記事提供:CIRCL

最近、ニュースで「IoT」という言葉をよく聞くのではないだろうか。なんとこのIoTを利用して健康管理を行っていくことで、医療保険を安くすることが可能となったのだ。

IoTのポイントは「情報の蓄積」と「結果を元にしたフィードバック」

まず「IoT」というのは、何なのだろうか。言葉としては知っているかもしれないが、詳しくは聞いたことのない方向けに少し説明を行う。

IoTは“Internet of things”という言葉の頭文字から名付けられたものだ。この英語を直訳すると、「物のインターネット」である。

これまでインターネットと接点がなかった物を、インターネットに接続することによって新しい価値や利用方法を見出す
というものだ。

例えば体重計とインターネットを組み合わせると、利用する度に利用者の体重情報等がインターネットを介して随時蓄積されるようになる。

その情報を利用することによって、健康管理はもちろん、体重以外の内容が測定できれば、病気の早期発見などにも役立つかもしれないのだ。

ここからも分かるように物をインターネットにつなげることによって、利用者のデータを蓄積することが可能となる。そして過去のデータを元に、最適な提案を利用者にフィードバックできるのがIoTの利点だと言える。

保険業界でも起こっているIoTの動き

IoTを利用した商品戦略は保険業界でも起こっている。国内では保険会社の住友生命保険と通信会社最大手のソフトバンクが、IoTを活用した独自のウェアラブル端末を用いて医療保険サービスの開発に着手している(※1)。

開発中のウェアラブル端末では、日々の体重の増減や血圧の変化、運動した距離や時間などの詳細を記録できる予定だ。その結果を保険料に反映しようという仕組みだ。

これが実現すれば利用者は自身の健康データを蓄積しながら、その頑張りによっては保険料減額という恩恵を受けられるかもしれない。

海外ではすでにフランスの保険会社「AXA」や、アメリカの医療保険ベンチャー「Oscar」が、IoTを利用した医療保険の販売を開始している。

Oscarでは1日の目標歩数を利用者ごとに設定し、その目標を達成するとamazonのギフトカードによって還元されるというサービスを提供している(※2)。

海外の方が日本より一足早い展開となっているのは、技術的な側面もあるとは思うが、「インセンティブを得るために頑張る」という文化が欧米諸国の方が根付いていることも要因ではないかと推測する。

今後は日本でもこのような仕組みを通して、利用者が常に健康を意識した行動や選択を取るように仕向けることが可能となるのではないだろうか。

経済産業省が取り組むこれからのIoTとは?

海外の動きからは一歩遅れているが、経済産業省が「『ウエルネスプログラム』と連動した生命保険の検証について調査報告書」をまとめるなど国家を挙げてIoTを用いた保険医療の提供に取り組む動きが始まろうとしている。

どうしても保険料というところに目がいきやすいが、運動を継続していくと身体を健やかに保てること、そして病気の予防にもつながっていく。IoTを用いることによって一石三鳥の恩恵を受けられる日もそう遠くはないかもしれない。

参考・引用
※1:朝日新聞DIGITAL健康管理、ネットと連携 保険料値引きも ドコモなど
※2:テレビ東京 WBS 国内初! 健康だと安くなる医療保険

参考
東洋経済ONLINE「IoT」とは何か、今さら聞けない基本中の基本

THE BRIDGE 運動すると生命保険料が安くなる?アクティビティトラッカー「Withings」と保険会社「AXA」が提携

経済産業省 平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業 『ウエルネスプログラム』と連動した生命保険の検証について調査報告書 http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/05.aial.pdf

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