仕事を持ちながら妊娠・出産をするワーキング・マザーにとって、出産直後は、生まれたばかりの赤ちゃんの育児のために、物理的に仕事を休まなければなりません。

日本の産休期間は、産前42日(6週間)から産後56日(8週間)の期間は、本人が希望すれば会社を休業することができることになっています。

しかし、先進国アメリカでは、育児休暇の有休を定める法律がないという現状のようです。

双子の子どもを抱え、出産を控える女性

2015年4月。Tami Forbes(タミー・フォーブズ)さんが出産休暇を取るために準備をしていました。自分自身と、彼女の幼い子ども。そしてこれから生まれてくる赤ちゃんのために収支を合わせるのに苦労している女性スタッフに、

彼女のボスである経営者・Marcus Lemonis(マルクス・レモニス)氏がタミーさんに自ら会いに行きました。

マルクス・レモニス氏とは

マルクス・レモニス氏は、1973年11月16日レバノン生まれのアメリカ人投資家・テレビパーソナリティーとして有名な実業家。Camping World最高経営責任者でもあります。

また、彼の慈善活動も有名です。ミルウォーキーのホームレスの支援活動や、セントジュード小児科研究病院をはじめ、さまざまな組織に寄付されてきた方なのです。

9時間労働で週に300ドルという安い賃金。夜はバーテンダーを掛け持ち

タミーさんは、「キーウエスト・キーライム・パイ」の店長をしています。彼女は、在庫管理からマーケティングまですべての仕事を取り扱うという重労働にも関わらず、タミーさんに支払われるのは1週につき300ドルという安い賃金のみでした。

彼女には8歳の双子がおり、3人目の子どもを妊娠していました。タミーさんは、日中9時間の仕事をするだけではなく、貧しい生活収入を補うために夜はバーテンをしていました。

店の経営者・レミナスさんの取った行動とは

『あなたが去る前に、私は今後もあなたの助けを必要とするつもりです。あなたはこの店で我々のリーダーなのです。これからも仕事を続けてもらわなければなりません』

そして・・・
『あなたの心が素晴らしいので、私は僅かながらの報酬を渡したかったのです』

6ヵ月分の小切手が渡される

レミノス氏はタミーさんに、6ヵ月分の賃金に当たる小切手を手渡しました。この温かい行為に、タミーさんは号泣...。

「私がこれからも子どもとともに暮らすことができて、十分過ぎる給料をいただくことができるなんて...これまで、こんなお金を持っていませんでした」

「貯えた額よりさらに大きい...思いがけないことでした」

アメリカの育休制度って?

2015年。マーケットプレイスの「Etsy」が、6ヶ月間の給与全額支給の育児休暇を導入。男女問わず、養子縁組で親になった人も取得することができるようになりました。

「Etsy」の広報・ジュリエット・ゴーマン氏は新制度の導入について、「家庭の育児における男女平等の役割を担うことで、職場におけるワーキング・マザーに対する偏見を取り除くためだ」と主張。

また、テクノロジー業界では、優秀な人材確保のため、育児休暇の期間を延長する動きが広まり、「Apple社」や「Facebook社」も体外受精の卵子凍結に補助金を支給するなど、福利厚生の充実を図っているようです。

実は、先進国のアメリカは、育休を定める法律がない...

アメリカには先進国で唯一、有給の育休を定める法律がない。家族医療休暇法(Family and Medical Leave Act)では12週間の“無給の”育児休暇を導入することを義務付けているが、対象となるのは従業員50人以上の企業に勤めるフルタイムの雇用者のみ。企業の福利厚生で有給の育休が認められているのは12%の労働者だけだ。

この問題に取り組んだ政治家もいるが、成果は出ていない。ニューヨークのカールスティン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)上院議員は2013年、年齢や性別を問わず出産や医療で休む必要がある人に有給休暇を与える制度を提案したが、下院で棚上げされている。

出典 http://forbesjapan.com

アメリカのフルタイム労働者の産休取得者は、37%となり、3人に1人と減少していることが分かっています。出産後数日で、子どもをベビーシッターなどに預け、職場復帰するケースもあるようです。

産休取得率低下の理由は

取得率低下の理由の1つは、経済的な問題です。アメリカでは、出産前後12週を最大とする無給の休業制度があるだけで、政府は休業中の収入を保証していません。

出典 http://suzie-news.jp

世界政策分析センターによると、世界186ヶ国のうち、有休の産休・育児休暇制度を持つ国は96%。ほぼすべての国が、妊産婦の休業と、その間の収入を国の制度で保障しています。

同センターによれば、アメリカは186ヶ国中、有休の産休制度を持たない8ヶ国の1つのようです。

長期の休みはキャリア形成に影響するから、という前向きな理由もあるでしょう。しかし、取得率が下がった最大の理由は失業への恐れです。

調査では、働く女性の77%が「パートナーには産休を取ってほしくない」とも回答。その主な理由としてあげられたのが、「休んでしまったら仕事を失うことになるのでは」という心配でした。

出典 http://suzie-news.jp

「Forbes」によると、12週の出産休暇と8週足らずの有給休暇を持つ女性が、「うつ病のより多くの兆候がありそうだ」と報告しています。

先進国アメリカが、育児休暇を定める法律がない、という現状に驚きました。その中で、双子の子どもを育て、出産を控えているタミーさんにとって、経営者がかけた温かい言葉と、賃金6ヶ月分に当たる報酬を与えてくれたレモニス氏の心遣い。タミーさんの感謝の涙がすべてを物語っています。

しかし、経営者のレモニス氏から見れば、「勤勉な従業員を失わないために、多くの企業が扱わなければならない問題だ」、と指摘しているようです。

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出典 YouTube

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cocon☆hanna このユーザーの他の記事を見る

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