最近、企業の国際化が進み、ビジネスシーンで英語を話すケースも増えているのではないでしょうか。

筆者は英国在住歴24年になりますが、友人に「英語で何ていうの?」と質問されることの多い日本語の中から、ビジネスシーンで頻繁に使われている「お疲れ様です」「お世話になります」「引き続き、よろしくお願いいたします」「お先に失礼します」に焦点を当てて、解説してみたいと思います。

労をねぎらうときに使いたいフレーズ

「お疲れ様です」と「お世話になります」に共通する点は、労をねぎらうニュアンスが含まれていることです。

「よく頑張ったね」という意味で使うのであれば、

* Well done! (よくやったね!)
* Good job! (いいね!)
* You did so well! (うまくやったね!)

という表現が一般的です。

「明日(今後)も頑張ってね」という激励をこめる場合は、

* Keep doing your best. (これからもがんばってね)
* Keep up with the good work. (この調子でがんばってね)

なども使います。

こちらをフォーマルにすると、相手を敬う感情を言葉にこめる必要があるので、感謝の表現を用います。日本語の「引き続き、よろしくお願いいたします」にあたると考えてよいでしょう。

*  Thank you for your continued cooperation in advance. (今後も変わらぬご協力、感謝しております)

ビジネスレターやメールでは、

*  Thank you for your continued patronage. (変わらぬお引き立て、有難うございます)

なども決まり文句として使用します。

感謝を伝え、へりくだらずに謝罪するとき

「お世話になります」には、感謝を伝えるニュアンスが含まれることもあります。この場合、「Thank you for …」のほかに、「 I appreciate …」も定番です。

問い合わせや初めての打ち合わせなど、取引の早期段階には「interest=関心」を、すでにお世話になっている場合には「help/support=支援」を、何らかの事情で相手に迷惑をかけている場合には「patient=忍耐」など、目的にあった名詞を組みこめばよいだけです。

*  I appreciate all your efforts.(色々とお骨折頂き、有難うございます)

などは「お疲れ様」のニュアンスと共通しますね。

また謝罪する時には、
* I appreciate your patient. (ご迷惑おかけして申し訳ありません)

と、さりげなく「我慢してくれて有難う」と感謝の気持ちを盛り込めば、卑屈にならずに頭をさげることができます。

ちなみに謝罪する場合、すでに相手にかけてしまった迷惑が特定されているのなら、

* I apologise for the inconvenience.(ご迷惑をおかけして申し訳ありません)

特定されていないのならば、

*  I apologise for any inconvenience caused.(ご迷惑をおかけすることを、深くお詫び申し上げます)

が使われることが圧倒的に多いです。

あいさつ代わりの「お疲れさま」はシンプルに

挨拶代わりの「お疲れ様」は、シンプルに
*  Good morning/afternoon/evening. (おはようございます、こんにちは、こんばんは)

で良いでしょう。

帰宅際なら、

*  See you tomorrow.(また明日)
*  Have a nice evening/weekend.(今夜/週末ゆっくり過ごしてね)

となります。

「お先に失礼します」という表現も、英語では帰宅際の挨拶に属します。残業している人をねぎらうのであれば、
* Take it easy. (無理しないでね)
*  Don’t overdo it. (ほどほどに頑張って)

で、根をつめすぎないようにという気持ちを伝えましょう。

残業などで心底お疲れの同僚には、ゆっくり休んでねという意味で、
* You deserve a rest. (頑張ったんだから休養していいよ)
*  Sleep well tonight. (今夜はゆっくり休んでね)

などと労ってあげましょう。

*  Thank you for your hard work.(頑張ってくれて有難う)

と、感謝を表すのもアリです。

相手の調子や仕事の進行具合を尋ねる場合は、
*  How are you doing?(調子はどう?)
*  How are you getting on?/How is it going? (どんな感じ?)

といった感じでしょうか。

「お世話になります」とともに、初対面の取引相手などへの挨拶として使うのであれば、

* It is a great pleasure working with you.(ご一緒に仕事ができて光栄です)

が定番中の定番。

緊張して言葉がでない!という場合は、アッサリ、

* Nice to meet you.(はじめまして)

でも構いません。

直訳できないときは「感情」を表すことがポイント

これらのフレーズを日本語の感覚で英語に直訳して使うと、非常に不自然な空気が流れてしまいます。そこで適切なニュアンスのフレーズを当てはめるわけですが、例えば「お疲れ様」という言葉一つにしても、実に様々な意味合いが込められているので、ちょっとしたコツが必要です。

直訳できない、あるいは直訳すると不自然になってしまう時は、言葉自体を訳すという感覚ではなく、「伝えたい感情」に重点を置いて「状況次第で臨機応変に」がポイントです。「訳す」という概念を頭から追い出してしまうことが、自然な英語習得の近道でしょう。

written by
アレン琴子
英国在住24年目。金融から子育てまで様々な分野を「日本人の視点」から観察。日々、ミックスカルチャー要素を意識した執筆活動に励む。B型の人々に「絶対B型でしょう」と確認されるA型。

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