障がい者用のトイレというと、車椅子マークを思い浮かべてしまう人もいるでしょう。でもその考えは私たちの偏見から来ているものだということを実感させられるトイレのサインが、このほどイギリスのあるスーパー内にあると話題になっています。

大手チェーンスーパーマーケット、ASDA(アズダ)

Licensed by gettyimages ®

イギリスの大手チェーンスーパーASDAは、ベーシックな商品を揃える庶民派スーパーマーケット。一人の買い物客の女性がトイレを使用しようとしてそのサインに気付き、いたく感心。Facebookの「Crohn's and Colitis UK」に投稿したことで拡散されました。

「全ての障がい者が目に見えてわかるわけではない」

出典 https://www.facebook.com

男女のサインの横に、見慣れた車椅子のマーク。そしてその下には「全ての障がい者が見た目でわかるわけではありません」というサインが。

確かに、クローン病や聴覚障がいを持った人、自閉症の人など見た目ではわかりにくく、障がい者用のトイレを利用すると、正義感の強い健常者から批判の目を向けられたりすることも少なくありません。

でもこのサインは、そんな偏見を持つ人たちに注意を促していると共に理解を求めているのです。この写真がFacebookに投稿されるとたちまち大反響となり、9700もの「いいね」と2800のシェアが寄せられています。

このサインはASDAのヨーク店で見られたものであり、全てのASDA店のトイレにこのサインがあるかどうかというのは、今英メディアが確認中だそうですが、少なくともこうしたサインのトイレが存在するということは、私たちに改めて「目に見えない障がい者」への認識を促すいいきっかけになるのではないでしょうか。

Facebookにも「ついに、見た目ではわからない障がい者が認識される時代になったんだね」「よくやった、ASDA。僕は長年クローン病を患ってきたけど、いつも障がい者用のトイレを使用したら批判的な目を向けられていたんだ。でもこのサインがあれば問題なくなるね。」

「『あの人、健常者じゃないの⁉』っていう言葉をヒソヒソじゃなく聞こえるように言う人っているでしょう?そんな声を聞くたびに嫌な思いをする障がい者もいるのよね」といった多くの声が寄せられています。

日本でも、障がい者とわかりにくい人が、周りの批判で嫌な思いをしたという経験をしたことがある人も多いようです。体が麻痺していても、気付かれにくい程度の麻痺だと舌打ちをされたり、「邪魔なんだよ!」と心無い言葉を投げかけられたという人も。

健常者が気を付けなければいけないことは、正義感だけで行動してはいけないということではないでしょうか。心無い一言で、障がいを持った人を傷つけてしまうとその正義感は単なる「悪意」にしかなりません。

大切なのは、まさにこのトイレのサインの通り「見た目ではわかりにくい障がい者の人が存在する」という意識を持ち、やたらと批判をしないこと。障がいを持つ人は「自分が障がいを持っている」と大声で言えない人もたくさん存在するのだということを理解すべきではないでしょうか。

このようなトイレのサインは、世界中に広がるべきだと思う筆者。そうすることで、また一歩、障がいを持つ人たちへの周りの理解が広がる気がします。

この記事を書いたユーザー

Mayo このユーザーの他の記事を見る

公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • 海外旅行
  • 育児
  • テレビ
  • カルチャー
  • 美容、健康
  • ファッション
  • 感動
  • コラム
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス