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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
4年後の開催を控えた東京オリンピック。国際オリンピック委員会が「タバコのない五輪」を目指していることから、日本も他の開催国と同じように「屋内全面禁煙」が検討されていることが分かり、賛否両論の意見が交わされました。

厚労省は5月に受動喫煙による死亡者は年間1万5000人と発表し、受動喫煙対策をすすめており、東京オリンピックまでにどのような法的措置が取られるのかが注目されます。

私たちの生活に受動喫煙がどのように健康被害を及ぼすのか、医師が専門的に解説します。

受動喫煙による体への影響

すぐにあらわれる症状

タバコの煙そのものや、煙に含まれる有害物質の刺激性などによって、受動喫煙をしてしまうとすぐにあらわれることのある症状には次のようなものがあります。

・目の痛みやのどの痛み、違和感
・ドキドキする感じ(心拍数の上昇)
・咳が出る

長期的にあらわれる症状

副流煙に含まれる有害物質を吸い続けることにより、以下のような病気を発症するリスクが高まることも知られています。

・喘息
・心筋梗塞や狭心症
・脳梗塞
・肺がん

受動喫煙による死亡者数が多い病気ランキング TOP3

1位:脳卒中

主に脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れることによって出血する脳出血やくも膜下出血などが含まれます。

2位:虚血性心疾患

心筋梗塞と狭心症がメインになりますが、心筋梗塞による死亡者が多くなっています。

3位:肺がん

肺にできる悪性腫瘍で大きく4種類ほどに分けられます。

乳児や妊婦の受動喫煙被害数が増加傾向に…そのリスクの高さとは

乳児やタバコを吸わない女性、妊婦さんなどがたばこの煙にさらされることで、本人は吸っていないたばこの煙が体内に流れ込んで有害物質を吸収してしまうことになります。

それが原因で流産や早産乳幼児突然死症候群が起こりやすくなったり、生まれてきた赤ちゃんが低出生体重児である確率が高まったりすることが医学的に証明されています。

また、子供の小児がんの発症にも関わっているといわれます。

海外と日本の受動喫煙に対する意識の差

海外、いわゆる先進国では日本に比べはるかに受動喫煙対策が進んでおり、多くの国で「屋内全面禁煙」を違反した場合には法的な処罰を定めたうえで実施しています。

実際に2010年以降のオリンピック開催国は、罰則つきで「屋内全面禁煙」を決定しています。

日本ほど受動喫煙の対策が「甘い」国家は、少なくとも先進国ではありません。

分煙なら安全?分煙の受動喫煙リスク

例えばレストランを喫煙席とそうでない席に分けたり、多くの人が出入りする建物、例えば駅や空港、役場などに喫煙のための隔離されたボックスを設けているケースをよく見かけます。

ただ、出入りするたびにボックスから煙が漏れたり、ボックス自体も完全に煙が漏れるのを防ぐような構造にはなっておらず、やはり受動喫煙のリスクは避けられないものと思われます。

気になる医師の喫煙率はどれくらい?

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■男性医師:12.5%
■女性医師:2.9%

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まとめ

タバコの良い面として、ストレス解消やNK細胞が活性化するという話はあります。
しかし、特に子供などの受動喫煙の問題を考えると、やはり東京五輪の「屋内全面禁煙」に関しては、時代の流れや健康被害などの観点から、当然の処置ではないかなと思います。

賛否両論の意見が飛び交う中、今後の動向に注目していきたいですね。

(監修:Doctors Me 医師)

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