リベリアウイルステストラボ

ニューヨーク血液センター(NYBC)が、1974年に西アフリカのリベリア共和国の首都モンロビアから約40マイル(約64キロ)に位置する6つの小島に「リベリアウイルステストラボ」を設立しました。捕獲した野生のチンパンジーを生体実験用として、そこで約200頭を飼育していました。島であれば、チンパンジーは泳げないので逃げられないからです。

チンパンジーたちは、肝炎など人為的に感染させられ、ワクチン開発の実験材料として使われていました。

置き去り

しかし、2005年にこの施設は閉鎖されました。

ワクチンを製造したNYBCは莫大な利益を得ながらも、今後の方針をめぐりリベリア政府との交渉決裂や出費がかさむことなどを理由に2015年3月、今もなお生存している66頭のチンパンジーへの援助を完全に打ち切りました。

それまで餌を人間からもらっていたチンパンジーたちは、いくら待っても、餌も飲み物も何ももらえない状態になってしまいました。島にはチンパンジーたちの食料はありません。それは、彼らの死を意味していました。

つまり、NYBCは彼らが死ぬことをわかっていて放置したのです。さんざん、人間のために辛い実験に使っておいて、いらなくなったら捨てるという最低な行為を選んでしまったのです。

実験用に使われていた66頭のチンパンジーたち

出典 YouTube

人間のための生体実験用動物として、飼われていたチンパンジーたちが突然、いらなくなったとして、餌のない島に放置されました。

慈善団体が支援

取り残されたチンパンジーたちは「アメリカ動物愛護協会(Humane Society of the United States)」や「SOS PONSO」などの慈善動物愛護団体が寄付を募り、支援し続けています。

リベリアに捨てられたチンパンジーたち

出典 YouTube

それは‘死‘を意味していました。

捨てられても人間を慕い続けるポンソのお話

出典 YouTube

ポンソのお話は日本でも知っている人は多いと思います。ポンソもNYBCに置き去りにされた生体実験用チンパンジーの1匹でした。

最後に

昨年、NYBCがリベリアに置き去りにしたチンパンジーに対する支援をすべて打ち切るという衝撃なニュースが世界を駆け巡りました。

あまりにも酷いお話です。さんざん、人間のためのワクチン開発に利用しておいて、病気に無理やりしておいて、苦しい思いをさせておいて、餌のない島に置き去りです。それは、彼らが‘死‘を迎えることをわかっててやったことでした。チンパンジーは泳げないため、島から脱出できないことをわかっててやったことでした。彼らの絶滅を望んだわけです。

チンパンジーは、国際自然保護連合の「絶滅の恐れのある生物種リスト」で絶滅危惧種に指定されています。それなのに、NYBCのような世界的にも知られている団体がそういういことを行ったということが、耳を疑う事実でした。

これは昨年のお話しなのですが、まだ、この問題は終わっていません。「私たちはまだNYBCと闘い続けています。」というメールがHumane Society of the United Statesから筆者宛てに届いたので、人々から忘れられないように今、このタイミングで書いておこうと思いました。

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さくらまい (Mai Sakura) このユーザーの他の記事を見る

最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。
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