危険に瀕している世界中の野生動物の保護に懸命に努めている団体に「International Animal Rescue(国際動物レスキュー)」というのがあります。彼らはアメリカやイギリスに拠点を置き、その名の通り世界中どこにでも動物の救助に向かいます。

サーカスなどで虐待を受けている動物の保護、密猟され闇取引されている動物の救助、そして発展国の野良犬や野良猫の予防接種など、彼らの活動は多岐に渡っています。第一の目的は、野生動物を野生に戻してあげることですが、病気や怪我などが重く野生に帰れない場合は責任を持ってきちんとした施設で保護し続けます。

国際動物レスキュー(IAR)は、世界の人口が増加するごとに野生動物が危機に瀕していると伝えています。森林の伐採によって住む場所を奪われたオランウータンなどは、生活の場を失うどころか密猟者による違法取引のターゲットになったりして、毎回多くのオランウータンが家族を失い、健康状態が良くないという状況で保護されています。

ラハーユも例外ではなかった…

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インドネシアのケタパンに拠点を置くIARチームは2011年に、オランウータンのラハーユを保護しました。パームオイル工場の近くで地元の住民に発見されたというラハーユにはまだ赤ちゃんだったそうですが、家族もおらずマラリアに侵されているようでした。

パーム工場のあった場所は元々はオランウータンが生息する森林だったとIARは言います。人間により伐採されてしまったために、行き場を失ってしまったのでしょうか。伐採音を聞くと母親のオランウータンは驚いて子供を放って逃げ去ってしまうこともあるそうです。ラハーユも、何らかの事情で離れてしまった家族とここに来ればまた会えると思ったのかも知れません。

栄養失調で高熱があり、視力もなかった

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ラハーユは酷い栄養失調に陥っていました。食べ物を目の前に近付けても焦点を合わせる様子がなかったので、視力も失っているとスタッフは判断しました。専門獣医の診察によると、ラハーユはマラリアを患っていることが判明。マラリアにかかった場合は、視聴覚障がいが起こる可能性もあるということで、ラハーユが見えない理由もマラリアが原因ではないかとされました。

マラリア(Malaria)は、亜熱帯・熱帯地域を中心に感染者数が多く、世界的に重要な感染症である。また、非流行地から流行地を訪れる旅行者でも問題となるが、その場合、流行地とは異なった視点での対応も必要となる。感染したマラリア原虫の種によって、病型や治療法も異なるが、熱帯熱マラリアでは、早期に適切な対応をしないと、短期間で重症化し死に至ることがある。

マラリアは100カ国余りで流行しており、世界保健機構(WHO)の推計によると、年間2億 人以上の罹患者と200万人の死亡者がある。

出典 http://www.nih.go.jp

人間にも動物にも感染するといわれるマラリア。ラハーユは救助された当時はかなり危険な状態にありました。そしてIRAチームの懸命の看護が始まったのです。

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スタッフの努力が実り、現在はすっかり回復!

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ラハーユは、命の危機を脱しました。現在はまだ保護センターにいるそうですがなんと諸力が戻ったというのです。スタッフのサポートにより、ラハーユは森の学校で遊んだり学んだりしているそう。「そろそろ自分が森に帰る時だというのは、ラハーユにも感じると思います。ラハーユが自分で気付いて実際にその時が来るまで、私たちはここでサポートし続けます」と語るIARコミュニケーションマネジャーのリズ・キーさん。

自立心が強くしっかりしている

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ラハーユの世話をしている担当者は、「非常に自立した精神を持っている」と話しています。「自分が遊びたいと思った時には、みんなと一緒に遊んでいます。時々、ランチの時間に間に合わず、遅れてやってくることがあるんですが、食べたければ食事の係に『ランチをちょうだい』とねだったりもします。

こうした行為は、ゆくゆく野生に帰っていくだろうラハーユにとってはプラスになるものだとリズさんは話します。

いつか家族と再会できることを祈って

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一時は危ないと思われたラハーユの命でしたが、マラリアは幸いにも深刻な副作用をラハーユに残すことはありませんでした。視力も戻り、遊びたい盛りのラハーユは木登りも得意。木から木へとジャンプする姿もスタッフはよく目にしているそう。

家族と離れ離れになってIRAに保護されたラハーユ。いつの日か野生に戻る日が来るでしょう。今でこそ、レスキューチームの保護のもと大切にケアされていますが、親を見失い、住処を奪われた赤ちゃんオランウータンにとって、心に受けた傷は相当大きかったに違いありません。近い将来、ラハーユが元気に野生に帰り、家族と再会できることを願わずにはいられません。

出典元:https://www.thedodo.com/blind-orangutan-rahayu-recovery-1975177408.html
    https://www.internationalanimalrescue.org/  

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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