パピーミル/キトンファクトリー

世界中で犬たちを販売目的での大量飼育しているパピーミル(子犬工場)が存在しています。

でも、猫は?

言うまでもなくキトンファクトリー(子猫工場)というものが実際存在しています。別名、キトンミル(子猫工場)、キトンファーム(子猫農場)とも呼ばれています。子猫たちもペットショップなどで売れるので当然、存在しています。

このパピーミル/キトンファクトリーが世界で徐々に問題視され、取り上げられています。それに伴いペットショップの在り方も考えられるようになりました。ペットショップでの生体販売を法で禁止したり、止める動きが徐々にですが、出始めています。

パピーミル/キトンファクトリーの実態

出典 YouTube

【閲覧注意】この動画には、パピーミル/キトンファクトリーでの犬や猫たちの酷な姿が含まれています。ですが、これが現実です。

オーストラリアのキトンファクトリー

先日、ショッキングなニュースが世界中を駆け巡りました。(残念ながら日本では報道されていません)

オーストラリアで一人の男性が運営していたキトンファクトリーが発見され、営業停止になりました。衛生面での不備から、そこで飼育されていた72頭の猫たちのうち30頭が酷い感染症にかかっており、残念ながら安楽死させる必要がありました。猫たちは汚物まみれの中での生活をずっと強いられていたのです。

キトンファクトリーの所有者の男性は、動物虐待の罪で5千ドル(オーストラリアドル、日本円では約39万円)の罰金と2万7千ドル(約211万円)の裁判費用の合計3万2千ドル(約250万円)の支払いを命じられ、今後10年間動物を繁殖させることを禁じることを命じられました。

しかし、「男性が犯した猫たちへの残酷なしうちによってたくさんの命が奪われる結果になったことに対して刑罰が軽すぎる!」との非難の声が人々から上がっています。

出典 https://www.facebook.com

今回発見されたキトンファクトリーでの猫たち

キトンファクトリーは発見されにくい

その多くが野外で飼育されたり、悪臭や吠える犬たちの声でパピーミルは近所の人たちからの通報などで割と発見されやすいのに比べて、キトンファクトリーの多くは屋内での飼育で鳴き声も小さいため、臭いも声も外部に漏れにくく、発見されにくいのが現状です。そのため、世間でもパピーミルに比べてキトンファクトリーという存在があまり知られていないという現実があります。

バッグヤードブリーダー

これまでにも、海外での悪質なパピーミルについて、犬たちが置かれた酷い状況をお伝えしていきましたが、キトンファクトリーでの猫たちが置かれている状況もまったく同じです。

今回のオーストラリアのキトンファクトリーのように、世話をする人間の手が足りないため(人件費をかけたくないため)猫たちは糞尿まみれになり、不衛生な環境下で様々な感染症にかかってしまうわけです。でも、病気になってもそのまま放置されるため、他の猫たちにも感染が広まっていきます。そうやって、負の連鎖反応が起きてしまうのです。

もちろん、ちゃんと免許を取得し、正しい知識を持ったブリーダーもいます。けれど、犬猫に対する知識も殆どないままに、必要な免許も取らずに、安易な気持ちで利益重視のバッグヤードブリーダー(自宅でロクな知識もないままで犬猫の繁殖を繰り返し、ペットショップやネットなどで販売している人たちのこと)がパピーミルやキトンファクトリーを営むケースの方が圧倒的に多くなっています。

出典 YouTube

バッグヤードブリーダーのキトンファクトリーが摘発された時の動画

いくつも現場を見てきたボランティアの言葉

Companion Animal Protection Society (CAPS)は、パピーミルやキトンファクトリーで酷い目に遭っている犬や猫たちを救出して保護する活動を行っている非営利団体です。

「パピーミルの調査に入っても、そこがキトンファクトリーも行っているとは、私たちにはわからない場合があります。猫たちは屋内の奥の方にいるので、私たちには見つけられないこともあるのです。」とCAPSの責任者デボラ・ハワードさんは語ります。

「ちゃんとUSDA(アメリカ合衆国農務省)のライセンスを取ったブリーダーですら、子猫たちを狭い檻に詰め込んで、糞尿まみれにしている事もあります。母猫たちは死ぬまで出産を強制され続け、病気になってもそのままにされ、愛情なんてものは注がれない。パピーミルとまったく同じ待遇でキトンファクトリーも存在しているのです。犬や猫たちをペットショップで買う人がいる限りこれらはなくならないのです。」とデボラさん。

