ネットやテレビで話題のニュースに関して、編集部が独自の切り口で取材調査をする「ソコ行く!?ソレ聞く!?取材班」のコーナー。今回も興味深いお話を伺ってきました!

20周年を迎えた人気番組『ザ!鉄腕!DASH!!』

昨年、放送20周年を迎えたバラエティ番組、『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)。

「DASH島」プロジェクトは「DASH村」に続く企画として2012年から放送開始された同番組の人気コーナー。現在は「小さな日本」を作ることを目指してTOKIOの5人が無人島を開拓していく様子が放送されています。

最近は水路を設けるため投石機を作り出すなど、アイドルとは思えないほど本格的な開拓ぶりによってたびたび注目を集めています。

そんなDASH島が、ある話題でネットをにぎわせました。それは、GoogleマップにDASH島が表記されたこと。愛媛県にある無人島「由利島」というところに、DASH島の文字が載ったと話題になったのです。

みんな忘れてない?DASH島の本当のゴールを

Googleマップは、ユーザーが情報を編集できる機能もあるため、この表記がどこまで公式かは未知数な模様。ただ、DASH島やDASH村に対して、こんなツイートをする人も多くいました。

そうなんです。じつはこの企画、もともとは「DASH」という地名を地図に載せようということで始まったんです。つまり、もう達成したということ!?

ただ、当初の「地図に載せる」という目的には、もう少し細かな条件がありました。

地図といっても、あくまで「国土地理院の地図」に載せること。国土地理院といえば、土地の測量や地図の作成などを実施している、国土交通省の付属機関です。国が作る地図となると、簡単に地名を載せることはできなさそうですが、実際に新たな地名を載せることはできるのでしょうか?

ということで、その真相を探るべく、国土地理院・地名情報課の水田良幸さんに直撃!新たな地名が掲載される条件を聞いてみました。

地名を変更するかどうかは誰が決めるの?

ーーいきなり単刀直入に聞いてしまうのですが、地図の地名を変更したり、新たに載せたりするのは、どんな時なのでしょうか?

水田:基本的に、自治体からの申請に基づいています。地方自治体から「●●という地名に変えてください」「新たに●●という地名で載せてください」という申請があれば、それに対応しています。

ーーということは、国土地理院さんの方で「地名を変えよう」とか「新たに地名をつけよう」というわけではないんですね。

水田:はい、そうですね。ちなみに、以前はおおむね5年〜10年周期で地図への変更がないか自治体に確認していましたが、今は特に時期を定めていません。自治体から申請があれば、その場所を優先的に対応しています。

ーー実際に、自治体からの申請は多いんですか?

水田:地図の修正で実際に多いのは、「●●一丁目」といった“居住地名”に関するものですが、この場合は官報に掲載される告示を元に変更しています。

あとは、道路の開通で地図に新しく情報を載せる場合などですね。自治体からの申請が必要な山や川、島といった“自然地名”を変更することはあまり多くないんです。

島や川の地名を変えるのが難しい理由とは

日本地図における地名の変更は、あくまで自治体の申請メインで行われるとのこと。国土地理院がみずから「変更しよう」と主体的に行っているわけではないようです。ただし、地図に載せるには、やはり“条件”がある様子。

ーー自治体から地名変更などの申請が来たときに、地図に載せるかどうかの判断基準はあるのでしょうか?

水田:はい、それはもちろんあります。国土地理院の地図に載せるのは、あくまで地元で広く定着している地名。実際に地元の方がその地名を使っていなければ変更は認められないでしょう。

ーー地元に定着しているかどうかは、どうやって判断するのでしょうか。

水田:その地名が定着していることを示す資料を提出してもらうことがあります。たとえば、歴史的な文献に記載があるとか、地元で発行しているパンフレットなどですね。定着していなければ、おそらく認められないでしょう。

ーーということは、島や川などの自然地名が変わる場合、もともとの名称より新たな名称の方が定着していないと厳しいということですね?

水田:そうですね。地元の方が日常的に使うまで定着しなければ難しいのではないでしょうか。それもあって、自然地名の変更は少なく、たとえば「竜」と「龍」の文字を入れ替えるといったような、漢字の変更が多少あるほどです。

伊勢志摩サミットで新たに地図に載った島が

ーーそのほかに、地図の情報を更新する基準やタイミングはありますか?

水田:あくまで地図に載せる情報なので、建物や記号などによって情報が込み入っていて、重なってしまうといった場合は省略する可能性もありますね。それと地名自体は元からあって定着していたものの、地図には載せていない場所もあります。そういったところの地名を、あるタイミングで載せるケースも出てきます。最近では、「賢島(かしこじま)」が挙げられますね。

ーー賢島といえば、伊勢志摩サミットの舞台となった場所ですよね。

水田:はい。実は、それまで賢島の地名を地図に表記していなかったんです。ただ、伊勢志摩サミットが行われるということで、載せるべきではないかと話がでまして。それを機に改めて地図に載せたんです。

ーーなるほど!地図の地名ひとつひとつはそのようなフローで検討されているのですね。参考になるお話をありがとうございました。

DASH島のゴール達成の可能性は?

基本的に、地名の変更などは自治体の申請をきっかけに行われるとのこと。ただし、その地名が地元で定着していなければ認められないようです。

そう考えると、DASH島の場合はどうでしょうか。そもそも番組としては公式に場所を明かしていないので、現状ではこの条件を満たすのは厳しそうな気もします。…が、知名度は全国区を誇る島なので、これからDASH島の存在が地元でも広く定着すれば、いつかは地図に載る可能性もあるのかも?そんな視点で番組を見るのも楽しそうですね。

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