去年の11月に、2014年に髄膜炎で両手足を失ってしまったハーモニー・ローズ・アランちゃんのことをこちらでお伝えしました。

わずか9ヶ月のハーモニー・ローズちゃんを襲った細菌性髄膜炎は、幼い女児の四肢を奪い、鼻にも後遺症を残すという痛ましい傷跡を残してしまいました。それでも健気に生きるハーモニー・ローズちゃんにインスパイアされた人が多く、また、頻繁に起こる髄膜炎による後遺症を懸念した市民が、政府に「髄膜炎のワクチンを認めてほしい」と大規模な署名活動を行い、筆者も参加していました。

ところが、十分すぎるほど集まった署名リストにも関わらず、政府の予算の都合で髄膜炎のワクチン接種は新生児1歳未満のみと許可されただけ…。ワクチンを接種していればここまでには至らなかったであろうという子供が多い事実を無視するかのような政府対策には、市民も怒りを隠せませんでした。

髄膜炎は幼い子供を死に至らしめる可能性が高いだけでなく、成人でも感染すれば四肢を切断しなければならないほどの重篤な症状を引き起こす場合もあります。ハーモニー・ローズちゃんも命の危機に瀕していたところでした。しかし、強靭な生命力で回復したハーモニー・ローズちゃん。幼いながら日々懸命に生きる娘を見て、両親は何か特別なことをしてあげたいとプレゼントを考えました。

プレゼントは…カスタマイズしたアメリカンガール人形!

出典 https://www.facebook.com

アメリカでは大人気のアメリカンガール人形の存在をイギリス、バース在住の両親は知っていました。そこで両親は「A Step Ahead Prosthetics」というアメリカンガール人形をカスタマイズする会社に「娘と同じ四肢のない人形」を作ってもらうことを依頼。このほど、無事に人形がアメリカから届いたのです。

「ママ!この人形、私と同じだよ!」

出典 https://www.facebook.com

レベッカと名付けられたアメリカンガール人形を見て、ハーモニー・ローズちゃんは大喜び。母のフリーヤさん(22歳)に「ママ!この人形、私みたい!」と叫んだそう。

「四肢がないのは、あなただけじゃないのよ」と娘にもっと勇気を与えたかったとフリーヤさんはメディアのインタビューで語りました。子供が髄膜炎になり、生きるか死ぬかの瀬戸際を経験した親にとっては愛する我が子の命があったことだけでも奇跡。でもまだ2歳という幼い娘の四肢のない姿を見て、これから先この子がどんな思いで生きていくことになるのかと思うとやはり不安も心配もあることでしょう。

親として思うのは「これから先も娘には強く生きていってほしい」。だからこそ、四肢がないという孤独を感じてほしくはないとアメリカンガール人形をカスタマイズしたのです。

「決して、諦めないで」

出典 https://www.facebook.com

これから先の娘の人生が、勇気とチャレンジに満ち溢れているようにと願う両親。「決して諦めないで」とFacebookにもメッセージが綴られています。その一言は両親のハーモニー・ローズちゃんへの一生の願いでしょう。

この幼い少女にインスパイアされたユーザーたちは「なんて可愛らしいの」「彼女はとても美しいわ」「今日、気分が塞いでいたけどこの子の写真をみて癒された」「とても勇気のある強い子ね」と励ましのエールを送っています。

あなたの笑顔はみんなに励ましを与えているよ

出典 https://www.facebook.com

ハーモニー・ローズちゃんのように髄膜炎で四肢を失った子供たちがイギリスにはいます。そして命を落としてしまった子供も…。市民は今後も髄膜炎のワクチン認可を求めて署名活動を続けていくことでしょう。

予防接種で防げる病気があるならば、今後苦しむ必要のない子供たちが増えてほしい。イギリスに住んでいる一人としてそう強く思います。ハーモニー・ローズちゃんの純真な笑顔は、幼いながらにして乗り越えたその苦難を思うと本当にかけがえのないもの。多くの人々に励ましを与え続けるに違いありません。

この記事を書いたユーザー

Mayo このユーザーの他の記事を見る

公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • 海外旅行
  • 育児
  • テレビ
  • カルチャー
  • 美容、健康
  • ファッション
  • 感動
  • コラム
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス