先日話題になった、ある広告

チケットの高額転売に反対するアーティストたちの声明

出典 https://www.tenbai-no.jp

「私たちは音楽の未来を奪う、チケットの高額転売に反対します」

8月22日に新聞の一面に掲載された同広告。一般社団法人日本音楽制作者連盟(FMPJ)、一般社団法人日本音楽事業者協会(JAME)、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC)、コンピュータ・チケッティング協議会の4団体と、その団体にレコード会社が所属する著名アーティストの連名で「チケット高額転売取引問題の防止」を求める共同声明を発表しました。

嵐や安室奈美恵、きゃりーぱみゅぱみゅ、小田和正、吉川晃司、GLAY、郷ひろみ、サザンオールスターズ、DREAMS COME TRUE、中島みゆき、西野カナ、秦基博、B'z、福山雅治、Mr.Childrenなど116組の国内アーティストが賛同。また、FUJI ROCK FESTIVALやROCK IN JAPAN FESTIVALなど、24の国内音楽イベントが賛同している。

出典 http://japan.cnet.com

このような著名なアーティストたちもそこに名を連ね話題となりました。

多くの音楽ライブファンは、いわゆる「転売屋」と呼ばれる、チケットを高額転売する事を目的にチケットを求める業者に苦しんでいます。その対策として、最近では本人確認を厳格化したり、顔認証を導入したり、「転売チケット」と判明した場合には、同チケットを無効化したり…という厳しい対応も取られ出しています。
また、チケットの裏に某チケット転売サイトで購入した場合無効になる旨がとうとう名指しで記載され話題にもなりましたね。

そんな苦労をしていることもあり、多くのファンはこの声明に賛同しています。

■そんな中、この声明に対しあるアーティストが反応

人気バンド”マキシマム ザ ホルモン”

出典 http://gekirock.com

マキシマムザ亮君、ダイスケはん、上ちゃん、そして紅一点ナヲからなる4ピースバンド。

「チケット高額転売防止」を求める共同声明が発表され話題になっておりますが、我々マキシマム ザ ホルモンの名前がこの中にない理由と過去に僕らが行ったダフ屋対策の話をテキストにしました。画像でお読みください。

出典 https://twitter.com

ファンから問い合わせがあったのか、話題の共同声明の中に彼らの名前がなかった理由、そして、過去におこなって来た対策を簡単に説明されました。

しかしながら、その内容があまりにもぶっ飛んでいると話題に。
「さすがマキシマム ザ ホルモンだ!」と賞賛が溢れています。

■その内容というのがこちら

チケットの高額販売に反対している我々マキシマム ザ ホルモンの名前がこの中にない理由は

ここに名前が載っているアーティストの所属事務所は、すべて一般社団法人日本音楽制作者連盟(FMPJ)、一般社団法人日本音楽事業者協会(JAME)、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC)、コンピュータ・チケッティング協議会のどれかに加盟しているそうです。

我々の事務所ミミカジルはどこにも加盟していないようです。
その理由は大人の事情があるのか、会費をケチっているのかはわかりませんが(w)


とりあえず事務所のボスに
「俺らメジャーデビューしてんのに、そういうとこインディーってか同人誌感覚かよ!」
と嫌味は言っておきましたw


byマキシマムザ亮君

出典 https://twitter.com

このように、彼らの所属事務所が先の4団体に所属していないことから、今回の声明に名前がなかったことを面白おかしく説明。なるほど、それなら普段から高額転売に反対していても名前が無いのは仕方ないですよね。


しかしながら、本当に衝撃的で賞賛を浴びているのは、それに続いた「過去の転売対策」だったんです。

かつて昔、我々はチケット転売対策として、

「ホルモンの事がどれだけ好きか原稿用紙に熱いメッセージを書いて提出しなくてはチケットが買えない」

という狂気の制度を作ったことがある。

つまりダフ屋もホルモンのことを勉強してファンの振りをする努力が必要になるのである!

もちろん、このシステムは一度きりで廃止となった。

全部のメンバーが読むだけで三ヶ月かかったから!
目疲れちゃったもの!(あほや)


byマキシマムザ亮君

出典 https://twitter.com

なんと、チケット購入には「熱い思いの提出」が必須

出典 http://wbg.jp

原稿用紙に、マキシマム ザ ホルモンへの熱い想いを綴らなければチケットは買えない…。確かに本人に読んでもらえると思えば、ファンが熱いメッセージを書くのは容易かもしれませんが、転売目的の人たちにとってもみれば、とんでもない労力ですよね。

これはすごい!

■この転売対策が大きな話題に

流石すぎる!!

Licensed by gettyimages ®

考えてやめたのではなく、実際1回は試しているというのがすごい!

3ヶ月かかったら、どれだけ前からチケット販売しなければならないのか…。
そもそも、全員ちゃんと目を通すのもすごいですよね。

そんな彼らがみんなだいすき!

実際書いて送ったという方も

ほんとにいらっしゃった!

