出典warner music japan

「地元・秋田を音楽で盛り上げたい」

今年7月にメジャーデビュー6周年を迎えたシンガーソングライター・高橋優さんが、デビュー当時から描いていたその思いを、秋田県横手市協力のもとついに具現化。

9/3(土)、4(日)の2日間にわたり、主催野外音楽フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES 2016」が開催されます。今回、高橋さんに開催に至るまでの経緯、そして故郷・秋田の「あるある」について話を聞きました。

ものまねタレントも招聘した異色フェス

高橋:デビュー当時はそれこそ雲をつかむような感じで、「いつかは地元でフェスが出来たらいいな」ぐらいの思いでした。

それでも、全国ツアーをやらせてもらうようになってから、目の前で秋田の人を含め、いろいろな人たちが見てくれて。あと、歌詞に秋田弁が入った『泣ぐ子はいねが』という曲があるんですが、毎回ライブでそれをお客さんたちが一緒にコールアンドレスポンスしてくれる光景を見ていくうちに、フェス開催がより現実的なものとなっていきましたね。

――ウルフルズといった人気バンドはもちろん、アイドルのチームしゃちほこ、ものまねタレントの福田彩乃さんまで、バラエティーに富んだメンツが揃いましたね。

高橋:一般的に思い描く夏フェスとは違うものを目指し、音楽以外のジャンルからもオファーさせてもらいました。ワーッと盛り上がる時間もあれば、まったり座って見る時間も必要かなと。

ちょうど9月の秋田は暑くも寒くもなく、ベンチで気持ちよく眠れる気温だと思います。宣伝になってしまいますが、8月31日にリリースされる『光の破片』は、“フェス開催記念盤”というものがあり、レジャーシートが封入されています。それを敷いてゴロンと横になって、秋田の空を見上げながらBEGINさんの歌を聞いたら最高だと思います。

「秋田弁しゃべって」と言われた時に盛り上がる早口言葉

高橋:僕は秋田弁のネイティブスピーカーでもあるおばあちゃんとよく接していたから、小学校、中学校となまりが強く出ていました。その当時、同級生たちはロンバケ(※ロングバケーション。1996年に放送された木村拓哉&山口智子主演のドラマ)など、ドラマの俳優さんのまねをするようになって秋田弁をやめてしまっていたので、地元でさえ、なまりを笑われたりしたこともありました。それぐらいの秋田弁なので、東京に来た今でもたまに出てしまいます。

例えば秋田弁でおでこのことを「なずぎ」と言うのですが、関ジャニ∞・大倉忠義くんとのラジオ番組で雑談しているときに「大倉君、なずぎ…あっ、おでこに何か付いているよ」と言ってしまったり(笑)。

――ついポロッと出てしまうんですね(笑)。

高橋:ええ、それとこんな言葉があるのをご存知ですか。「言ったら言いすぎだと注意される、言わなければ言わないで、何も言わなさすぎだろうと注意される。それなら言って注意されたほうがいい。」という意味なんですが、しゃべねべ しゃべねで しゃべられる しゃべれば しゃべったで しゃべられる どうせしゃべられるんだは しゃべってしゃべられだ…。
 
――もう早口言葉ですね(笑)。

高橋:そう、結構いろいろなところで使えますよ。「秋田弁しゃべってみて」と言われたら、これをしゃべると盛り上がります。

独特なネーミングの特産物たち

――食べ物ではどんな特産物がありますか?

高橋:僕の地元・横手市で生まれた「いぶりがっこ」という燻製のたくあんは美味しいですよ。最近では東京のオシャレなお店でメニューに加わっていたり、うまいことデビューしているのを見ました。ネーミングは全然オシャレじゃないですけど(笑)。

――いぶりがっこもそうですが、寒い秋田地方では漬物をよく食べるイメージがあります。

高橋:何でも漬けますよ。この間は、漬けたワラビを食べました。もちろん白菜もキュウリもナスも漬けるし…秋田の人はしょっぱいモノが好きなのかも。

他にも「ババヘラ」というアイスがあります。これは語感はオシャレなイメージがありますが、由来はババ(おばさん)がヘラを使ってアイスを売っているからという、なかなか雑なネーミングです(笑)。それと「ぼだっこ」。こっちでいう鮭なのですが、秋田のコンビニにも「ぼだっこ」と書かれたおにぎりが置いてあるため馴染み深いですね。「サーモン」とはまず言いません(笑)。

