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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
女性にとって気をつけていただきたい「乳がん」 近年ではピンクリボン運動などによって認知度が高くなってきています。
乳がんを患った場合、乳房を摘出するといったこともありますが、その際に「乳房再建」を行えるとことをご存知でしょうか。

今回は「乳がんにおける乳房再建」について、治療方法や保険適用のことなどを医師に聞いてみました。

乳がんとは?

乳がんとは乳房にできる悪性腫瘍のことで、多くは乳管から発生し、「乳管がん」とも呼ばれます。
このほかに、小葉から発生するものもあって小葉がんと呼ばれています。それ以外にも少数ですが別の型の乳がんも存在します。

40代後半から50代の前半に罹患率のピークがあります。少数ですが、男性の乳がん患者も存在します。

乳がんのリスク要因とは?

■喫煙
■飲酒
■閉経後の肥満
■出産経験がない
■初潮が早い
■閉経が遅い

乳房再建手術の方法

・自分の組織(自家組織)による乳房再建
触感などが本来の乳房に近く、違和感が少ない、感染などのリスクが少ないといったメリットがある。
方法としては広背筋・腹直筋を用いた皮弁法などがあり、手術が複雑になることの身体への負担などがデメリットとなる。

・人工物(インプラント)による乳房再建
感触などが自家組織に比べて劣る。感染や破損の心配がある。
左右が非対象に見えてくることがある、といったデメリットがありますが、手術がシンプルで短い時間で終わる、胸以外に傷がつかないといったメリットもあります。

乳房再建の費用と保険適用

現在ではインプラントによる乳房再建が保険適応となり、以前から保険適応となっている自家組織による手術と合わせていずれも健康保険を使用することができるようになりました。

インプラントによる乳房再建の費用は片側100万円程度でしたが、現在は健康保険の適用により30万円程度で受けられます。

乳房再建の病院側の心のケア

手術後の状態にショックを受けたり、がんの再発の恐怖やお薬の副作用などから、多くの乳がん手術後の患者さんは気分の落ち込みや強い不安感を経験されます。

乳房再建は、いつでも、何歳でもできること、必ずしも今決定しなくてもよく、今後落ち着いてからでも可能なことなどをきちんと患者さんに説明し、サポートを提供することが必要ですね。

乳房再建によるQOLの改善

QOLとはquality of life(クオリティ・オブ・ライフ)のことで、和訳すると「生活の質」といった意味合いです。
乳房再建によって、以下のような生活の質の改善があらわれます。

・乳房が戻ってくることで喪失感がなくなる


・銭湯や温泉などを気持ちの面で利用しやすくなる


・パートナーと自然に接しやすくなる


・左右差による
肩こりが解消する場合がある

・補正下着やパッドなどがいらず、身軽に感じる

乳房再建手術をした実際の患者さんの声

実生活の面で、プールやジム、温泉旅行などに行きやすくなる、喪失感がなくなり自信が取り戻せるといった、ポジティブな、受けて本当に良かったというような感想が多かったように思います。

《しこりや違和感を感じたことはありませんか?》
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医師からのアドバイス

日本人の女性の12人に1人がかかるといわれている非常に身近な乳がん。 自分は大丈夫と思っていても、誰しもかかる可能性のある頻度の高いがんです。

現在ではピンクリボン運動などの啓蒙運動などの影響もあってか、少しずつ乳がん検診を受ける方が増えてきたように思いますが、他の先進国と比較するとやはりあまり高い水準とは言えないようです。

早期発見して乳房温存できるケースも多いようですが、もし全摘といったことになった場合、こういった乳房の再建は、選択肢の一つとして頭に入れておきたいですね。

(監修:Doctors Me 医師)

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