記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
蚊を媒介にする病気はいろいろあり、しかも深刻な症状になるものも少なくありません。少し前は、国内でもデング熱の発症が確認され、話題になりました。暑い季節ですし、妊娠しているかたはなおのこと心配でしょう。

今回は、妊娠中蚊に刺された場合の心配事や、妊娠中できる虫刺され予防の方法などについて、医師に詳しい話をききました。

妊娠中に蚊にさされることで、胎児に与える影響は何かありますか?

蚊が媒介する病気には
マラリア
日本脳炎
西ナイル熱
デング熱
・ジカ熱(参考:「日本は大丈夫? 世界で感染が拡大する【ジカ熱】について知りたい!」
などがあります。

マラリア:妊婦に感染すると流産や妊婦死亡につながることがあるとされています。
日本脳炎・西ナイルウイルス:胎盤を通過し流産の原因になるとされています。
デング熱:妊婦が感染すると重症化するとされています。
ジカ熱:胎児に小頭症などの異常を生じるとされています。

妊娠中に蚊にさされてしまった場合、どう対処するのがよいのでしょうか?

虫刺され用の塗り薬は、妊娠中でも使用できます。
ただ塗り薬はかゆみを抑えるためのものであり、蚊によって感染する病気を防ぐものではありませんので、かゆみが我慢できる程度であれば使う必要はありません。氷や保冷剤で冷やすことでかゆみ神経を麻痺させる方法もあります。

蚊に刺された後で、
・発熱
・頭痛
・筋肉痛
・白目が赤く充血
・関節痛
・発疹
などの症状がある場合は、念のため、産婦人科や内科を受診しましょう。

妊娠中、市販の薬で使用してもよいもの、ダメなものについて教えてください

基本的に、塗り薬については体内に吸収される量はごくわずかなので、ステロイドであっても妊娠中も問題なく使用することができます。

妊娠中に使える、虫刺されの予防方法を教えてください

1.肌の露出を避ける
長袖・長ズボンで裾や袖がぴったりした服を着て、首など服から出ている部分をタオルで覆って、肌を露出しないようにしましょう。

2.室内の蚊取り装置を使う
妊娠中でも、室内用の蚊取り線香や電源につないで使うような蚊取り装置を使用できます。

3.外出時の虫除けスプレーなどを使う
虫よけスプレー、携帯用の蚊取り線香や蚊取り装置、虫よけパッチも、妊娠中も使用できます。
「ディート」という成分の入った虫よけスプレーは乳幼児への使用制限がある場合があり、妊婦が使用してよいか議論もされていますが、日本産科婦人科学会では虫よけスプレーの使用は問題ないとしています。

化学薬品はできるだけ使いたくないというかたには、蚊が嫌うハーブを使うのがおすすめです。ゼラニウム、蚊連草、レモングラス、バジル、インドセンダンなどを、蚊が嫌うとわれれています。これらの精油を水に混ぜれば、自家製虫よけスプレーを作ることもできます。

4.たまった水の清掃する
池、魚や亀の水槽、水たまり、溝、防火用水などは蚊が繁殖しないようきれいにしましょう。
どうしても、取り除けないところには、銅板や10円玉を沈めておいたり、台所用中性洗剤を撒くのも効果的とされています。

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医師からのアドバイス

ジカ熱は ブラジルなどの流行地域で感染があり、リオデジャネイロオリンピックの開催を揺るがすほどの大きな問題となっているので、蚊によるジカ熱の感染を心配しているかたも多いでしょう。
しかし、ジカ熱について、今のところ国内で感染した例は確認されていないようです。

また、蚊を媒介とする病気は、一度病原を持った蚊に刺されたら必ず感染する、というものでもなく、感染しても発病しなかったり、胎児に影響しない可能性も高いです。一度、蚊に刺されたからといって、必要以上にあわてないようにしてください。

(監修:Doctors Me 医師)

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