出典 https://www.facebook.com

‘ADOPT DON`T SHOP ‘ ‘(ペットを)買わないで(シェルターで)もらって‘とボランティア活動をする人たち それがプッピーミル/キャットファクトリーをなくす方法
 

ネブラスカのキトンファクトリー

CAPSのスタッフがネブラスカ州でUSDAのライセンスを持ったブリーダーが経営しているキトンファクトリーに隠密調査に入ったところ、そこには酷い環境がありました。実際の動画を下記ツイッターにてご覧ください。


ネブラスカのキトンファクトリーの実際の映像です。

罪の意識がないブリーダー

母猫も子猫も目が感染症になっていました。顔も汚れたままでした。猫のトイレは掃除されないまま、糞尿で溢れそうになっていました。床にも糞尿が散乱していました。母猫には、長い間ブラッシングされていないようで大きな毛玉ができていました。上記動画に写っているのは、USDAのライセンスを持ったブリーダーの女性です。

この女性には、猫を不衛生な環境で自分がキトンファクトリーを営んでいるという意識は全くありません。気にしているのは、猫の値段だけです。「自分は31年、これを続けている」と自信たっぷりに語っています。ここには25頭の成猫と15頭の子猫がいました。

これがパピーミルやキトンファクトリーの実情です。このようなブリーダーたちは、犬好きであり猫好きなのですが、人件費にお金をかけたくないため、自分や家族だけで何十頭と面倒をみなければならないため、いつの間にか不潔な環境が気にならなくなっているのだと思われます。動物たちが病気になっていても、気にならなくなるようです。こうして動物たちにとっての負の連鎖が起きていきます。

出典 https://www.facebook.com

ブリーダーの女性に「あなたにはもう手に負えなくなっていませんか?」とCAPSの隠密スタッフが聞いて見たところ、「その時はちゃんとそう言うわ。今はそんなことはない。私はちゃんとやっている。」とのことでした。この状況で。。。罪の意識がないのです。

判決

上記のブリーダは、2016年2月に、動物福祉法違反「混み合ったケージに不潔な環境」で罰金5千ドル(約50万円)と今後1年間、USDAの調査員が入り、病気の猫の数で罰金を追加するという判決がおりました。しかし、彼女のUSDAのライセンスは取り上げられませんでした。その意味は、彼女は今後もキャットファクトリーを続けていくということになります。そして、彼女の育てた猫たちをペットショップに卸せるということになります。

出典 https://www.facebook.com

ネブラスカのキトンファクトリーはいまだに営業中とのこと。。

彼女のようなライセンスを持ったブリーダーですら、こんな状態ですから、ライセンスなしのバッグヤードブリーダーはいったいどんなことになっているのか、想像すると恐ろしいです。すべてのパピーミルやキャットファクトリーが把握されているわけではありません。今も助けを必要としている犬や猫たちがたくさんいることだけは判っています。でも、それらをすべて把握して助け出すことは不可能です。

「1つだけ、私たちがこのような酷なパピーミルやキャットファクトリーを廃止する方向に向かわせるためには、ペットショップで犬や猫たちを買うことを止めることです。」とCAPSの責任者は語っています。「(ペットショップで)買うより(シェルターで)もらう」これを徹底するしか手立てはないということでした。

参考資料

最後に

ちゃんとブリーダーの資格を持っている人でもこんな状態になってしまうということが驚かされました。利益を追求するあまりに人件費を節約してしまうと、動物の世話は想像以上に大変になってしまいます。

筆者も現在は、猫1匹、犬1匹だけですが、動物の世話は大変です。病気にもなるし、トイレの掃除、散歩、食事の世話、予防接種にノミ・ダニ、フェラリア予防、シャンプーにブラッシング、やらなければならないことは、1匹だけでも山積みです。生きものですから、当たり前のことです。

それを一人で何十匹と言うのは、想像を絶する大変さなのです。ブリーダーになるのは、それなりの覚悟が必要で自分の時間をすべて費やすような覚悟が必要なのだと思います。それができない人がブリーダーやバッグヤードブリーダーをしたら、当然。。動画のような状態にすぐなってしまうでしょう。

でも、需要がある限り、こういうことはきっとなくならないんでしょうね。。

追記

筆者がCAPSさんの英語の記事をここで日本語に訳したことで筆者のツイートに「この話を広めてくれてありがとう!」と英語でお礼のメッセージをわざわざいただきました。一人でも多くの人に実態を知っていただきたいという彼らの切なる気持ちが伝わってきます。

この記事を書いたユーザー

さくらまい このユーザーの他の記事を見る

最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • 美容、健康
  • 感動
  • コラム
  • ニュース

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス