2016年4月に起きた熊本地震。

建築の専門家も、「これほど大きな被害を受けた様子は、過去の大地震で見たことがない」と話しています。

どうしてこんなにも専門家がビックリしたのでしょうか。

今回は、地震大国日本における住宅の考え方について、お話ししたいと思います。

■プロも想定していなかった、「一般以上の耐震性を持つ住宅」も倒壊したという事実

現行の建築基準法の考え方は、「数百年に1度程度」発生する地震(震度6〜震度7程度)に対して、倒壊・崩壊しない程度に設計されています。

つまり今回のような“2度にわたる巨大地震”は想定していません。

今回の地震では、建築基準法がより厳格化された「新耐震基準(2000年以降の木造建物に適用)」に沿って設計された木造住宅や、その新耐震基準の1.25倍(地震係数を加味した場合、熊本では1.125倍)の強さに相当する木造住宅も倒壊しました。

地震力に対して余裕を持った設計の建物も倒壊した事実は、建築関係者をはじめ私たちに衝撃を与えました。

壁の中に入っている「筋かい」という構造を支える部材が、度重なる巨大地震の力によって破壊され、支えがなくなった1階の部分が2階に潰されたのです。

■2度の大地震でも「無傷だった家」は、どんな家だった?

度重なる地震に対して、有効な手段はあるのでしょうか?

残念ながら、今の段階で確実な方法はありません。

しかし、今回の熊本地震の調査で、木造住宅の強さを表す「壁の量」が通常の強さの2倍に設計されていた木造住宅や、品確法でいう「耐震等級3」の建物はほぼ無傷だったようです。

つまり地震に対する強さをかなりの余裕をもって設計していた住宅は、無事だったということになります。

これから自宅を建てる方は、この数値を参考に、より強い建物に設計することが大切です。

また、すでに自宅を建てた方は、住宅の壁量や強度を増す改修をして、現行の建築基準法以上の強さにすれば倒壊を免れる可能性が上がります。

■本当に、家は「一生に一度の買い物」?

阪神淡路大震災・東日本大震災と、巨大地震があるたびに法律はより安全なものに変わってきました。

しかし、自然の力は時として私たちの想像をはるかに超える力で襲ってきます。

最善の策を弄しても、自宅が倒壊してしまうということは避けられないことでもあるのです。

地震保険もありますが、生活の再建のための保険であり、住宅の建て直しやローンの残債・家財の補てん等すべてには充てられません。

不測の災害で住宅を失うことも想定したうえで、住宅は一生に一度の買い物という感覚は変えるべき時なのかもしれません。





いかがでしたか?

災害は忘れたころにやってくると言います。

いまできる耐震対策をおこない、もし災害に遭遇してしまっても、また再生できるだけの余力を残した住宅購入を考えることも、今後は必要なのかもしれませんね。

■我が家は地震に対して大丈夫?

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