いなり寿司は人を魅了する。甘くて、香ばしくて、旨くて、そして爽やかで酸っぱい。まるで人生模様のような料理だが、今回は、そんな美味しいいなり寿司が食べられる店舗をランキング形式でご紹介したい。

・本当に美味しいと感じた店舗のみ掲載

すべての店舗は、実際に記者とグルメ評論家が出向いて味をチェックした。よって、食べずにネット情報や口コミを紹介するだけのランキングではない。本当に美味しいと感じた店舗のみ掲載する。

・いなり寿司が美味しいお店ランキングベスト10発表

1位 魚勝 / 銀座魚勝謹製 弥左エ門いなり

銀座魚勝はディナータイムだけの営業だったが、「お客さんに出せるレベルに達した」とのことで、稲荷寿司、つまりおいなりさんの提供をランチタイム限定で開始した。その名も「銀座魚勝謹製 弥左エ門いなり」。

ランチタイムのテイクアウト専用メニューで、ディナータイムには食べることができない。さらに数量限定だ。ここのいなり寿司は、魚勝の店舗の裏手の伝統ある「宝童稲荷神社」に対する敬意を込めて作られたもの。

この稲荷神社の地域から、電通、味の素、大日本印刷、ミキモト、すきやばし次郎など成功を収めた企業が多数続出しており、ご利益があると言い伝えられている。観光名所にもなっているので、覗いてみる価値はあるだろう。

2位 豊川稲荷境内家元屋 / いなり寿司

ここは豊川稲荷妙厳寺の直轄別院で、いわゆる飛び地境内。その敷地内に「家元屋」という食堂があり、そこでしか食べられない特別にジューシーないなり寿司が、いなり寿司界の重鎮の間で注目を集めているのだ。

しかしここ、いなり寿司マニアにもあまり知られておらず、まさに知る人ぞ知るいなり寿司の聖地となっている。

3位 松むら 北千住 / いなり寿司と海苔巻きいなり寿司

一口食べると、お揚げが、まるで儚(はかな)い絹のように「ぶぶぶぶ……」とちぎれ、それと同時にほんのりと甘さを広げる。その後、数秒の間をおいてツルンとした酢飯が酸味を生み、甘さを強調する。

この甘味と酸味のバランスの良さ、シンプルだからこそ真似できない。いなり寿司を極めるとこうなるのか。一口一口、食べながらそういう思いを強く感じる逸品だ。

4位 小ますや / いなり寿司

ここのいなり寿司の特徴は、やや多めの酢飯が薄めのお揚げに包まれている点。そして、全体的に甘いにもかかわらず「微弱な甘さ」により極限までしつこさを無くしている点だ。

しっかり甘さを伝えられる最低限の糖度に抑える業が、このいなり寿司には仕込まれているのである。

5位 呼きつね / いなり寿司

酢飯とお揚げの境界線がわからないほど、酢飯とお揚げが一体化したかのようなテイストで、限りなく繊細で絶妙な甘さと酸味が続く。

特に酸味の「弱さ」が極めて素晴らしく、やや硬めの米粒が弾けるたびに米の旨味と酸味があわさり、甘さが生むコクに拍車をかける。

6位 白金や(ぷらちなや) / いなり寿司

焼きいなり寿司は、香ばしさを付加した燻製のような風味を堪能できます。そして柚子いなり寿司は、甘さと同時に柑橘の心地よい爽やかさを感じます。おすすめは鶏牛蒡(とりごぼう)いなり寿司で、お揚げのコクと肉汁のコクのダブルを堪能できます。

それなのに後味として雑味が残らないのは、お揚げの油の質と、米の仕上げが絶妙だからでしょう。

7位 セブンイレブン / ふっくら仕立ていなり

コンビニの「いなり寿司」の分野において、セブンイレブンの右に出る者はいない。そう、セブンイレブンのいなり寿司が「地味に美味しい」と言われているのだ。

実際に食べてみたが、確かに上品な甘さがあってしつこくなく、それでいて「しっかり食べた」という満足度も高かった。

8位 加賀守岡屋 / 守岡さんちの焼きいなり

とにかく、形状もテイストも今までのいなり寿司とは一線を画します。驚くほど極厚なお揚げの真ん中に切り込みが入っており、そこに「鶏ごぼうご飯」や「ちらし寿司」が詰めてあります。

普通の稲荷寿司はお揚げより酢飯のほうが分量的に多いのですが、こちらはお揚げの質量のほうが多いのです。

9位 スシアベニューK’s / カレーいなり寿司

カレーといなり寿司が融合した味は「甘さ寄り」。なぜならば、カレーを辛さで表現するのではなく、カレー特有の風味をターメリックで表現しているから。

まったく辛くなく、むしろ強い甘さを感じますが、ターメリックの作用なのか、しつこさをまったく感じさせません。

10位 いなり和家 / いなり寿司

20個のセットには2種類のいなり寿司が入っている。そのひとつとして胡麻がふんだんにふりかけられたいなり寿司が入っており、極めて強い香ばしさを堪能できる。

個性的かつ自己主張が強いいなり寿司だが、それゆえ「大絶賛」か「否定」か、評価が大きく分かれそうだ。

・いなり寿司という文化

いなり寿司の世界は、非常に奥が深いものだ。最近は「目新しいいなり寿司」に目が行きがちな潮流になっているが、伝統を守り続けた味、そしてその味を進化させた味、そのふたつを徹底して守ってこそ、ようやく亜流と呼ばれる奇抜ないなり寿司へと進めるのである。

奇抜さ、個性、独自の味も重要だが、いなり寿司という存在が軽い存在にならないよう、いなり寿司という文化を破壊しないよう、寿司職人はその職業に課せられた「使命」を肝に銘じてほしいものである。

出典 YouTube

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス