バングラデシュ在住のバヤゼッド・ホセイン君はわずか4歳でありながら80歳のように見えます。彼は世界でも非常に稀な遺伝子疾患である「プロジェリア症候群」を患って生まれました。世界で400万人に1人の発症率と言われるこの奇病のために、バヤゼッド君は家族と共に孤独な生活を送っています。

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ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群(ハッチンソンギルフォードプロジェリアしょうこうぐん、Hutchinson-Gilford Progeria Syndrome (HGPS ) )は、先天性遺伝子異常を原因とする早老症のひとつ。

新生児期ないし幼年期に好発して、全身の老化が異常に進行する早老症疾患である。身長、体重の発育が乏しく、強皮症などの皮膚老化、脱毛、骨格・歯の形成不良をもたらす。外形的には、頭頂部の大泉門の閉鎖不全を起こし、総じて小人症様となる。頭部が大きく見え、脱毛、皮膚の多皺・萎縮、鼻部の細いカギ鼻化などの症状が現われる。

しかし、神経器ならびに脳機能は正常に機能・成長するため、認知症等の症状は出ず、体格の老化進行と正常な精神発達との差が大きい。

症状が進むと、皮膚の老化、高コレステロール血症、動脈硬化の亢進、糖尿病、骨粗鬆症、老年性の白内障、網膜の萎縮、白髪、脱毛、などの早老変性が顕著となる。特に動脈硬化による血管障害の進行が早いため、心機能障害や脳血管障害などの重大な循環器系疾患が極めて発しやすく、平均寿命が著しく低下する。老化の進行は、本症患者の1年間の老化が、健常者の10年間以上に相当するといわれている。

(Daily Mailからの自訳)

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地域から孤立した生活を送っている家族

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バングラデシュ南部のマグラという小さな村に住むバヤゼッド君家族。彼らがここに住むのには理由があります。それはできるだけコミュニティから遠ざかるため。子供達がバヤゼッド君を見て怖がり、誰一人として一緒に遊ぼうとはしないのです。そのため、バヤゼッド君は学校にも行っていません。

バヤゼッド君は、既に歯が抜け落ち、関節に痛みがありトイレに行くことも困難な時が。3歳になりようやく歩くことを覚えたバヤゼッド君ですが、歯が生えそろったのはなんと生後3か月の時だったそう。

皮膚弛緩症も患っているバヤゼッド君は、顔の筋肉が下に垂れ下がっています。これは皮膚の細胞組織の異常により起こるのだとか。18歳の母と22歳の父のもとにうまれたバヤゼッド君は、普通とは違う容姿ではあるものの「精神的には普通」のようで家族とのコミュニケーションは問題ないと両親は話します。

医師にどうすることもできないと言われ絶望感を覚えた両親

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若い夫婦にとっての初めての子供。生まれた我が子を見て「エイリアンのようだった」と話す母トリップティさん。医師もプロジェリア症候群の子供を初めて見たらしく「我々にはどうすることもできません」と匙を投げた状態。「この子を見ているとどうしたらいいのか、辛さばかりが込み上げてくる時があります。」

早ければ13歳で亡くなってしまうことも…

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平均年齢がわずか13歳と早老症は寿命も短いとされています。このぐらいの年齢に達すると心筋梗塞や心臓麻痺を起こしやすいということですが、世界中にいる数少ないこの病気を持つ人で、平均年齢を超えて生きている人も中にはいます。

家族は周りからのサポートを一切受けていません。彼らが得るのはいい加減なゴシップだったり「両親がどうやって難病の子供を世話しているのか。ちゃんと面倒見ていないんじゃないか」という心無い批判ばかり。

医療費に約50万円も費やしてきたが…

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家族は、病院でどうにもすることができないと言われながらも一縷の望みを託し、バヤゼッド君を各地の病院へ連れて行き、検査をしてもらったりできる限りのことを試みてきました。もちろんその医療費は半端なく、この4年間で日本円で約50万円ほどかかったそう。バングラデシュの貧しい村で、労働者としての夫の稼ぎが一ケ月わずか6千円という若い夫婦にとっては、相当厳しい金額だといえるでしょう。

余命15年と宣告されたバヤゼッド君

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先月、病院の検査では医師から「長く生きて15年の寿命」と宣告されたバヤゼッド君。自分の病気のことをわかっているようで、「一切その話はしたがらない」と母のトリップティさんは語ります。ダッカのような大きな都市の病院で治療を受けることも可能だと医師は言うものの、夫婦にはそんな余裕もありません。

「このまま何もできずに見ているしかないのが辛い」涙が止まらない日もあるというトリップティさん。治療をせずにいれば、息子は15年も生きることはできないだろうと言います。

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残念ながら現在はバヤゼッド君をサポートする寄付金サイトなどの設立は行っていないようです。今回、海外のメディアで話題になっているのでもしかしたらこの先寄付先がわかるかもしれません。その時はまたこちらでお知らせしたいと思っています。

世界でも数奇な病気に生まれたために、幼くして辛い生活を送らなければならないバヤゼッド君。両親によると、他の子供達が怖がるために学校へ行けない代わりに自分で勉強をしているバヤゼッド君はとても勉強がよくできるそう。もっとその力を発揮できる場所と少しでもこの難病を治療できる医療が見つかれば、家族に希望の光が見えることでしょう。

バヤゼッド君だけでなく、途上国で難病や重い障がいを持つ子供たちは貧困ゆえに先進国にいる私たちのように十分な治療を受けられないという現状。そんな人たちのために、支援する団体やサイトがいかに大切かということも改めて知ることができます。近いうちに、バヤゼッド君への支援が集まるように願ってやみません。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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