「いつ、生まれるのですか?」見た目妊婦に見えるぽっちゃり女性が、見知らぬ人にこのような質問をされて「妊娠なんかしてないわ!」と不快な気分になるというケースは現実に起こっていること。実際に筆者の友人にも同じことが起こりました。

エセックス州在住のベリル・ロメインさんは、度々「いつ出産予定?」と聞かれるそう。ベリルさんのお腹はまるで臨月のように大きく、「いつ生まれてもおかしくない妊婦」のよう。でもベリルさんは答えます。「いえ、妊娠はしていないんです」と。

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ベリルさんは臨月のようなお腹をもう8年も抱えています。実はベリルさん、子宮筋腫を患っておりこのように腹部がかなり膨らんだ状態になっているのです。イギリスの病院では手術することを薦められましたが、子供を欲しいと願うベリルさんにとって子宮を摘出してしまうことは辛く、なんとかして治療できないものかとイギリス国外に出向いたりもしたそうです。

子宮筋腫とは子宮のいろいろな場所にこぶができる病気です。もともと子宮を構成している筋肉が「こぶとりじいさん」のこぶのように1~個数・多い時で数十個できるものです。 この子宮筋腫がなぜ出来るかは、現在の所まだはっきり分かってはいません。ただその成長には女性ホルモンが関係している事は間違いないようです。 子宮筋腫は成人女性の4~5人に1人はあると考えられています。そのうちかなりの方々は自覚的な症状がありません。 こぶが出来て少しずつ大きくなる事があります。

出典 http://www.kotoni-ladies.or.jp

専門のサイトによると、放置しておくと10kgを超える大きさになるケースもあるのだとか。

あらゆる治療を試みたが…

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子供を持つことを諦めたくはないと、ベリルさんはアフリカの伝統的なハーブ治療までも試みたそう。ところが効果はなく8年間このままの状態。周りに「あら、もうすぐ生まれるの?」と聞かれる度に思い出すのは別れたパートナーのこと。

ベリルさんは恋人と結婚する予定だった矢先に小さなしこりを見つけました。診てもらうと子宮筋腫と発覚。子宮摘出を薦められたために、パートナーは「子供を産めるチャンスはきっとないだろう」と見切りを付けられ、別れを告げられたのです。その事実はベリルさを打ちのめしました。

それから3年間、摘出を拒否したベリルさんのお腹の中で子宮筋腫は成長し、徐々に大きくなっていきました。2007年までには臨月の妊婦のような大きさにまで。それから8年間、大きさは変わらずずっと妊娠しているかのような重いお腹で過ごしているというベリルさん。

どんなに辛くても、まだ子供を産むチャンスを諦めたくはないと言います。この8年間、自分なりにもリサーチし、そして病院側にも「悪性のものではない」と言われているためになんとかして治療をしたいと願っています。この症状はアフロカリビアン系の女性に多く出るらしく、そうでない女性の2,3倍もの確率ということも研究でわかっているそうです。

良性でも放っておくと様々な症状が出ることも

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専門家によると、良性の子宮筋腫でも放っておけば鋭い痛みを伴うこともあるとか。そして生理痛も激しく、また常に膨張感があり性交渉も痛みを伴うことが多く、出産することも困難になり、妊娠しても流産の可能性もあると述べています。人によりその症状は異なるようですが、発覚すればやはり適切な処置や治療を行うのがベストでしょう。

ベリルさんは、ナイジェリアに飛び医師にも相談。ハーブ治療が効かないとわかると今度はアメリカへ飛び専門家の診察を受けました。どうしても子宮を摘出することを避けたいがために、どこに行ってもベストな治療法を見つけることができないという現状に辛い日々を送っています。

苦悩の8年間を過ごして来たベリルさん

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この8年間、大きなお腹を見つめ「どうして私には、他の女性が与えられる選択権が与えられないの」そう悩み苦しんだというベリルさん。ほんの少しでも希望を持って治療法を探してはいたものの、大きくなった子宮筋腫は、もう限界だったのかも知れません。去年ロンドンで再度摘出手術を薦められたベリルさんですが、子宮筋腫を収縮させる働きがある「Esmya」という新薬を処方されることに。

手術をするのにまず大きくなりすぎた筋腫を小さくさせなければならないということで、今後1年間この治療法をしていくことになったそう。いずれにしても手術は避けられず、「この1年がまたも苦痛」と漏らすベリルさん。「でも、もし他の女性が同じ苦しみを抱えているなら私のことを知って励みに思ってほしい」とこのほどメディアに語りました。

お腹が張って出て来たら受診を

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便秘症の人はお腹が張って出てくると「便秘だからかな」とそのままに放っておく人もいるようですが、固く突っ張ったような出方の場合は、子宮筋腫や卵巣腫瘍などの可能性もあるのですぐに受診をした方がいいと専門家は述べています。

人によって個人差はあるものの、卵巣腫瘍の場合は無症状で大きくなるケースもあるそう。痛みを伴わないとなかなか病院に足を運びにくいものだとは思いますが、こうした稀なケースが起こることもあるために異常に気付いたらすぐに受診をした方がいいでしょう。

ベリルさんの苦悩は現在も続いていますが、メディアで告白しようと決心した彼女の勇気とこれまでの苦悩との闘いは尊敬に値するものではないでしょうか。現代医学では「子宮移植で妊娠」という画期的な手術の試みで成功し、妊娠した例もあります。

ベリルさんもこれからのことを病院とよく相談し合って、少しでも希望の持てる治療法をしてもらえるといいですね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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