“ミレニアル世代“によるNEO TOKYO MAGAZINE「SILLY」が、社会に埋もれた20代の声を代弁するコーナー「アノニマスリポート」。今回は、新たな恋愛の始め方について探ってみた。

Tinderを使った出会いはポジティブか、それともネガティブか。海外では3年ほど前くらいから、日本ではここ1年でこうしたマッチングアプリが急速に広まっている。眉唾な部分もあるが、アメリカでは今や結婚したカップルの3組に1組がネット上から出会っているらしい。

しかしSNS感覚でマッチングアプリを使う海外とは違って、日本では「マッチングアプリ=出会い系」と白い目で見る人もたくさんいるもの。

だけど正直な話、独り身の人なら軽い気持ちでアプリをダウンロードしたこと、1回くらいあるんじゃない?使用経験を周りに話すか話さないかはひとまず置いておいて、実際にマッチングアプリを使って出会いを求めた人たちがどうなったのかをリサーチしてみた。

パターンその1:フランス人彼氏×日本人彼女の場合

出典SILLY編集部

ふたりが使用したアプリはTinder。マッチングアプリのなかでも1番フランクに使われているアプリだ。気軽に始められるぶん、やはりセックス目的の使用者も格段に多いとウワサされている。

―Tinderを使い始めた理由は?

彼氏(以下:A) 「ただ楽しむためにやり始めました。日本で友達を増やしたかったのもあるけど、趣味を共有できる人たちと交流したかったんです」

彼女(以下:B) 「私は元カレと別れたばかりっていうのもあって、気分転換にしてみようかなと思って気軽にやりはじめました」

―Tinderはセックス目的の人が多いって言われてるけど実際どう感じた?

B 「そういう人は多いと思う。女の子もそうなんじゃないかな?私はTinderを使っての真剣交際は考えてなかったので、交流を深めたりはじめてのデートの楽しさを味わえるっていう感覚でした。キスとかセックスとか関係なしに、はじめて会う人と飲んだりご飯を食べたりすることで、いろんな人の話が聞けたり考え方に触れられるかなって」

A 「フランスでもTinderは使われてるけど、メールだけで終わることが多いです。あまり会わないし、恋人探し目的では絶対に使わない。みんなセックスしたくて使ってます

―日本と海外ではやっぱり使い方の感覚に違いがあるんですね。アプリを使っていたとき、どういうところを重視してアリかナシか判断してた?

B 「顔かな

A 「顔だね

B 「なんだかんだそうなる。じっくり自己紹介とか見ないし、顔を見ていいなと思ってはじめてプロフィールをチェックするっていう感じでした(笑)」

―素性を知らない赤の他人と会うことに対して怖さとか不安とかはなかった?

A 「プロフィールを見てすごくタイプで綺麗だと思ったから、不安はなかったですね。会ってみたら写真よりもすごく綺麗で、会ってよかったと思ったよ」

B 「ありがとう(笑)。わたしもまず顔がタイプだったので不安はなかったですね。家が近所だったこともあって、初対面の日から毎日のように会って、自然と付き合った感じです」

A 「会って少ししか経っていなくてもフィーリングがすごく合ったんだよ」

B 「そうそう、以前から知ってる感じがしたし、ジョークとか笑いのツボも同じで話していてすごく楽しかったんです」

出典SILLY編集部

―初めて会うときに気を付けたことはある?

B 「アプリで会う前に、SNSでつながるようにしてました。Facebookは特に。繋がることを渋られたりしたらちょっと不信に思いますね。もし彼女がいてトラブルに巻き込まれたらどうしようとか考えてました(笑)。隠しごとをするような人とデートするのはすごい嫌だったし、最初にクリアにしてから会うのがいいかなって。私がすごいネットストーカーだからっていうのもあるけど(笑)」

A 「僕も彼女のSNSの過去の投稿は全部見たよ(笑)」

―でも大体SNS全部見ればどんな人かわかるよね。

B 「友達からのコメントとかタグ付けされた写真とかを見るとどんな人なのかっていうのはわかりますね」

―周りに付き合ったことを報告したときのリアクションってどんな感じだった?

B 「ちょっと引かれたり驚かれたりすることはありましたね(笑)。でもそれは仕方ないと思ってます」

A 「僕の友達は『面白いね』って言う子が多かったよ。今はアプリでの出会いにネガティブなイメージがあるかもしれないけど、数年後には普通になるんじゃないかな」

―アプリを使う前はネガティブなイメージを持ってたりした?

B 「私は全然ないですね。でもさすがに会社の人にアプリで出会ったとは言えなくて、バーで出会ったって言ってます(笑)」

A 「僕自身は偏見を持ってないけど、やっぱり人によって言い方は変えてるかな。仲がいい友達とかには言うけど、考え方がお堅い人には言わない(笑)」

―アプリを使ってよかったと思う?

