日本から両親が私達の住むオランダへやって来ました。スーツケースには、「あれも着せたい、これも食べさせたい」と、孫へのプレゼントがびっしり。

日本で生まれ育った私には懐かしいものばかりでしたが、ヨーロッパでは珍しいものもありましたので、紹介したいと思います。

11ヶ月のワイルドな息子は、「身につけるもの」が大キライです。帽子、洋服、靴下、靴などを着せたり、履かせたりすると、とても嫌がります。

すーじーさんが帽子で大苦戦したエピソードはこちら

洋服を脱ぐときは大喜び。裸でいる時は生き生きしています。逆に服を着せようとすると、ヴギャーと叫んで大騒ぎ。おむつだけつけて部屋をあちこち移動したり、口いっぱいにバナナを詰め込んだ様子は、まさにおサルさんのようです。

また、靴下を履かせればすぐに脱いで、脱いだ靴下は口にくわえる始末。口に靴下をくわえて「自分でとっといたでー!すごい?」と自慢げな表情でこちらを見てきます。この調子ですから、室内で靴下は履かせるのは断念しました。

さらに10ヶ月の頃から、1人で2,3歩歩きだしたので、「そろそろ靴でも」と、履かせてみました。 が、ご想像の通り、息子は大泣きです。

靴下みたいには簡単に取れないので、いつもの必殺技がきかず、憤慨です。森の中にいても10メートル先から聞こえるくらい、大きな声で泣始きめました。

さすがに近所迷惑ではないか?と思い、それ以来靴は履かせず、庭などは裸足で歩かせていました。

でも、これからもっと歩けるようになったら、道路を裸足で歩かせるわけにもいかず、靴は必需品。どうすれば履くようになるのか?息子が歩いて嬉しい半面、靴を履かせる問題に頭を悩ませていました。

そんな話を、私の母にしたところ、「いいのがあるじゃないのー!」と母。

「ほら、ピッピッと鳴る靴。あれなら、面白がって履くかもよー」

「なるほどー!!その手があったか」と、膝をうつ私。

確かに、音が大好きな息子。歩く度に音が出る靴なら、嫌がらなさそうです。

息子の足のサイズを測り、母に伝え、おみやげに持ってきてもらうことにしました。そんなわけで、母のおみやげでいっぱいのスーツケースには、日本でよく見る「ピッピと鳴る靴」が入っていました。

さっそく、母と私で息子に靴を履かせてみました。最初はふんぞり返って泣いていた息子でしたが、いざ履いて歩いてみると、着地する度に「ピッピ」と音がするので、嫌がりません。泣かないだけでも、大きな進歩です。

さらに音がなるのが楽しいのか、靴を履いてどんどん歩きたがります。 作戦大成功!

「すごいすごい、やったー!」

家族皆で、大喜び。 もう、本当にピッピシューズを開発してくれた人に感謝です。それからは、息子は「歩くときはピッピシューズを履く」というのがわかったようで、靴を履くようになりました。

11ヶ月の息子と両親を連れてオランダ、ドイツ、フランスなど周遊旅行へ出かけた時も、この靴を持参しました。サービスエリアで休憩をするときも、ピッピシューズを履いて歩きます。

「ピッピッピ。ピッピッピ」と音がするので、息子の周辺に入る人たちは皆『何の音だろう?』と、振り返って息子を凝視(笑)ヨーロッパではピッピシューズは無いようで、初めて見たのかもしれません。

「見て見て!あの子の靴から音が出てるわ」とか、「面白いわね、歩くと音が出る靴なのね」なんて話しています。おかげさまで、道行く人から大注目されてしまいました。

息子は皆に注目してもらって、ピッピ、ピッピと元気に歩きながら手を振り、笑顔を振りまきます。笑いながら、息子に手を振り返してくれる人もいました。

たくさんの人が静かに待つフェリー乗り場でも、歩きたがる息子。仕方がないので、靴を履かせて歩かせました。

静かな空間に「ピッピッピ。ピッピッピ」と響き渡る靴の音…。途端にフェリーを待つ人全員が、一斉に息子に注目。熱い視線の先には、息子の靴。 音の鳴る原因が「靴」だとわかって大笑い。

息子は、物怖じせず手を振って、ニコニコしていました。

まさか、日本のピッピシューズがヨーロッパではそんなに珍しく、驚かれて、注目されるものだったなんて!

息子は多くの人から注目されて誇らしげでしたが、私はこんなにも注目を集めるものとは知らず、ちょっぴり恥ずかしかったです。

靴を履けるようになった今では、ピッピシューズでない普通の靴も履けるようになりました。 息子が「靴が履けるようになった」記念のピッピシューズ。いつまでも大切にしたいと思います。

赤すぐ みんなの体験記のおすすめ記事】

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス