死ぬまでにやっておきたいことのリストは欧米では「バケット・リスト」と呼ばれています。米アリゾナ州に住むカトリーナ・フロストさんは、娘ケイリ―ちゃんのために「バケット・リスト」を作りました。

ケイリーちゃんは、命ではなく光を失ってしまう難病を患っており、このままいくと失明してしまうと宣告されているのです。

現在6歳になるケイリーちゃんですが、母のカトリーナさんが異変に気付いたのはケイリーちゃんが生後半年のことだったそう。写真を撮る度に焦点が定まっていない娘の視力を心配し、医者に見せたところ「近視」と診断。念のためにセカンドオピニオンを求めて別の病院に連れて行ったところ、病気が発覚したのです。

そしてケイリーちゃんは、2歳の時に家族性滲出性硝子体網膜症(カゾクセイシンシュツセイガラスタイモウマクショウ)、英語表記ではfamilial exudative vitreoretinopathy(FEVR)と呼ばれる網膜血管異常の病気と診断されました。

家族性滲出性硝子体網膜症とは、網膜を栄養する血管の発育の異常によって起きてしまう病気です。(中略) 網膜とは眼球の内側についている神経の膜であり、ものを見るのに重要な役割をしているものです。

家族性滲出性硝子体網膜症は異常の程度により症状はさまざまです。何も起こらないまま一生過ごすひともいます。逆に著しい視力低下になってしまうひともいます。両眼に起こりますが、左右の眼でかなり差がある場合もあります。子どもの頃に進行すると、斜視や目の揺れ、視力低下になります。家族性滲出性硝子体網膜症は、硝子体異常が原因で、網膜に異常が発生し、成長とともに網膜剥離に発展して失明する危険性がある病気です。

出典 http://www.hospita.jp

3歳で杖の使い方をマスター、4歳で点字を学習

ケイリーちゃんはこれまで5回ものレーザー手術を行ってきました。それでも良くならないケイリーちゃんの視力は、このままでは失明してしまう可能性があると医師に宣告されて、ショックを受けたカトリーナさん。「私の感情はまるでジェットコースターのようでした。幼い娘が失明すると聞かされて恐怖で涙が止まりませんでした。」

実はカトリーナさんには8年前に視力を失った友人がいます。目から光が奪われるということを想像できない彼女は、友人に相談したそう。すると「目には見えなくても、見えていたことを覚えているから、はっきりと頭に思い描くことができるのよ」という言葉が返って来ました。

見えなくなっても心が覚えている

友人の言葉にハッとさせられたカトリーナさん。「娘が失明してしまうまでに、できるだけ多くのことを体験させてあげよう。そうすればきっと娘の心にずっと残るはず。」そして、ケイリーちゃんのために「バケット・リスト」を作成したのです。

「バケット・リスト」の最初は、サンディエゴへの旅でした。家族で海に行く途中で砂丘にも寄りました。初めて見る砂丘にケイリーちゃんは大感激。文字通り「息を呑んで」砂丘を見つめる姿にカトリーナさんも「連れて来て良かった」と心から思ったそう。

そしてもちろん、大好きなディズニーランドにも!

ケイリーちゃんは、大好きなディズニーのプリンセスは実在すると信じていました。そこで、カトリーナさんはディズニーランドのスタッフと相談し、特別の計らいでプリンセスに扮したスタッフとケイリーちゃんを会せるというサプライズをしてくれたのです。

夢が叶ったケイリーちゃん。とっても嬉しそう!

それから、ケイリーちゃんのバケット・リストはどんどん実行され、ハイキングやロッククライミング、ホースライディングなどこれまでいろんなことを経験してきました。バケット・リストは実行されると線が引かれて行きます。

ケイリーちゃんの目が見える時にやっておきたいことをできるだけたくさんリストに書いて、カトリーナさんは一緒に思い出を作っています。

「ママ、女の子はタフなのよ」

カトリーナさんはケイリーちゃんが3歳の時に発した言葉をしみじみと実感しています。「ママ、女の子ってタフなのよ。」ケイリーちゃんはいつも明るく陽気で、ポジティブに生きようとしていることが母のカトリーナさんにはじゅうぶん伝わってきます。

「ケイリーのミドルネームはJoy(ジョイ)なんです。その名の通りあの子はいつも人生を楽しもうとしているわ。」たとえ失明しても、娘にはポジティブさを忘れずに幸せに生きてほしいとカトリーナさんは語ります。

GoFundMeで寄付金を募っている

現在、寄付金サイト「GuFundMe」でケイリーちゃんのバケット・リストの基金を募っています。既に6,515ドル(約67万円)もの寄付金が集まっている様子。多くの人が、ケイリーちゃんにできるだけたくさんの思い出を作って欲しいと願っているその思いやりが感じられます。

まだまだバケット・リストは続く

絵画教室に料理教室、ニューメキシコでの気球フェスティバルやニューヨーク・ファッションウィークへの出席など、まだまだケイリーちゃんの夢を叶えるバケット・リストは続いています。

「目が見えなくなっても、他の子供と同じように娘には自立した立派な女性になってほしい」と願うカトリーナさん。「女の子はタフなのよ」と言ったケイリーちゃんだから、お母さんの願い通りきっとしっかりした女性に成長することでしょう。

そして何より、ケイリーちゃんの心にたくさんの鮮やかな思い出が残っていきますように。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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