でも新規ファンは…

確かに、試しに行ってみよう層は行きづらいかも…

確かに昔から厳しい本人確認をやってた

当初から対策に力を入れていたんですね。

改善方法はいくらでもある

もちろん、全てにおいてこのシステムを導入したら大変なことになりそうですが、とりあえずやってみるという姿勢は素晴らしいですね。

■実際、高額転売は社会問題に

ライブ市場が急成長を遂げている一方で…

Licensed by gettyimages ®

CDをはじめとする音楽ソフトの売上が1998年をピークに減少する一方、ライブ市場は急成長。音楽関係13団体が発行する『ライブ・エンタテインメント白書』によると、コンサートの総公演数は、10年前の2006年が4万7632本だったのに対し、2015年は5万6042本と約1.2倍増。入場者数も2006年の2454万人だったのが、2015年には4486万人と約1.8倍増。コンサートの総公演数とともに入場者数も増え、ライブは日常生活において身近なものに。

出典 http://www.excite.co.jp

夏の音楽フェスなども浸透しており、CDが売れなくなった今、ライブこそが音楽業界を支えるようになりつつあります。

しかし、これに目をつけたのが「チケットを買い占めて不正に価格を釣り上げ、高額で転売する」という、いわゆる転売屋たち。中には、ネット上での取引で詐欺に合うケースも。

・組織や個人主が利益目的でチケットを大量購入し、転売サイトを使用して通常の何十倍という高価格で取引を行い、多額の利益を得ている 
・何らかの方法で大量購入している組織や個人主により、ファンが正規価格でチケットを購入できない 
・転売チケットを購入したファンが、ライブ当日に入場できない


具体的にはこのような問題が。
せっかく市場が盛り上がっているのに、このような形で「本当にライブを見たいファン」が損をするシステムが蔓延する事は、市場の縮小をまねきかねない懸案事項です。


それ故、マキシマム ザ ホルモンだけでなく、様々なアーティストが独自の転売対策を行っています。

ももいろクローバーZの場合

出典 https://www.amazon.co.jp

ももいろクローバーZのコンサート会場では、電子チケットや顔認証システムを導入。なりすましを見破り、高額転売の行為を防ぐだけでなく、会場内に入るお客さんの待ち時間を短縮することで話題になりました。

UVERworldの場合

出典 https://www.amazon.co.jp

自分たちのライブのチケットを転売屋から購入し、直接会って叱責。その後EMTGという顔写真入りのEMTGカードで入場時の本人確認を行い、行けなくなった人は定価でチケットを譲ることができるチケットトレードサービスを導入。

この様なファンの間での定価トレードサービスを導入するアーティストは最近増えています。

筆者自身も今年復活したTHE YELLOW MONKEYのライブチケットに当選したものの、仕事で行くことが出来ず、だからと言って本人確認があるので誰かに譲ることも出来ない中で、同運営が導入したファンクラブ会員間でのチケットトレードシステムを利用しました。手数料はかかるものの、安心という意味では便利なシステムという感想です。

■一方、今回の共同声明には反論の声も

トレードサイト「チケットストリート」代表がブログで反論

出典 https://ticket.st

チケットの転売、二次流通にアーティストやプロモーターが反対するのは理解できます。
中古ゲームソフトや古本と同じように、いくら売れてもアーティストにお金が入らないので、それは嫌でしょう。

ただ一方で「高額転売」と 主催者側が一方的に決めるのには違和感を覚えます。
高額かどうかを判断するのはライブを見るファンであって、アーティストでも主催者でもない。

野球であれば、ネット裏は立ち見席の10倍の値段です。
ボクシングやバスケットボールなら、リングサイド・コートサイドが定価で10万を超えることも珍しくありません。

「良い席で見たい、そのためにはお金を払ってもいい」
というファンの要望は、自然なものではないでしょうか。

(中略)

買い占めによる値段の吊り上げは違法ですし、取り締まるべき犯罪です。
ただそれは「買い占めさせない」ための仕組みづくりという問題で
正当に手に入れたチケットを転売するかしないかとは全く違う話です。

弊社チケットストリートは、チケットの個人間での取引、二次流通をおこなっていますが、「不当・違法な買い占めの撲滅」については、アーティスト、主催者の皆様と協力して進めていくことに異論はありません。

しかしながら、正当・公正な抽選なり先着順なりでチケットを手に入れた一般個人が自由にチケットを売る権利は、自由な市場を持つ資本主義経済の根幹として守るべき権利だと考えます。

アーティスト・主催者が「俺の言うとおりにチケットを買え」というのは
単なる独裁主義・管理経済でしかありません。

出典 http://ashikagunso.blog.jp

このように反論。なるほど、この言い分もわかる気がします。

確かに、すべてのチケット転売が「業者による価格吊り上げによる高額転売」ではないのは事実。自分が手にしたチケットを自由に売る権利も当然あるでしょう。

加えて「高額転売」に関しては音楽ライブのチケットに限らず、すべての「付加価値」がつく商品に言えることです。付加価値がつくという事は人気があるということですから、一概に悪いことでは無い気がしますが、なんとも難しい問題ですね。


みなさんはこの問題、どう考えられますか?

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