激動の昭和の時代を振り返るとともに、現代に残したい当時の学びを探るコーナー「昭和土産ばなし」

まだかなまだかな~♪
学研のおばちゃんまだかな~♪

昭和の時代に小学生生活を送ったアナタなら、このCMソングをご存知のはず。そう、学研が出版していた学習誌のCMソングです。

当時、学研は「学研の科学」「学研の学習」の2誌の学習誌を発刊していて、「科学」では理科と算数を、「学習」では国語と社会を学ぶことができました。店頭での販売はせず、“学研のおばちゃん”(正式にはコンパニオンと呼ぶそうです)が各家庭に配達する形式をとっていました。

平成の今、面と向かって「おばちゃん」なんて言ったら「おねえさんと呼びなさい!」なんてひっぱたかれそうですが、CMソングにあるように、おばちゃんが学習誌を届けてくれるのが本当に楽しみだったんです。

なぜ、学研の学習誌がそんなに楽しみだったのか?

なぜ、学研の学習誌がそんなに楽しみだったのでしょうか?実際に定期購入していた方ならすぐにわかると思います。そうです、遊びながら学べる豪華な付録がついていたのです!

特に「学研の科学」の付録は、子供の好奇心と探求心をくすぐってやまない魅力に満ちていました。顕微鏡や蟻の実験ハウス、プランクトンの飼育セットやラジオキット。野外に持ち出して楽しんだり、お風呂に持ち込んで遊んだり、机の上で眺めてニヤニヤしたり……。当時子供だった私たちに未知の世界を見せ、また楽しい時間を与えてくれたものでした。

学研グループは2016年4月に70周年を迎え、それに先駆けて昨年の11月から「学研70周年スペシャルサイト」を開設、公開しています。サイト内の「科学のふろくギャラリー」では、なんと懐かしの「学研の科学」の付録を見ることができるんです!

「知ってる!」「持ってた!」思わず叫びたくなる昭和の付録

では「科学のふろくギャラリー」から、まずは昭和の付録をピックアップして見ていくことにしましょう。仕組みは簡単ですが、驚きと発見、そしてアイディアに満ち溢れたものばかりです。

20倍拡大観察鏡(1972年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

4種類の標本を回転観察版に乗せ、回して観察できるスグレモノ。まんまプラスチックの塊のようなチープさと、レトロな色合いがいかにも昭和な雰囲気ですね。

50倍球レンズ顕微鏡 1976年(昭和51年)/6年の科学

出典 http://www.gakken.co.jp

10倍のルーペと球レンズを組み合わせた50倍の顕微鏡。コンパクトに収納できるのも特徴で、野外に持ち出していろんなものを拡大して見たら、世界が変わりそうですね。

動く乗り物セット (1967年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

板バネ、巻バネ、輪ゴムの力を利用し、バックさせエネルギーを蓄えて走らせる仕組みになっています。私はこの時、まだ生まれていませんでしたが、友達と競争させて遊んだ思い出がある方もいらっしゃるのでは?

風実験ヨットカー (1983年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

風が風杯を回す力で走るヨットカー。風杯を採用したことで風の力を効率よく活かすことができ、走らせるだけでなくクレーンのように重りを巻き上げることもできました。

小えび(プランクトン)飼育観察セット (1981年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

ケースの中でプランクトンを飼育できるキット。水を入れ、卵を入れて、ワクワクしながら誕生を待っていた記憶があります。プランクトンが生まれてすぐ、幼い弟が飼育ケースをブチまけてしまった苦い記憶も(涙)。

星ざ投えい機 (1971年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

セットしたシートの裏から光を当てて、星座を投影する付録。シートを回転させることで、時間の経過による星の動きも再現できました。野外に持ち出して、実際の星空と見比べた方も多いのでは。

ラジオキット (1977年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

高学年用のスーパースペシャルな付録といえばコレです、ラジオキット。組み立てる前にコイルで電磁石の実験ができたそうですが、当然そんなことはせず直ちに組み立てました。本当に放送が聞こえた時は感動モノでした!

