我が子を15年前に出産し、死の瀬戸際を彷徨った子供を持つ一人の女性が発明した「手袋」が、現在多くの人の救いとなっています。

15年前に、米テキサス州ヒューストンで息子ザッカリー君を出産したヤーマイル・ジャクソンさん。予定日より12週早く生まれてきたザッカリー君は、体重わずか1kgという小ささで複雑な健康問題を抱えていたそう。そして155日間、24時間新生児集中治療室にいたことで、母のジャクソンさんは息子を抱きしめてやることもできなかったと言います。

集中治療室で医師たちの治療が必要だったとはいえ、ママが傍にいない状態で息子はきっと孤独だったに違いない…ジャクソンさんはそう感じました。

一人で闘っているザッカリー君に、どうにかして自分の愛を伝えたい…そう思ったジャクソンさんは、ビニールの手袋に自分の香りのついたものを詰め込みザッカリー君の傍に置きました。そうすることで少しでもその手袋を母の手のように感じてくれればという気持ちでした。

用意した手袋でザッカリー君を包み込んだ

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ジャクソンさんの必死の愛が伝わったのか、ザッカリー君はそれから3週間後に初めて家に帰れることに。新生児集中治療室のスタッフにもジャクソンさんの「手袋」は大評判でした。スタッフはジャクソンさんにもっとその手袋を用意できるかと尋ねました。それがきっかけで「Zaky Gloves(ザッキー手袋)」が誕生することになったのです。

ママに抱っこされているような姿勢を保つことができる

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未熟児の赤ちゃんが、手足をダラリと保育器の中でさせておくよりも心地の良い姿勢を保ってあげることが大切だとケンタッキー大学小児科医、ロリー・シュック医師は話します。

「ザッキー手袋」は赤ちゃんの居心地の良さをキープできるだけでなく、手袋の中にママの匂いがついたものを入れることで、安心感が湧き十分眠れるようにもなるのだとその効果を説明。

赤ちゃんに安心感を与えると呼吸が安定する

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「ザッキー手袋」は、ジャクソンさんが思っていたよりもはるかに優れた効果を発揮しました。安心感を得た赤ちゃんは、呼吸が安定するようになり心不全や窒息死などの事故が起こる確率が下がり、手袋でそっと足元を支えてあげることで筋肉の発達を促し、脳の成長を助ける働きをすることがわかったのです。

新生児集中治療室のスタッフに頼まれたジャクソンさんは、その後すぐに100セットを作成。現在では、アメリカ内の病院に留まらず、ニュージーランドやヨーロッパ、そして日本など全国へ発送可能となっており、多くの未熟児を持つママが「ザッキー手袋」を利用しています。

オーダーは片手でも両手でも可能

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公式サイトによると、税金や郵送料などはその国によって異なりますが、片手のみのオーダーは120ドル(約1万2千円)、両手だと180ドル(1万8千円)というお値段となっています。色も上記のように数種類あるとのこと。

「ザッキ―手袋」は未熟児の赤ちゃんだけに使うのではなく、ママがちょっとした用事をする間にこれでそっと赤ちゃんを包んであげると、赤ちゃんが安心して過ごせるという声も寄せられているようで、家事の合間に使ったり、ベビーカーに乗せる時も利用しているママもいるようです。

ママの愛から生まれた「ザッキー手袋」

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生んだ我が子をすぐにその腕に抱けない辛さは、母親にしかわからないことでしょう。そんな辛さを乗り越えて、愛を伝える手段を生み出したジャクソンさん。発明してからは、徐々に人気が出て多くのママの支持を集めているということです。

そして現在は、元気に成長した15歳のザッカリー君と世界中を回りこの「ザッキー手袋」のキャンペーンを行っているというジャクソンさん。日本で話題になる日もそう遠くないかも知れませんね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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