記事提供:東京都議会議員 おときた駿 公式サイト

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

ついにリオ五輪も閉会し、小池百合子知事は日本の伝統である着物姿で、立派に大役を果たされたようです。一部に批判の多い安倍首相マリオも、私個人としては非常に好感を持てました。

帰国後は、休む間もなく山積する都政課題に向かわれるのだと思います。その中で五輪に関連して取り上げたいのが、ムスリム政策についてです。

世界の4分の1以上の人口を占め、年々日本への来日者数も増え続けるムスリム(イスラム教徒)。にもかかわらず、日本・東京都は先進国の中でもこうしたムスリムの方々の受け入れ体制が遅れていることが指摘されています。

・礼拝できる場所がない
・安心して食事ができる場所がない

というのが主に挙げられている問題点です。ムスリムは「ハラール」と呼ばれる戒律で許された内容の食事しか取ることができませんし、定期的に行う礼拝も欠かすことはできません。

そして何より、彼らがこうした厳しい戒律の元で生きていることを理解できず、ホテルや観光施設などで、

「郷に入りては郷に従え!」

とばかりの対応をされ、ショックを受けるムスリムも多いと聞きます。開かれた国際都市を目指すのであれば、このような態度は望ましいものとは言えないでしょう。

ムスリムに対する官民を挙げたインフラ整備・啓蒙活動が2020年東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、より一層重要になることは言うまでもないところです。

私は兼ねてよりこの問題について指摘し、また予算特別委員会の質疑で取り上げるなどの政策提言を行なってきました。

参考:「政教分離」の原則の中で、ムスリム観光誘致をどこまでサポートできるか問題

特定宗教のために多額の予算を投じることには政治的ハードルがあるものの、啓発活動の促進やハラール基準の統一などについて、東京都が果たせる余地はまだまだあるのではないでしょうか。

加えて、テロ対策という文脈からも、ムスリムとの向き合い方は重要です。ISILによる海外でのテロ活動は収束の気配が見えず、残念ながら毎週・毎晩のように悲劇的なニュースが流れます。こうした報道から、

「ムスリムはすぐにテロを起こす」

「イスラム教=なんだかヤバイもの」

というイメージを持たれる方は多く、こうした意識が緊急時・災害時における「ムスリムの孤立」を招いてしまう危険性が指摘されています。

テロによって地域社会から孤立してしまったムスリムが、その疎外感からまた新たなテロに走る。

こうした「負の連鎖」を避けるために、欧米諸国などでは政治家がモスクなどのムスリム・コミュニティに訪れ、連帯の表明などの政治的アピールをすることもあります。

例えば、先日のフランスのテロの直後には、ドイツの法務大臣がベルリンのモスクを訪問し「そもそも今はテロに対して共にそれを阻止する時だ。社会が分断されることや、ムスリムが疎外されることを許してはいけない」と訴えた。

だが、我が国ではそうしたことを行う議員はいない。よいPRになるし、何よりムスリムへの差別と孤立化を防止し、それによってテロの実施者と協力者を生み出すことを防ぐことが出来るにもかかわらずである。つまり立派なテロ対策なのだ。

しかし、我が国では誰もやろうとしない。

「おときた都議はテロ対策において最も偉大な貢献をする」より引用

出典 http://agora-web.jp

僭越ながら私もある識者の方から指摘を受け、モスクを訪問したことがあります。その時のレポートは下記に。

こうしたテロ対策についても2015年の予算特別委員会にて取り上げ、ムスリム諸国との都市外交も積極的に行うべきと舛添知事(当時)に提言いたしました。

その時の回答はこちら↓

◯おときた委員 (前略)アジア諸国やパリなどの欧州諸国との都市外交ももちろん重要ですが、このような痛ましい事件が発生し、国の外交が慎重にならざるを得ない今こそ、東京都がそのフットワークを生かして、ムスリム諸国との都市間交流を始めるべきです。

舛添知事の見解をお伺いいたします。

〇舛添知事 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会を成功させまして、これを契機として世界一の都市東京を実現するためには、都市外交の果たす役割が重要であります。

私は、昨年二月に就任以来、姉妹友好都市等を訪問し、さまざまな分野で相互協力の推進について合意し、また、世界の主要都市の先進的な取り組みを学ぶなどして、都市外交を積極的に推進してまいりました。

引き続き、都市外交基本戦略に基づき、既存の姉妹友好都市等に限らず、世界の諸都市との交流を深めてまいります。

ちなみに申しますと、私はヨーロッパにいた三十代のときからイスラム研究を一つの大きな柱にしておりまして、ご指摘をまつまでもなく、既に何十年にわたって諸外国のムスリムの都市、また、ムスリムの指導者と親しい関係にあります。

また、あるムスリムの国からは勲章もいただいております。

〇おときた委員 そのようなムスリムに非常に理解が深く、頼もしい知事を持っていることを私も誇りに思います。ぜひ引き続き、交流関係を深めるために活躍をご期待しております。

「平成27年3月16日 予算特別委員会質問内容」より

出典 http://otokitashun.com

…しかしながらこのような大見得をきった彼は、海外視察といえばご自分が大好きな欧米や韓国ばかり。国内視察では美術館と湯河原通いとなり、結局はムスリム国家にも国内モスクにも足を運んでいただけなかったことは非常に残念でしたが…。

カイロ大学を卒業された小池百合子知事は、関連著作を出版するほどアラビア語に堪能であり、ムスリムの経典である「コーラン」はアラビア語でかかれています。

日本広しといえど、ムスリムたちの母国語(経典の言語)でコミュニケーションができる政治家は非常に希少です。

ムスリム文化への理解が深いであろう新知事には、これまでの都政ではできなかったムスリム来日者への対応施策、そしてテロ対策の進展を望むものです。

私も改めて、問題提起を続けていきます。それでは、また明日。

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