20代から30代にかけてやって来る大きなイベント、結婚式。心から「おめでとう!」と祝福したいところですが、そんな気持ちとは裏腹にわずかにネガティブな感情も抱いてしまうのではないでしょうか。そう、結婚披露宴につきものの「ご祝儀」です。

披露宴における一般的なご祝儀の相場は、3万円というのが定説。それでもなかなかの出費ですが、関係性によっては5万円なんてケースもあります。

しかし、この日本には「ご祝儀なしでOK」という都道府県もあるのだとか。同世代の結婚ラッシュで、ご祝儀の出費に頭を抱えている人にとっては、驚きの事実かもしれません。

北海道では8割以上が「ご祝儀なし」

その地域というのが北海道

さらには東北地帯、また沖縄でも場所によっては同じ風習があるとのこと。このようなところでは、1人あたりの参加費が明確に決まっている「会費制」の結婚式が一般的なようなのです。

あの悩ましいご祝儀がいらない結婚披露宴があるなんて…。まだ信じられないという方には、Twitter上のこんなつぶやきを見ていただきましょう。

これらの声からも、ご祝儀がなく、会費制の結婚披露宴が一般的であることがわかります。また、「ぐるなびウエディング」の調査によると、招待制(ご祝儀制)と会費制の比率を全国調査したところ、ほとんどの地域で会費制の割合は1割ほどだったのに対し、北海道は8割以上が会費制とのこと。

「祝儀袋」もいらない

では、会費制の結婚式とはどのように行われるのでしょうか。

結婚披露宴はあらかじめ参加費が決められており、受付の場で会費を現金で払います。事前にご祝儀袋に入れる必要はなく、もしも専用の封筒が入り口で用意されている場合は、それに入れて払います。

ちなみに、普通ご祝儀を払う際は新札を用意するのが一般的ですが、会費制ではそこまでの気遣いをする必要もないようです。あまりにボロボロのお金はまずいものの、ある程度きれいなお金なら十分問題ナシです。

ただし、会費制で気をつけるべきマナーとしては、お釣りの必要がないように事前にぴったりの現金を用意しておくこと。とはいえ、ご祝儀袋を買って、お金を入れて、慣れない筆字で名前を書いて…というあの面倒な作業よりはずっとラクです。

ちなみに、会費制の結婚披露宴の場合は、友人などが発起人となって、彼らの名前で招待状を出すのも特徴。ほかの地域の結婚披露宴とは、細かい部分でいろいろな違いがあるようです。他県に住む人たちは戸惑うこと必至…。

会費はご祝儀の半分以下の費用

さて、会費制の結婚披露宴で気になるのは「実際に会費がいくらなのか」という点ですが、一般的なご祝儀よりずっと懐に優しく、これも大きな魅力といえそうです。

実際相場を調べてみると、おおよそ5,000円〜1万5,000円ほど。もちろんケースによってはこれよりも高くなることもありますが、3万円がひとつの相場となっているご祝儀に比べるとかなり安いですよね。

では一体なぜ、ここまで会費が安くなるのでしょうか。それは、一般的な結婚披露宴に比べてコストを最小限に抑えられるからです。会費制の結婚式ではカジュアルなレストランや小さめの会場が使用されることが多く、食事もコース料理ではなくビュッフェ形式だったりするようです。「1.5次会」のような雰囲気なのでしょう。

さらには照明や装飾、余興などを少なくし、必要最低限の物だけを用意することでよりコストを下げます。引き出物についてもなくしてしまうか、あっても2,000円ほどに抑えることが多い様子。会費制の結婚披露宴の場合、参列者が支払う会費は、ほとんどが食事代として使われるケースが一般的なようです。

なぜ北海道で会費制が普及したか

ところで、なぜ北海道を中心に会費制の結婚披露宴は普及したのでしょうか。諸説あるようですが、一説には、北海道へと移り住んで開拓を行った人たちが、お金のない中で低コストな結婚披露宴を考えたと言われています。

入植者の多くの人達は本州より移住してきた人たちなので、当然結婚式は招待制の習慣だったが、結婚式をするにも生活が貧しく、十分に予算のない人がほとんどであった。そこで考えられたのが、出席者一人ひとりがお金(会費)を持ち寄り、結婚する人の負担を軽くする会費制だった。

出典 http://d.hatena.ne.jp

「会費で成り立つ結婚式 小樽の都市民俗学」より

新郎・新婦側にもメリットが

出費が少なくなる会費制は、やはり参列者にとって嬉しい形式。でも実は、新郎新婦側にとっても様々なメリットがあるんです。

まずは、式自体が明朗会計になること。参加者からいくら払ってもらえるか明確に分かるため、会費としてもらうお金の総額もはっきり計算できます。その結果、結婚披露宴の費用や資金計画の見通しが立てやすくなります。

また、ご祝儀のお礼に引き出物を渡すというやりとりがなくなるため、新郎新婦にとっても細かな手間が省かれます。「どんな引き出物にすれば喜んでくれるのだろう」「この料理や引き出物で満足してもらえるだろうか」といった心配もしなくて済むようになりますね。

今では全国に会費制の結婚披露宴が普及

こういったメリットから、最近は北海道や東北だけでなく、全国的に会費制の結婚式を行うケースが増えている様子。実際、会費制の結婚披露宴を専門に行う業者も出ており、インターネット上でも会費制の結婚披露宴にまつわる情報が見られます。参列者にとっても新郎新婦にとっても悩みの少ない会費制の結婚披露宴。限られた地域だけでなく、今後は日本全国に広まっていくかもしれませんね。

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