時代が平成に変わり、付録の仕組みもデザインも進化!

次に平成の付録を見てみましょう。ここでは敢えて、先に紹介した昭和の付録と同じコンセプトのものをピックアップしてみました。両者を比較すると、「学研の科学」の付録がどれだけ進化しているかがよくわかります。

50・100・150倍スーパー顕微鏡 (2009年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

なんでしょう、このドッシリ感は。昭和の付録と比較すると、見た目も性能もかなり本格的になっています。倍率も最高150倍にまでアップ。正直、平成に生まれればよかったと思わされる付録です。

ソーラーカー (1992年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

バネや風力で車を走らせていた我々にとっては、まさに夢のような付録。平成の「学研の科学」にはソーラーカーが登場!コストを抑えるため、CDウォークマンで使われていたモーターを使用しているそうです。

おばけエビスーパー水ぞくかん (2009年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

定番のプランクトン飼育セットです。おばけえびとは、アメリカの塩湖に生息する「アルテミア・サリーナ」のこと。飼育ケースは落ち着いたデザインになり、リビングに飾られていても何の違和感もなさそうです。

Myプラネタリウム (2009年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

昭和の付録で「星ざ投えい機」を紹介しましたが、平成になるとプラネタリウムにまで進化を遂げました。夜ベットに入って星を眺めながら眠りにつくなんて、ロマンチックでいいですね。

IC回路電子手帳型ポケラジオ (1994年度)

出典 http://www.gakken.co.jp

コイルむき出しの昭和の付録に比べ、平成のラジオキットはかなりスマート。このデザインは、当時流行っていた電子手帳をモチーフにしたのだそうです。でも、昭和の付録のあの無骨な感じも捨て難かったり…しませんか?

そして2009年、「学研の科学」は惜しまれつつも休刊

懐かしいもの、今でもほしいと思うもの、「科学のふろくギャラリー」には、さまざまな時代のさまざまな付録が掲載されていました。

しかし、ギャラリーをご覧になった方はあることに気がついたはずです。2009年の付録の紹介の冒頭にある「最終形」の3文字を。

いったい何が最終形なのか?実は「学研の科学」は、2009年度冬号をもって休刊となってしまったのです。最盛期には全学年で計670万部を誇った学習誌でしたが、少子化の影響やニーズの多様化など、時代の流れに抗えなかったのです。

多くの子供たちに発見と感動、理科の楽しさを教えてくれた「学研の科学」は、今はもうありません。学研のおばちゃんを待つワクワク感も、付録を組み立てている時のドキドキ感も、今の子供は味わうことができないのです…。

あのワクワク感をもう一度!今だからこそ手に取りたい「大人の科学マガジン」

しかし、肩を落とすことはありません!学研は2003年4月から、「大人の科学マガジン」を発刊しています。もちろん「学研の科学」と同じように、好奇心と探求心をくすぐる付録がついています。

初期のころは「ポンポン船ジェットボート」(大人の科学マガジンVol.1)や「ロバートフック式顕微鏡+プランクトン飼育セット」(大人の科学マガジンVol.3)など、「学研の科学」を彷彿とさせる内容でした。近年は「USB特撮カメラ」や「トルネード加湿器」など、ハイテクなものが主軸となっているようです。

出典 YouTube

「学研の科学」に心ときめかせた小学生の多くは、今はお子さんを持つパパやママになっているはず。「大人の科学マガジン」の充実した付録で、お子さんと一緒にワクワクドキドキしてみてはいかがでしょうか?

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Spotlight 編集部 Shin-shin このユーザーの他の記事を見る

生まれは昭和、ライター生活はウン十年。紙媒体がメインでしたが最近はWeb等でも記事を書き始めています。それなりに生きてる割に人生経験はショボく、しばしば情報の波に流されて溺れます。そんな中でも、面白くて心を打つ情報をお届けできればと思います。

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