979年生まれ。東京大学文学部卒業。作家・ライター、お笑い評論家として執筆、講演、イベントプロデュースなど多方面で活動。主な著書に『逆襲する山里亮太』(双葉社)、『なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?』(コア新書)がある。『ヤングアニマル』(白泉社)に連載中の漫画『イロモンガール』の原作を手がける。

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