B 「思います。じゃないと出会えなかったし」

A 「僕もよかったと思ってます。アプリを利用することでより恋愛だけでなくいろんなチャンスや可能性は広がると思います」

そうして2人は現在同棲を開始し、彼氏は留学プランを変更してより長く日本に滞在できるビザを申請中だという。パターンその1、ハッピーエンドで調査終了。

パターンその2:日本人彼氏×日本人彼女の場合

出典SILLY編集部

お次はpairsという日本製アプリを使って出会ったカップル。日本製だけあって、Tinderほどライトなアプリではなく、男性には課金制度が設けられたりと少しハードルが高い。そのため、本気で恋人を探したり婚活に利用したりする人が多いとされている。日本らしさが随所に表れているアプリだ。彼氏は多忙ということで彼女のみに話を聞いた。

―pairsを選んだ理由とアプリを始めたきっかけは?

「友達にオススメされて使い始めました。pairsで彼氏ができた子が周りにいたので、最初は周りの友達と面白半分で始めた感じです」

―アプリを使うことや他人と会うこと、付き合うことに不安や偏見はなかった?

「pairsに関しては、Facebookと連動しているし、登録時に免許証などで本人確認が必要だったんです。しかもFacebook上で一定数以上の友達がいないと登録できないことを知ったのでそこまで不安はありませんでした。メールでやりとりした後に実際に会ってみて、とても優しくて信用できる人だなと感じたので付き合いました」

―出会いのきっかけを話すときにアプリで出会ったと正直に話している?

「友人や兄弟には話せるけど、親には言いにくくて話してません(笑)」

―アプリ恋愛に対してネガティブなイメージを持ったことはある?

「アプリだと最初からお互い目的がハッキリしているので出会いやすいし、会う前にある程度価値観が合うか合わないかもわかるので、無駄がなくていいと思います。今はまだ『出会い系』っていう目で見られることもあるだろうけど、今後アプリでの出会いはどんどんフラットなものになっていくと思います」

ちなみにこの女性は数年間彼氏がいなかったのだが、アプリを始めて1ヵ月で彼氏ができ、さらには先日入籍したとのこと。アプリで出会い、結婚したというのは初耳で驚いた。面白半分で始めたアプリがきっかけで、周囲の友達を出し抜いて旦那をゲットって……漫画かよと心のなかでツッコんだ。

出典SILLY編集部

パターンその3:私の場合

ハッピーエンドカップルの事例を紹介させてもらったが、実は私もアプリ恋愛の当事者なのだ。お恥ずかしい話だが、私もここ3年ほど恋愛とは無縁の世界に住んでいて、友達からも心配される始末。仕事や目の前の生活に追われ、恋愛に目もくれることなく過ごしていたら3年の月日が流れてしまい、少しは男性と遊ぶべきかと思いはじめていたところだった。

アプリに手を出したきっかけはやはり軽率なもので、恋人がいない友人からアプリを始めたという話を聞いて興味本位でTinderをダウンロードしてみた。「趣味が合う人と飲みに行ったり遊べたりしたらいいか」と思い、ある程度の身なりと感性がわかるようなプロフィールを書いている人を探し「Like」と「Not like」を延々と繰り返した。まさか彼氏ができるなんて、そのときの私は知る由もなかった。

初めて会う日はさすがに緊張して、そわそわして落ち着かず冷や汗ものだったが、会ってみるとそんな緊張感もどこへやら。趣味がすごく合うなと思って話を進めていけば共通の知人がいる始末。なんて狭い世界だと思いながらも、そのお陰で不安は消え、自然と素敵な人じゃないかと思う自分がいた。

出典SILLY編集部

結局1ヵ月にわたり毎週末飲み明かし、普通に付き合ってしまったのだ。「出会い系」と言われることへの不安が少し頭をよぎったものの、好きになっちゃったんだから仕方ない。そこはうまくやればいいだけの話だと思い、私は彼氏をゲットした。実際に友達に話すと、肯定しつつも少し驚いた表情をする人もいたし、時代も時代だから気にしなくていいじゃんと応援してくれる人も多かった。ただやはり家族にだけは、友人の紹介で会ったと言ってしまったけれど。ただひとつ言えることは、今とても幸せだということ。私の選択に間違いはなかった。

さまざまなカップルやアプリ使用者に話を聞いてみたり、実際自分も当事者になってみて思うのは、結局アプリを使って50人と遊んでセックスなんてことができる人は非常に少ないということ。むしろ奥手で不器用な日本人にとっては、真面目かつスムーズに恋愛を進める手段としてアプリは活用されるケースがあるのだと感じた。ちなみに恋人ができた人の経験談を聞くと、みんな3~5人ほど会ったなかで査定して付き合っているようだ。

もちろんなかには遊ぶためだけに使用する人もいるにはいる。私がアプリを通して会ったのは3人だったが、そのなかのひとりは私を自宅に持ち帰ろうとした。危険性だって当然ある。でもこの流れはきっと止まらないと思う。

text &photography : 岡田直子 / Naoko Okada

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