記事提供:messy

こんにちは。ファイナンシャルおねえさんこと、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

お金のプロの間でも賛否両論さまざまな意見が飛び交うクレジットカード。

使い過ぎを防ぐために「クレジットカードなんか持つな!」という考え方もありますが、私はクレジットカードを使うことを大いに賛成しています。私自身、コーヒー1杯にもクレジットカードを使っているほどのヘビーユーザーです。

というわけで今回は、初めてクレジットカードを持つ方のために「クレジットカードの超基本」を書いていきます。

「だいたいのことは知ってるよ」というヘビーユーザーの方も、「生き延びるためのクレジットカード」ということで、クレジットカードとの上手な付き合い方を改めて考えていただければと思います。

本格的な「キャッシュレス時代」への準備を!

私がクレジットカードの利用を勧める理由は、いま私たちが、現金を使わない「キャッシュレス推し」にシフトする過渡期に生きているからです。

私の母親(73歳未亡人)は、日ごろから「借金が大嫌い!」「クレジットカードなんて恐ろしい!」と言っていました。

そんな母は、もともと肢が不自由で歩くこと、外出することが困難でした。そのため野菜や調味料などの食料品やトイレットペーパーや洗剤といった日用品は、配達サービスを利用して購入しています。

紙のカタログから必要な商品を選んでマークシートに記入。配達に来た優しいお兄さんに渡せば、翌週にお兄さんが届けてくれる仕組みです。

てっきり支払いもお兄さんに現金で手渡しするものだと私は思っていたのですが、このサービスを何年も利用している母になんとなく話を聞いてみたら、どうやら現金払いではなく口座から引き落とされているようでした。

「そうだったのか~」ともう少し詳しく話を聞いてみたら、なんと母の財布からクレジットカードが出てきたではありませんか。

本人が単なる会員カードだと思っていたものは、七色に輝く立派なクレジットカードだったのです。特におバカでも騙されやすいタイプでもない母ですが、いつの間にか何年間も1月分まとめてクレジットカード決済で支払いをしていたのです。

「キャッシュレス時代」とは言うものの、日本では欧米ほど日常的な買い物にクレジットカードを利用しません。私も「まだまだ現金が通用するし、クレジットカードを使おうが、現金で支払おうが個人の自由だ」と思っていました。

でも、このエピソードを受けて、「どうやら日本人も今のうちにクレジットカードを受け入れて、上手に付き合っていく力を身につけないと、危険なことになるぞ…」と考え直しました。

そのカードの重み、わかっていますか?

今さらですが、そもそも「クレジット」とは何なのでしょうか?

Creditの直訳は、「信用、信頼」。とても重い言葉です。あなたのお財布にはこの「信用、信頼」が収められることになるわけです。

いったん、この重さを受け取りましょう。またCreditという言葉には、「信用貸し」という意味合いも含まれるようです。そうです、クレジットとは立派な「借金」なんですね。このことをまず自覚しましょう。

クレジットカードの仕組みは、商品やサービスを買った代金をクレジット会社が「立て替えて」払ってくれて約束の日に預金口座から引き落とされる、というものです。

赤の他人が「あなたを信頼して立て替えておきますね」と優しく言ってくれているわけです。決して軽いものではありません。

あなたがクレジット会社からの信頼をきちんと受けとめ、約束の日までに口座に十分な額を準備し、無事に引き落とされれば、クレジット会社が金額に応じた「ポイント」をあなたにプレゼントします。

このポイントは現金のような効果を持つので、現金よりもカードを使った方が魅力的という言い方もできます。

頻繁に利用するお店や通販サービス、航空会社などが発行しているクレジットカードを作ってポイントを上手に使えば、現金よりお得になることは間違いありません。

クレジットカードの「ダメ・ゼッタイ」

クレジットカードには危険がいっぱいです。クレジットカード推しの私ですが、ここからは皆さんを激烈に脅していきます。クレジットカードと上手に付き合うためには必要な知識ですから、怖がらずに受け止めてください。

・その年会費は無駄じゃない?

まず、年会費を確認しましょう。定番の航空会社が発行しているカードには年会費がかかります。

出張などで飛行機を多く利用するわけでもないのに航空会社のカードを持っていて、マイルを貯めては無駄遣いの一人旅に出かけ、後でカードの支払い地獄で苦しんでいる方はいませんか?

というわけで、最初に年会費の有無、そしてその額を確認してください。年会費無料を売りにしているカードも多くあるので利用頻度の高いお店や通販サイトで発行しているカードを検討してみてくださいね。

・分割払いとキャッシングには危険がいっぱい

3回払い以上、リボ払いは「ダメ。ゼッタイ」と本気で思っています。この払い方を利用した時点でクレジットカードのお得度はゼロ。単にお金が無いのに欲望に負けた人間の可能性が大です。

「あなたを信頼して立て替えておきますね」と優しく言ってくれていたクレジット会社はこれらの払い方をした時点で、既にあなたを疑っています。

1回払いでも、立て替えてくれた日から口座引き落としの日まで最大2カ月ほども待ってくれているのに、それを3回だのなんだの言われたら、立て替えた側からしたら「冗談じゃない!」と思いませんか?

ましてや、リボ払いなんて、いつまで返済を待たせるのか本人も分かっていませんよね。クレジット会社も手数料を取らないとやっていられません。

その手数料たるや、10~18%。ピンと来ない場合は消費税を浮かべましょう。消費税が8%から10%に2%上がるかどうかで日本中が大騒ぎになっていますよね。

そんな中10~18%の手数料を払ってまでクレジットカードで買い物をする感覚ってどう思いますか?…考えればもうわかりますよね。

キャッシングまで行くと、治療が必要な病気です。もしも、財政状況がギリギリの方がいたら、ここに手を出す手前で何とか死守してほしいと思います。キャッシングはあまりにも純粋な「借金」です。

利用してしまった方は次なる「借金」になりがちな「カードローン」に繋がってしまう可能性が高くなります。借金返済のための借金では何の解決にもなりません。

多くは語りたくありませんが、お金が原因で命を絶つ人もいらっしゃいます。その入り口になってしまうのがキャッシングと言っても言い過ぎではないでしょう。

クレジットカードのキャッシングを利用する状態というのは、ご自身はお気づきではないかもしれませんが、何かしらの特別な事情を抱えているということです。

そしてそれは多くの場合、もはやカード1枚のキャッシングでは解決できない事情だと思われますので、抜本的な整理が必要です。

キャッシングやカードローンの金額が増えていくと、少しずつ心を病んでしまう方も多くいらっしゃいます。

一生懸命働いてせっせと返していくのが基本ですが、家族への相談、事情によっては生活保護の検討、司法書士や弁護士への借金整理の依頼など、生きていくために早期にアクションを起こすことも大切です。

魅力的なクレジットカードの使い方

冒頭にも書いたように私自身はクレジットカードのヘビーユーザーです。クレジットカードの怖さも知っているので、無駄遣いのために利用することはあり得ませんが、可能なものは何でもクレジットカード払いしています。

意外だと言われる、オススメの使い方をいくつか紹介しましょう。

まず、病院やクリニック調剤薬局です。ここで無駄遣いをすることはありませんからね。「あの薬も気になるから買っちゃおう」「あの治療も受けたい」なんてめったにありません。

次にコンビニです。コンビニで習慣的に無駄遣いすることは問題なのですが、コンビニは多くのものがスーパーやドラッグストアよりも高い定価となっています。

もしコンビニで他のお店でも手に入る商品を買うのであれば、ポイントが手に入るクレジットカードを使うのはひとつの手でしょう。

そして、スーパー、ドラッグストアでの食品・日用品の購入です。現金であれ、カードであれ、必要なものを買うことが多い場所ですよね。普段から利用するお店だからこそ、ちりも積もれば山となる。気づけばポイントが溜まっていくと思います。

一方、一番危険なのは、百貨店などで服、靴、バッグ、アクセサリーをカードで買うこと。無駄遣い体質が疑われる場合は、ご注意を!

毒となるかサプリメントとなるかはあなた次第

今回は、クレジットカードの仕組み、魅力、怖さなどを書きました。

クレジットカードの危険性について、「そんなことわかってんだよ~!」「お前に言われる筋合いない!」と、ブチ切れ気味になった方もいるのではないかと思います。

中にはクレジットカードをつい使いすぎて、月々の支払いがキツキツ…という方がいるかもしれません。

ブチ切れられている間はまだいいのですが、深刻になってくると「私、マジメにヤバいかもしれない!」と急に不安になる瞬間がたびたび襲ってきます。

お金のピンチへの対応は皆さんちょっと遅くなりがちで「気づいたころにはもう手遅れ」というパターンがしょっちゅうあります。未来ある読者の皆さんから笑顔が奪われていくことがないように願っています。

「社会人になったから~」とお気楽にクレジットカードを作るのではなくて、最低限のことは理解した上で、上手に活用する体質を手に入れて、すでに訪れつつあるキャッシュレス時代を生き抜いてほしいと思っています。

失敗すれば「毒」、うまく使えば「サプリメント」。それがクレジットカードです。無駄遣い体質の問題さえなければ、むしろ現金よりもどんどんクレジットカードをおすすめしたいくらい素敵なツールなのです。

川部紀子

1973年北海道生まれ。ファイナンシャルプランナー(CFP(R) 1級FP技能士)・社会保険労務士。大手生命保険会社のセールスレディとして8年間勤務。その間、父ががんに罹り障害者の母を残し他界。親友3人といとこも他界。

自身もがんの疑いで入院。母の介護認定を機に27歳にしてバリアフリーマンションを購入。生死とお金に翻弄される20代を過ごし、生きるためのお金と知識の必要性を痛感する。

保険以外の知識も広めるべくFPとして30歳で起業。後に社労士資格も取得し、現在「FP・社労士事務所川部商店」代表。

お金に関するキャリアは20年を超えた。セミナーに力を入れており講師依頼は年間約200回。受講者も3万人超。テレビ、ラジオ、新聞等メディア出演も多数。

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