記事提供:日刊サイゾー

去る6月30日。東京は恵比寿のライブハウス、リキッドルームに多くのアイドルファンが詰めかけた。

いまだ熱冷めやらぬアイドルブームの中で、独自の路線で注目を集める“暗黒系”アイドルグループ、NECRONOMIDOL(ネクロノマイドル 以下、ネクロ魔)の4度目のワンマンライブが開催された。

ライブが始まると、メンバーの指先まで気持ちの入ったパフォーマンスに圧倒された。会場を煽るメンバーと、それに応えようとするファンの応酬が熱気を作っている。この日が結成からちょうど2年ということで、すさまじいほどの気迫を感じた。

リキッドルームでライブを行ったアイドルを数多く見てきたが、ネクロ魔はその中でも指折りに入るだろう。心を鷲掴みにされるような高揚感とともに、目の前で繰り広げられる光景に終始釘付けになった。

ネクロ魔は、Jホラーブラックメタルなどをコンセプトに掲げ「あなたの息の根止めちゃうぞ!」をキャッチフレーズに、14年に結成。すでに海外進出を果たし、現在タイでの公演真っ最中、そして今秋には国内4カ所を回るツアーを控えている。

活動初期は、「あんなのは売れない」とファンからバカにされ、不遇の時代を過ごしたというが、このたび4度目のワンマンライブにたどり着いた。

一体、彼女たちの2年間はどんなものだったのだろう?「今、見に来い!」と、怪気炎を上げるネクロ魔に話を聞いた。

瑳里。普段は頬に相棒の蜘蛛がいるが、インタビューの直前にあったライブの舞台で迷子になりましたとのこと。

――ワンマンライブお疲れさまでした!今回のワンマンをどんなふうに捉えていますか?

瑳里(さり 以下、瑳里)メンバー5人がライブを終えて、はけるときの顔を一人ひとり観察していたんですけど、

やっぱりちょっと、大成功というわけではなさそうな表情で、今自分たちができる最高のパフォーマンスをしたのは明らかで、そういう意味では成功なんですけど“踏み台”っていう感じのワンマンに仕上がったかなと思っています。

――通過点だと。

瑳里 通過点。

柿崎李咲(かきざきりさき 以下、柿崎)満足はしなかったよね。

九十九ほたる(つくもほたる 以下、九十九)やっとここからスタートだなっていう感じで。今、まさにスタートラインっていう感じ。

柿崎李咲。

――ライブをフロアの後ろの方で見ていたんですけど、ネクロ魔さんのライブっていろんな髪色のお客さんがいますよね(笑)。ライブを終えた気持ちを教えてください。

柿崎 なんだろ…動員とかそういう、目先のことにとらわれなくなって、より良いライブを5人でしたいっていう。

人が集まらなくなったらどうしようってちっぽけな心配はあんまりなくて、のびのびやれるようになってきたかなって。

次のワンマンライブをすぐにしたかったんですけど、特に予定がないので、今までと違うところを磨く機会なのかなって思ってます。

九十九 はい。なんか…4回目は、ちゃんと練習しました。

瑳里 前回までは、用意されたステージをただこなすだけだったなあと思っていて。今回は意識の芽生え方が多少変わって、終わったときに全然満足していなくて。

こんなものかって言ったらダメなんですけど、今自分たちにできる精いっぱいをやっても、まだここまでのレベルなんだって、すごくプラスな感想なんですけど。もっと上を目指せるんだなってことを実感しました。

久坂華恋(くさかかれん 以下、久坂)私はダンスがすごい苦手なので、覚えるのに必死になって。

リキッドルームでのワンマンもやっぱり、ベストなパフォーマンスをしたかったけど、自分だけできてないのがすごく嫌で。頑張らなきゃなって思って、挑んだワンマンです。

夜露ひな(よつゆひな 以下、夜露)今回のワンマンは、気持ちがすごい入り込んでしまったのか、全部…あの、記憶がなくて。やりきった感はあるんですけど、本当はもっとできたはずなのにって思うところが、たくさんあって。

でも、記憶が全部飛んじゃうくらいのライブをしたのが初めてだったんで、そういう意味では、今私にできるライブをしたのかなって思いました。

――瑳里さんは「芽が出るのが遅く、取り残されている気分だった」と告白していましたね。ライブを終えて気持ちは変わりました?

瑳里 本当に芽が出るのが遅くて。同期のアイドルさんに全員抜かれて。すごい泣いていたんですよ、みんなで、本当に悔しいって。私たちは芽が出るのが遅かったけど、確実にやってきたものがあるから、今こうして上に立てているんだなっていう。

他のアイドルさんを見下しているとかそういう意味ではなくて、「確実にやってきた結果がこれだ!」っていうのはありましたね。

九十九ほたる。

――「お客さんにあんなのは売れないよって馬鹿にされた」とTwitterに書いていましたけど、その空気が変わったなと感じたのは、やっぱりこの5人になったときですかね?

柿崎 そうですね。この5人になる前から、「売れないよ」って言われても、「いや、売れるし。売れるから、あなたは見る目ないね」ぐらいにムカってなってたんですけど、言ってた人に「今、見に来い!」って言いたいです。今見ろと。

――そういう人って戻ってきます?

柿崎 …戻ってこないんじゃないんですかね(笑)。

――九十九さんは14年末に加入で、今回のワンマンで「この5人でやっていくんだ!」という気持ちになりましたか?

九十九 瑳里ちゃんとおかきちゃん(柿崎)と私の3人でいたころから、切磋琢磨というか意識が高くて、そこで5人になって、遠征とかがいっぱいあって。

私はそこで、この5人だなっていうのを、うん。簡単に一言「やめます」でやめられる環境じゃないなっていう…はい、そうです。

――3人の時期があって、15年5月に久坂さんと夜露さんが加入します。

夜露 私はメンバーの子たちを尊敬して見ていて、オーディションで新メンバーになったんですけど。入りたてのときは、尊敬してる人たちみたいな感じで接してて。

そこで、「もともといたメンバーと新しく入ってきた私」みたいのが、ずっとすごいあって。

それだと私が加入した理由がないなって思ったので、そこに気づいてからは、尊敬してるアイドルの人たちの中に私が入ったというのではなくて、仲間なんだということを考えだして、

そこからちゃんと意見を言えるようになったし、私も輪に入っていけるようになりました。ふふふ。

柿崎 え…!

――夜露さんのそういった気持ちは、他のメンバーは感じ取っていたんですか?

夜露 たぶん、感じさせないようにしてた。

柿崎 最初からフレンドリーな感じで。華恋ちゃんは、すごい礼儀正しくて。「あっ!はい!わかりました」みたいな感じで、敬語じゃなくていいよって言っても敬語が抜けなかったんですけど、ひなはいきなりタメ語で話してきたから(笑)。

この子ちょっと変わってるなって、私は思ってました。距離の詰め方とか。実はそうだったんだって、今知りました。

夜露 今、初めて言いました(笑)。

夜露ひな。

――久坂さんは、どう考えていたんですか?

久坂 私は売れるためには手段を選ばなくていいかなって。

(16年1月ごろに)新メンバーを入れるかもって話になって、みんなは反対してたんですよ。でも、私は売れるためだったらそれもいいかもって、私だけすごい主張してて。

みんな「え?なんで?」ってなってて、「売れるためならよくない?」って、そういう思考にまでなって。

でもやっぱり、この5人じゃないと降り出しに戻っちゃうんだろうなって、みんなでそういう話になったときに、私は、この5人で頑張ろうって素直に思えた。絶対にこの5人じゃないと嫌だって思ったのは、その時期です。

――なるほど。6人目の新メンバーの件が、大きな出来事だったんですね。

柿崎 本当に入れたくなかったよね。

瑳里 入れたくなかった。

久坂 うちだけ賛同してたよね。「橋本環奈みたいな子が入ればいいじゃん!」って、わけわからないこと言ってた。普通に言ってたのがヤバいなって。今、1人誰かが入るっていうのが考えられない。

柿崎 こっちからしたらすごい失礼な話だし、今までさえない時期も頑張って耐えてきたのに、いきなりその子をセンターにしますみたいな感じだったから、「はぁ!?」ってなって、

そんなの私がやりたかったネクロ魔じゃないってすごく思ったし、すごくつまんなかったです。

本当にそれが実現しそうな流れだったんで、「くそ!やめてやる!」って思っていました。

――橋本環奈は、万能な感じしますもんね(笑)。

瑳里 でも、そんな…ねえ(笑)。

九十九 入ってきたら、絶対裏でいじめてやめさせると思う(笑)。

久坂華恋。

――国内ツアーに向けて、一言ください!

久坂 全国ツアーは、いつも遠征で行ってるところも行くし、仙台とかは初めてなんで、東京で発信してるから、東京のファンも多いけど、地方の方とかに知っていただけるチャンスだし…ん?何言っているんだ?ヤバい!

あ…。意気込みだよね?全国ツアー初めてだから、うん。頑張っていきたいです!…ごめんなさーい!(笑)

九十九 ツアーをやるよって言われたときに、「わー!バンドマンみたいだ」って思って。自分バンドマンみたいじゃないかって思ったんで、うれしいです。

夜露 今までいろんなところに遠征したんですけど、“ネクロ魔全国ツアー”という旗を引っ提げて、全国を回るのは初めてなので「今、見ろよ」という気持ち。「今見ないで、いつ見るんだ」という気持ちです。

柿崎 ネクロ魔が行ったことない土地の人たちが「ネクロ魔来るんだ」って、すごい楽しみにしてくれていて、普段東京に来れない人のところにもネクロ魔を届けるのがすごい楽しみ。

9月30日に仙台に行くんですけど、その流れで恐山でオフ会をしようってことになってしまって。私、青森出身なんで「恐山でオフ会ってバカじゃねぇの」って言いつつも、ちょっとうれしくて。ネクロ魔で青森に踏み込めるのがうれしいです。

瑳里 日本のオタクが一番大切というか、土台としていてくれるっていうのが本当に自信なので、そういう「日本ありがとう」っていう意味で、日本を大切にしている感じが伝わるのかしらって、全国ツアーを大切にしていきたいです。

なんか、全部地図帳を全部ポンって。

柿崎 塗りつぶしたい!

・ねくろのまいどる

2014年結成。Jホラーブラックメタルなどをコンセントとする5人組アイドルグループ。積極的に海外などでも公演。6月にはグループ史上最大の規模のワンマンライブを敢行。

Twitter@NECRONOMIDOL

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