記事提供:子ある日和

妊娠前から少し変わった病気にかかり、今も在宅でイラストのお仕事などをしながら子育てをされているお母さんからの体験談です。読み終わったら、自分のお子さんを「ぎゅうぅ」としてあげてくださいね。

あなたがいるから頑張れる

私は子供を授かるまで、体に全身痛が走り硬直してあまり手足が使えないという、奇病にかかっていた。

ある時急に子宮内膜症がほぼなくなり、その奇病も和らぎ、治療に使っていた薬の服用をやめ、念願の子供を授かることができた。生理予定日当日には炊飯器のにおいでつわりがはじまり、結局産んで暫くするまで、つわりは続いていた。

産んだあとは手首も震え、腰もヘルニアになってしまって脚もうまく動かせないことがよくあった。骨盤矯正を受けながら、同居の家族に助けてもらい、貧血も耐えながらなんとか授乳は続けられた。

しかし、睡眠不足と疲労、貧血で体にムチを打っている状態で甲状腺が悪化。夫にイライラ、そんな私に夫も攻撃的になることが増え、すれ違いの毎日。それが余計に負担をかけてしまったのか、鬱になってしまい、喘息とアレルギーの連続、ついには洗剤にまで反応して発作を起こし、化学物質過敏を発症。

不思議なことに、以前の奇病も治り産後直後の不調も治ったので動けるようにはなったのだけれど代わりに不思議な発作を繰り返すようになってしまい、会える友人も限られてしまった。

幸い、友人は心優しいメンバーばかりなので、電話を気軽にするようになった。離れて暮らしているけれど、声を聴けば元気がでるのでとても大切な存在。子供への授乳は、私が心療内科に行くことになって断乳をした。

案外あっさり乳離れをしてくれたのだけれど、それでもなれるまでは2週間はかかっていて、寂しそうな子をみると切ない気持ちになった。しかしそれがいい方向に向かったのか、急に急成長を始めた我が子。歩くのもあっという間、自分でご飯もきれいに食べ始めた。

ある日、私は家庭環境に悩まされ、ストレスが爆発して部屋で泣いてしまっていた。いつもはいたづらしてまわって小突いてくるおてんばさんが、静か。

顔を覗き込み、「どったの?」と言うなり私の涙を手で拭いて、「ぎゅうぅ」と言いながら力強くずっと抱きしめてくれた、頭も撫でてくれて。


もう、この一連の言動にびっくりして悲しい気持ちもどこかにいってしまった。よく考えたら、私が普段子供にしている行動だった。どういう時にどうしたら嬉しいか、子供なりに思い出して考えてくれたんだろうか。

こんな小さな子が、大きな大人に、必死で愛情をむけてくれている。それが嬉しくて、余計に泣きながら笑っているという変なお母さん状態になってしまった。それ以降も相変わらず子供は元気で、危ないことをやろうとしては私に注意され、私も動き回るパワーに追いつけず毎日息を切らせて育児をしている。

どうせ誰も自分を褒めてはくれない、わかってくれない、と嘆くことも時々ある。でもそんな時は、子供をぎゅっとして、以前してもらったことを思い出すようにしている。こんな不完全な自分を本気で好いてくれる子供がいる。友人がいる。

一瞬で悲しみを取り除く大きな存在はすごいと思う。体が弱くても、毎日ギリギリの生活でも、この子となら一緒に頑張っていける。もっと、自分を労わりながら、まだまだ子供と生きて行こうと思う。

(Toiさん)

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