誤って認識されている『内向的』と『外向的』の違い

現代社会では一般的に、外向的な人というと明るくて社交的、そして、内向的な人と言うと恥ずかしがり屋で引っ込み思案という認識が成り立っています。さらには、内向的か外向的かというカテゴリーにわけて人の性格を分類する風潮が出来上がっています。

内向的にはネガティブなイメージ、外向的にはポジティブなイメージというものさえ付きまといます。


まるで、社会は外向的な人のためにあるかの様でさえあります。友達が多く、人気者で、いつも人に囲まれている人が『勝者』という空気を感じませんか?


恥ずかしがり屋で込み思案の子や、根暗で人見知りの子は「ダメな子」なのでしょうか?そうやって決めつける事が、その子本来の自然なあり方を捻じ曲げ、個性を抑え込み、無理矢理に全く違う方向へ向かわせてしまう結果となるのではないでしょうか?子供が本来持つ素晴らしい【個性】に目を向け、良い方向へ導いていく為に、私たち大人には何が出来るのでしょう。

まずは、内向的・外向的についての認識をあらためて見つめなおし、一人一人にあった接し方を考えていくことが大切な一歩となるのではないでしょうか?

内向的な子と外向的な子の本当の意味での違いとは?

そもそも、『外向的』か『内向的』かのどちらかに人を分類することはできないと言われています。どちらかに100%偏っている人というのはほとんどいなくて、通常は、外向的な傾向が強いのか、内向的な傾向が強いのかという表現が正しいとされます。人は誰しも、内向的な面、外向的な面をもっているものだということです。そして、この傾向は遺伝的体質と深く関係しているということが最近の研究で証明されています。つまり、内向的傾向があることを直そうとしたり、無理矢理に「外向的」な人に変えようというのは意味をなさないどころか、本来の性質を無理矢理に捻じ曲げる行為になる恐れがあるということです。

注目すべき違いとは

内向的傾向がある人と外向的な傾向がある人の違いは、どこからエネルギーを導き出していのかーつまり、どのようにして脳を再充電しているのかであるという考え方があります。

内向的な傾向がある子

一人の時間を持つことで脳を再充電する傾向があります。長時間を集団、特に大人数の中で過ごすことによってエネルギーを消費するとされます。

外向的な傾向がある子

内向的傾向のある子とは逆に、自分以外の人間からエネルギーをもらいます。外向的な傾向がある子は、一人でいることでどんどん元気がなくなると感じます。そして、社交の場に出ることによって脳を再充電します。


人が集まる場に呼ばれて、より多くの人と接し、多くの刺激を受けることで元気をもらったり、ワクワクと気分が高まって意気揚々と帰宅する人がいます。逆に、そういう場に出て強い疲労を感じ、家に帰って、静かな部屋で一人の時間を取り戻し心底ホッとする人がいます。大人と同じで、子供も集団で疲労を感じ、孤独な時間を得て心を落ち着かせたりするタイプの子と、たくさんの友達に囲まれて、ワクワクするような刺激をたくさんもらって心が安定するタイプの子がいるということです。

外向的な傾向がある子と内向的な傾向がある子とのもう一つの違いは、外部からの刺激に対する反応の違いです。


内向的な傾向がある子

ちょっとした刺激に敏感に反応してしまうので、過度の刺激は不快に感じてしまいます。たくさんの友達と集まるよりも、一対一で話すことを好み、予期できる状況の中で過ごすことで心が安定します。また、脳に入ってきた情報を、過去の記憶や問題処理、計画などに関わる部分などの複雑な経路をたどって処理していくという特徴があり、もちろん、処理スピードもゆっくりとなります。


外向的な傾向がある子

外界からの刺激に対する反応が鈍感で、興奮が引き起こされるまでに、より強い刺激が必要となります。予期出来ないサプライズ、目新しい物、冒険心をくすぐるようなものや多くの人と接することなど、過度の刺激を受けることで大きな満足を得る傾向があります。外界からの刺激が脳に入ってくると、味覚・触覚・視覚・聴覚などを司る短い経路をまっすぐに辿って、スピーディーに情報処理が行われます。

内向的傾向のある子への接し方のポイント

1.子供が必要とするプライバシーを尊重すること。
2.絶対に人前で恥をかかせないこと。
3.新しい環境においては、じっくりと観察できる時間を与えること。
4.考える時間を与える事。(即答は期待しない)
5.予期できる変化については事前に知らせてあげること
6.していることを中断させる時は15分の猶予を与えること。
7.人前で叱らないこと。
8.趣味や興味が似ている親友を一人見つけることをすすめてみる。
9.たくさん友達を作れと言わないこと。
10.内向性を尊重し、無理に外交的になることを押し付けない

外向的な傾向ある子への接し方のポイント

1.自立心尊重すること。
2.人前褒める。 
3.熱意受け入れ、応援する。
4.話し合う時間を持ち、探求心を育む。
5.(思いやりある)サプライズを用意する。
6.愛情を態度で示す。抱きしめる・言葉にする。
7.選択肢を与える。
8.忙しく飛び回っていても理解してあげる。
9.新しい世界に飛び込ませる
10.自由に輝かせてあげる。

しかしながら・・・

内向的な傾向が強い人、外向的な傾向が強い人と言いますが、世の中のほとんどの人は、極端にどちらかの傾向を強く示すという事はありません。ちょうど中間ぐらいをうろうろしている両向型の人もいます。大切なことは、その事実をふまえた上で、子供と接するときに、この二つの傾向をしっかりと念頭におき、個々の性格を尊重しながら、アプローチ法を考えていくことではないでしょうか。


筆者自身も、5歳の息子と接していく中で、彼の中の外向的で社交的な面とは別の、一人で静かに考える時間を大切にしている傾向に気がつきました。この気付きは、私自身の息子へのアプローチ法に大きな影響を与えました。恥ずかしがりやの部分も、人の注目を浴びる事が苦手な部分も、そのくせ人が好きでたまらない姿もひっくるめて、より落ち着いた視線で見つめることが出来るようになりました。

みんなの人気者で、明るくて行動的でいつも輝いている子供もいて、静かで穏やかで、一人の時間を大切に出来る子供もいて、そして、どちらにもあてはまらない子供もいます。大切なのは、子供が自分らしさを尊重されていることを感じ、思いっきり深呼吸が出来る環境の中で育っていくということではないでしょうか。


この記事を書いたユーザー

Maria このユーザーの他の記事を見る

オーストラリア在住。息子が生まれて一年半後、夫はアスベストが原因の悪性中皮腫という、これといって有効な治療法もない、強烈な癌を発症。そして、二年の闘病を経て他界しました。今は、5歳になった息子と二人、夫の眠る地で、毎日を大切に生きています。中皮腫の闘病記・アスベストの事・死別後の息子との二人三脚の毎日をブログに綴っています。http://ameblo.jp/maria1428

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