修学旅行生の安否をアナウンスするCM

高橋:それと秋田では、親を安心させるために「~中学校の修学旅行団は、ただ今日光○○ホテルに無事到着して夕食を楽しんでおります、ご安心ください」のような、CMが番組の合間に流れるんですよ。これは秋田しかないみたいで。

――自分も初めて聞きました。

高橋:僕は全国やっていると思ってましたんですけどね。まさに「あるある」ですね。あとこれも秋田にしかないようですが、「なべっこ遠足」という行事があります。学校の授業の一環で、生徒たちに役割分担させて鍋を作る。福島県では芋煮会と呼ばれているそうですが、僕らのところではこう言っています。

歩いて片道20~30分ぐらいのところに、小さな山がいっぱいあるので、山に登って「なべっこ」を食べます。ちなみに、秋田弁ではコップのことを秋田弁では「コップっこ」と言ったり、親しみを込めて何でも「こ」を付けるのも特徴ですね。

SNS並みに拡散が早い「ばあちゃんネットワーク」

――やはり生まれ育った秋田で主催フェスができるというのはやはり感慨深いのではないでしょうか。

高橋:そうですね。秋田の人たちも「われらが高橋優」のような感じで見てくれているように感じるので、生半可なことをやってしまうと、何をやっているんだと言われてしまいそうです(笑)。田舎に行くと、インターネットよりもネットワークが広くて早いんですよ。僕がメジャーデビューしてからある程度経っていた時期だったんですけど、人里離れた池のほとりで撮影をしているとき、トラックの運転手がブーンと通り過ぎていきました。その何分か後には運転手から聞いたおばちゃんたちが、あちらこちらから「なんだなんだ」とゾロゾロやってきて…(笑)。

――Twitterよりも早そうですね(笑)。

高橋:あのおばちゃんたちはまずTwitterはしてないでしょうし、その時は「高橋優」の名前もTwitterで見かけなかったから、まさに田舎のネットワークです。ばあちゃんSNS。だから今回のフェスで失敗などしようものなら、「高橋がすべった」とすぐ口コミで広まってしまいます(笑)。

秋田では、うつ病や自殺率の高さが取り上げられますが、もしそれが楽しいことがないという理由だったら、一個でも増やしていきたいし、信じられるものを少しでも広げていきたい。そういう意味でも周りの人達と協力しあって、何年も続くフェスにしようと思っています。

あとがき

インタビュー中、秋田についてのエピソードは止まること無く「県外からきた人にも『秋田県っていいところだね』と思ってもらいたいんです」と、心から秋田を愛している様子が非常に印象的でした。

フェスのタイトルにCARAVAN(=各地をまわる一団)というワードを入れたように、来年以降は開催地を変え、秋田にある13市全てを巡る事を目標に掲げている高橋さん。郷土料理や地酒も楽しめることができるとのことなので、ふらっと旅行ついでにも一度足を運んでみては。

「秋田CARAVAN MUSIC FES 2016」
場所:秋田県横手市 グリーンスタジアムよこて

9/3(土)
白神STAGE 高橋優/チームしゃちほこ/BEGIN/ファンキー加藤/藤原さくら
鳥海STAGE 青木隆治/どぶろっかーず/福田彩乃

9/4(日)
白神STAGE 高橋優/家入レオ/ウルフルズ/スガシカオ/レキシ
鳥海STAGE THE BEAT GARDEN/どぶろっかーず/はなわ

出典 http://www.acmf.jp

冒頭でも話してくれましたが、高橋さんは8月31日に新曲『光の破片』を発売。MXTVアニメ『orange』のオープニングでもあるこの曲は、原作者・高野苺さんのオファーを受けて書き下ろしたものです。

「他と組み合わさることで美しさが際立つ万華鏡。もしかしたら僕ら人間も、一人だけでは見られない景色を誰かとつながることで見ることが出来るのかもしれない。『orange』という作品を読ませていただいた時の僕の感想でした。その気持ちを自分なりに音で表現出来ないものかと試行錯誤し『光の破片』を書きました」

とコメントしており、PVでも万華鏡の世界観を再現。こちらもあわせてぜひチェックしてみてください!

出典 YouTube

<取材・文/東田俊介>

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