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現在、日本では、年間約15万頭以上の犬や猫といった動物が保健所などの施設に引き取られ、約10万頭が殺処分されている現状を皆さんはご存知でしょうか?

どんな理由があるにせよ、保健所に持ち込まれた犬や猫は譲渡会などで新しい家族がみつかれば幸い、見つからない場合は命の終わりを意味します。

皆さんは「命の終わり」のボタンを押す職員の気持ちを考えたことがありますか?保健所に連れていけばなんとかしてくれる。保健所に動物を持ち込む方々の中には安易に考えている人もいるかもしれません。

出典 http://peanuts119.blog33.fc2.com

大分県北部保健所に勤務していた、渡辺徹さんと工藤毅さんは、動物愛護を主な活動内容とするボランティア団体「ホームピーナッツ」と共に、平成22年度より大分県では初の「命の授業」を開催しました。平成27年には「こころの授業」と名称を変えに動物、人間の命の尊さを学ぶ場を私達に提供してくれています。

~こころの授業の実施について~
私たちの街に住む犬の命を通して、動物に対する命の尊さの実感、
責任を子どもたちに感じて欲しいと願い、ボランティアで授業を行っております。

命の大切さとは心の中で感じるものであり、知識として教わるものではありません。
私たちはこころの授業を通して、より多くの子どもたちが「いのち」を心で感じてくれるような授業にしたいと考えています。

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犬や猫を殺処分するまさに命と向き合う現場から「命の尊さ」を訴える声は大きな反響を呼びました。あなたは「どうして命が大切なの?」と聞かれたら即答できますか?

「人と動物の真の共生」を理念に掲げ日々積極的な啓発活動に取り組む"HOME PEANUTS"この活動の中で、かつて職員だった渡辺さんが「命のボタン」を押す職員の心の内側を綴った教材を今回はご紹介させて頂きます。

金曜日の朝、どうかシッポを振らないでくれ

出典 https://www.facebook.com

金曜日の朝、どうかシッポを振らないでくれ』~保健所の現場から~

私は、金曜日の朝が辛いです。
数日間なれど、飼い主からの連絡を待ちながら、飼い主の代わりに世話をしています。
飼い主を捜したり、餌を与え、便の後片付けをし、日光浴をさせ、頭をなでてやり、限られた時間で出来るだけの情を注いでいます。
情を注げば可愛く思えてきます。
金曜日は殺処分(一部譲渡)するために大分へ犬を運びます。
情をかけた子(犬)を送りだすときの、我々職員の心境を考えてみて下さい。
金曜日の朝、私の心は、こうです。
シッポを振りながら私を見ないでくれ!
「餌の時間かな?」、と疑いのない目で見ないでくれ!
遊ぼうってすり寄らないでくれ!
子(犬)は、殺処分したくない。
憎しみで牙をむいて吠えてくれ。
・・・その方が、私の心は痛まずにすむから。
今から殺処分されるのに・・・親しそうな目で見ないでくれ!
最後の最後まで人間を信じている・・・「俺たちは、お前達を殺処分するんだぞ!」
・・・シッポを振らないでくれ。
私達職員は、胸が締め付けられます。
その時が金曜日です。
「憎しみで吠えられた方が気分が楽になる」
この心境、分かりますか?
保健所に殺処分をゆだねる前に、愛犬との楽しかった時期を思い出してください。
愛犬は、最後の最後まであなたを信じているはずです。
愛犬が粗相をしたとしても、多くの場合、飼い主がしつけを怠ったケースが多く、責任を愛犬になすりつけないで下さい。
犬についての正しい勉強を怠った自分(飼い主)を見つめ直して下さい。
 
元 大分県北部保健所 衛生課 生活衛生環境班
イラスト:(故)工藤 毅 文:渡辺 徹

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迷子のわんこ、身寄りのない猫、病気になったから要らない、言うことを聞かないからいらない、本当に様々な理由で保健所に連れてこられる動物達。

人間が連れて行くんです。犬が猫が自分達から進んで保健所いに行っている訳ではない。完全に人間の都合で命を弄ばれる動物達。そして、その命のボタンを押す職員のストレートな心の叫び、痛み、悲しみ。"憎しみで牙を剥いてほしい"、"親しみの目でみないでくれ"そう願わずにいられない職員の苦しみ。縋るように見つめられ、尻尾を振られ、その全てを振り切って命の終わりのボタンを押すのです。

出典 http://peanuts119.blog33.fc2.com

今、犬や猫と共に暮らしている皆さんの中で「引っ越しをするから」「犬が年老いて病気になったから」自分勝手な都合でもし動物を手放すことを考えている人、身近に考えている人がいるならば、どうかこの現場からの声を真摯に受け止めて頂けないでしょうか。

犬達は二酸化炭素ガスを用いてもがき苦しみながら死んでいきます。安楽死ではなく苦しみの中死んでいくんです。痙攣をしながら、宙をかきながら、助けを求めるように職員を見ながら…罪なき命が苦しみながら途絶えていくのです。

「人間も動物も同じ尊い命です
命に差別なんて絶対にありません
どの命も奪ったり奪われたり傷つけたり傷ついたりすることは
決して許されません
ここに居る皆さんの命、私の命、
写真の犬たちの命も同じ大事な大事な命です
そして、どうかあなた自身の命を大事にしてください」

出典 http://peanuts119.blog33.fc2.com

今、多くの人が殺処分ゼロに向けた活動に声を上げ、その輪は広がりつつあります。動物を処分するだけの施設ではなく、動物の命を救うための前向きな取り組みをしている施設もあります。先進国といわれる日本の中でペット産業、及び、動物達を取り巻く環境はとても先進国とは言えない実情。

なぜ、罪のない命が人間のエゴで失わなければならないのか。私達の命と動物達の命、どこに違いがあるのでしょうか。一度、共に暮らすと決めたら一生責任を持って頂きたい。心から愛してあげてほしい。飼い主さんを信じてくれる気持ちを安易に裏切らないでほしい。もし、最後まで責任を持つ自信のない方は「飼わない」という決断もできることを知ってほしい。

本当に複雑な事情で一緒に暮らせないとなり、手放すことに涙する人もいるでしょう。ただ、『飼えない→保健所で安楽死』この方法だけではないことを知ってください。犬や猫を保護し飼育するNPO団体も増えています。しっかりとした施設であれば、愛犬の世話をちゃんと看てくれます、里親も探してくれます。

金曜日の朝、シッポを振られる職員の気持ちが心に突き刺さります。殺処分という悲しい運命を辿る動物達が一日でも早くいなくなることを願わずにいられません。

Thanks for reading to the end.

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