記事提供:CIRCL

最近テレビのCMでもよく見聞きする「腸内フローラ」。腸内細菌はそれぞれが花畑のように分布していることから、この呼び名が付いたとされている。腸内細菌は人間の健康に役立つ善玉菌と、健康に悪影響をもたらす悪玉菌などに分けられている。

悪玉菌の侵入を防ぐ腸の防御システム

これまで悪玉菌が腸の炎症を引き起こすことは分かっていたものの、大腸がどのようにして細菌の侵入を防いでいるかは不明だったらしい。しかし最近になって、大阪大学の研究グループにより、腸の細菌に対する防御システムが明らかになった。

腸の防御システムの一つとして、腸内の粘膜層にある「Lypd8」と呼ばれるタンパク質がかかわっているそうだ。

腸内細菌の中でも悪玉菌の多くは、「べん毛」という尾のような運動器官を持つものが多く、これをヘリコプターのように回転させることで、腸内へと侵入していくという。

例えば腸の中にある「Lypd8」というタンパク質はは悪玉菌の中でもべん毛のあるタイプと結合しやすく、悪玉菌の運動性を防ぐことで、腸内の健康を守っている(※1)。

悪玉菌が多ければ食中毒になりやすい!

これからの季節、特に気をつけたいのが食中毒だ。食中毒は、原因となる菌を食べ物と一緒に摂取することで起こる

一般に健康な人の腸内では、善玉菌が優勢であるため、善玉菌の作る酢酸などにより腸内は酸性に保たれている。そのため食中毒菌が入っても、そう簡単には増殖しないそうだ。

しかし、体の抵抗力が弱い子どもや高齢者だけでなく、悪玉菌が優位になっているような腸内環境が悪い人も食中毒にかかりやすいという(※2)。

悪玉菌が生活習慣病も引き起こす?

健康な人の体には悪玉菌から腸を守るシステムが備えられているものの、悪玉菌と善玉菌のどちらが優位となるかは個人の生活習慣によるものだ。

悪玉菌とともに毒素が増えると、腸内だけでなく他の臓器にも慢性的な炎症が起こり生活習慣病の原因になると指摘するのが、慶應義塾大学医学部教授の伊藤裕氏だ(※3)。

暴飲暴食を控え、発酵食品や食物繊維の多い食事を取って、善玉菌を増やすことが健康にも大切だ。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス