知らない人が意外と多いが、SMAPとはSports Music Assemble People(スポーツと音楽を楽しむために集まった人々)の頭文字を集めたもの(注1)。その人達が、リオデジャネイロ五輪が最高潮を迎えた時に、まさか!の発表をするとは…。

国民的アイドル・SMAPの突然の解散発表は、五輪の話題すら吹き飛ばすほどの衝撃をもたらした。

同時期のSEALDs(注2)の解散など、当たり前だが誰も注目していない。その連日のSMAP報道で、各メディアとも経緯の描写はほぼブレがなく定説化してきた。議論百出なのは、各人の評価だ。

「原因は○○」「××は悪く無い」といった、どこかの陣営の息がかかったらしき記事も出てきたが、ここでは努めて客観的に各人の評価をしてみたい。いったい、一番悪いのは誰なんだ?

【木村拓哉(43)】…1月の独立騒動以来、もっとも批判された人間のひとり。確かにいったん独立派に加わりながら、事務所側に寝返ったこと。ファンへの報告で一人だけいい子ぶって仕切った態度が、カンに触った人が多かった。

【中居正広(44)】…独立派のボスとして、屈辱に必死に耐える姿が涙を誘った。今回も複雑な感情を抑えて、最後まで解散阻止に動いた。あまり悪く言われない。

【香取慎吾(39)】…ジャニーズ事務所を追われた元マネージャー、飯島三智氏を最も慕っていただけに、独立挫折によって深く傷つく。ゆえに木村を激しく嫌悪し、今回の解散騒動のトリガーを引いたことで責められている。

【草なぎ剛(42)】…仲の良さゆえ、香取に同調。メンバー内解散推進派No.2。

【稲垣吾郎(42)】…独立派では唯一、木村との仲が近い。が、生来の性格か、付和雷同的に解散派に加わった。

と、メンバー内では解散騒動の主犯扱いされているのは香取。独立騒動から続けて批判されているのが木村といったところ。

■本当の責任は…?

メンバー以外では、

【飯島三智氏(59)】…元SMAPマネージャー。イマイチ売れなかったSMAPを国民的アイドルに育てた手腕は、評価が高い。SMAPを連れて独立を画策したことが、解散騒動でも主因となったという声も。

【メリー喜多川氏(89)】…ジャニーズ事務所副社長。派閥を作って、自身の娘の藤島ジュリー氏(50)と対立する飯島氏を公開で罵倒。独立騒動、解散の主因を作ったとして、ファンから激しく批判されている。

【工藤静香(46)】…木村の妻。確固とした証拠は無いのだが、メリー氏に接近しつつ夫をコントロール。独立に否定的で、木村にSMAPと飯島氏を裏切らせた…と言われている。

全体に拡げれば木村、香取、工藤、メリー氏に批判が集まっている。だが、そうだろうか?

大きな会社を辞める寸前に躊躇したり(木村)、夫の軽挙を止めようという妻(工藤)は、一般にもよくある話だ(注3)。

また恩ある上司の独立についていく部下(香取)も、これまたよく聞く話。あえて言えばタレントという商品を存分に売らず、娘かわいさで有能な社員を追放したメリー氏には、経営者として責められる部分はあろう(注4)。

しかし突き詰めれば、やはり社長たるジャニー喜多川氏(84)にこそ、最大の責任があると言わざるを得ない。

タレントを見抜く目やプロデュース力は天才的なジャニー氏だが、事務所内にできた派閥を放置し、明確な後継者指名をしなかった。

SMAPが内部で孤立して、嵐やTOKIO(注5)との共演がほとんど無くなった時点で、今日のゴタゴタは予想しうることだった。

ジャニー氏も責任を痛感したからこそ積極的にSMAPメンバーと面談をしたのだろうが、すべては遅すぎた。

――とはいえ、上記はすべてSMAP解散を否定的に捉えた場合の話。これから各々がより大きなタレントになれば、「あの時、解散して良かった」と5人で語り合える日も…。

(注1)SMAP…名付け親はジャニー喜多川氏。
(注2)SEALDs…大学生やフリーターや外国人で構成される政治団体。
(注3)独立を翻意…ゆえに仲間を裏切ることも
(注4)経営者として…母親の情としては致し方ない。
(注5)嵐やTOKIO…いわゆる<ジュリー派>と見られている。

著者プロフィール

コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。

Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中“ダスティ”ねぃ。

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