記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
ハワイの保健当局は8月17日(水)に、日米で展開する寿司チェーン店が提供したホタテがA型肝炎の感染源とみられるとして、オアフ島など11店舗の営業停止を命じました。

今年6月からハワイにおいてのA型肝炎の感染が多くみられており、少なくとも168人に感染が確認されており、州の保健当局が感染経路の調査を進めてきました。
感染者の中には、ハワイ寿司店従業員も含まれ、注意を呼び掛けていたばかりでした。

今回感染が広まった「A型肝炎」とはどのような症状なのでしょうか。感染源、予防方法まで医師に解説をしていただきました。

A型肝炎とはなんですか?

A型肝炎とは、HAVとも呼ばれるA型肝炎ウイルスの感染症です。HAVは経口感染を起こし、劇症肝炎と呼ばれる状態にならなければB型肝炎C型肝炎に比べると慢性化することは少なく、治癒後には強い免疫を残します。

1ヵ月程度の潜伏期間の後、発熱、嘔吐、下痢を発症し数日から1週間前後で黄疸が見られます。
40歳以上では2%、60歳以上では4%の死亡率がありますので、高齢者に感染すると重篤になる危険性があります。

A型肝炎感染経路

【A型肝炎の主な感染経路】
・感染者の便で汚染された水や氷、生野菜や魚介類などによる経口感染
・同性同士の性的な接触によるもの

【国内と海外のA型肝炎】
・国内:患者の高齢化と、海外に行った人の感染が目立ちます。 国内では衛生環境が整っていることから、旅行などで罹患することが多い。
・海外: 衛生環境が良くない地域においては、子供の感染が多い。

A型肝炎の症状

・38度を超える発熱
吐き気
・嘔吐
身体のだるさ
腹痛
下痢

A型肝炎の治療と検査方法

【治療】
特効薬はなく、十分な休息や水分、栄養補給、それから個々の症状に対する対症療法を行います。

【検査方法】
血液検査によってヒトHAV-IgM抗体が確認されることによって診断します。

なぜホタテから感染した?

HAVは感染者の糞便が何らかの理由で口に入ってしまう、糞口感染によって感染が広がるので、何らかの理由で便に汚染された魚介類を食べ、HAVが体内で増殖することはあり得ます。

ホタテ以外にも、生魚や、生牡蠣を食したことによってA型肝炎に感染したといた事例も確認されています。

A型肝炎が流行する季節

日本では秋に少なく春先にA型肝炎の発症件数が多いのですが、はっきりした理由はわかっていません。

A型肝炎に感染しない予防方法

海外旅行で、A型肝炎が流行しているとされる地域に行くとわかっている場合は、前もってA型肝炎のワクチンを受けておきましょう。

また、魚介類の生食や生水などは海外旅行先では控えることが大切です。生野菜や果物もリスクが高いので注意が必要です。

≪この時期、特に気をつけておきたい食中毒≫
あなたの食卓は食中毒対策出来ていますか?【食中毒危険度】診断

医師からのアドバイス

日本ではあまり身近に聞くことが少なくなったように思うA型肝炎も、海外ではまだまだ猛威を振るっています。

海外旅行に行くときは、くれぐれも気を付けて。

(監修:Doctors Me 医師)

この記事を書いたユーザー

Doctors Me(ドクターズミー) このユーザーの他の記事を見る

Doctors Me(ドクターズミー)は、医師、薬剤師、歯科医、栄養士、カウンセラー、獣医に相談できる、ヘルスケアQ&Aサービスです。医師をはじめとする専門家が解説する人気コラム、病気・症状の体験談等を配信中!

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス