記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
医師に病気を診てもらう、となると、自ら病院へ赴き、医者と対面して症状や体調を診てもらったりしていました。
しかし、近年では「遠隔医療」と呼ばれる、医師が遠く離れた場所にいても診察ができる方法が広まってきています。

そんな近未来の医療、「遠隔医療」について、医師に解説をしていただきました。

遠隔医療とはなんですか?

遠隔医療とは、「通信技術を利用して、離れた2地点間で行われる医療活動全体」と定義されています。
すなわち、診断や治療にかかわることだけではなく、栄養指導や保健指導、カウンセリング、看護や介護なども含まれるとされています。

自分とはあまり関係ないと感じられる方も多いかもしれませんが、病院に電話をして「薬を飲み忘れたけれどどうしたらいいか」「熱が急に出たけど受診したほうがいいか」などを相談するのも遠隔医療といえます。

遠隔医療の種類はどのようなものがありますか。

早期から最も広く用いられている遠隔医療は、主治医と専門医の間での相談として「遠隔放射線画像診断」と「遠隔病理診断」があります。

遠隔放射線画像診断

主治医が疑問を持ったレントゲンやCT・MRIなどの画像を放射線の専門医に送り診断を仰ぎます。

遠隔病理診断

手術でとった組織が典型的な「がん」でない場合などに病理の専門家に相談します。

以前は専門医が週に一回東京から静岡や福島まで行って何個かの病院を回って診断していたのが、これらの技術のおかげで医師側の労力の削減と、結果を早く出すことができるという両方の効果を挙げています。


一方患者さんに直接行う遠隔診療は、徐々に広まりつつある段階ですが、以下のような方法があります。

・難病の患者や切迫早産の方のモニターを家で行うことで、入院せずとも家で過ごすことができる方法

・高齢者の見守りや介護、訪問看護の助けとする方法

・救急搬送時に救急車内で、変わる状況を病院に伝える方法

海外での遠隔医療での実績はどのようなものがあるか教えてください。

治療目的に海外から日本に渡航してくる患者の数は年々増加しています。

ただ、中には過大な期待を持ってこられる人や、支払い能力がない方、とりあえず日本に行けば何とかなると思っている方がいらっしゃいます。
日本に来て現状を知ってショックを受ける方を減らすためにも、日本の医師と通訳を用いて来日前から遠隔相談をおこないます。

このシステムは、手術後帰国してからのフォローアップなどにも用いられています。

アメリカでは、保険制度が日本ほど充実していませんので、一回医師に診察を受けるだけで50~600ドル程度の費用が掛かります。
また人口密度も低いですので、専門医を受診するのに飛行機で何泊もかけていくということも珍しくありません。

そこで、インターネットのテレビ電話機能などを用いて、指定した医師と10分間50ドル程度で相談できるサービスなどが広がっています。

今後遠隔医療を発展させていくためにどのような課題が考えられますか。

遠隔医療の最大のネックは初期投資です。
パソコンや高速データ通信の環境、血圧などの生体データをデジタルデータに変換する機器などにお金がかかります。そのうえ、システム更新などにより維持費もかかってきます。

日本は保険制度が発達しているので、病院・診療所に行けば誰でも安く診療を受けることができるので、この初期投資や維持費をかけるインセンティブが働きずらくなっています。

しかし、高齢化の進む過疎地などでは確実に必要な技術となってきますので、今後遠隔医療を推進する政策が求められています。

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まとめとして、「遠隔医療」についてアドバイスをお願いします。

遠隔医療については、いままでは医師と専門医の相談ツールとして用いられることが多かったのですが、現在は徐々に患者さんに見える形で行われるようになってきています。

年々機器の費用は安くなっていますので、今後ますます広がっていくものと思います。

(監修:Doctors Me 医師)

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