世の中にはいろいろな事情があり、生んだ子供を育てられず手放してしまう人がいます。その子供たちにはきょうだいがいても、新しい家に引き取られる時には離別という人生を選ばざるを得ないことも決して少なくはありません。

ところが、米カリフォルニア州在住のレーシー・ダンキンさんは違いました。里親として登録した先から連絡をもらった時に、「この姉妹を引き離すことなど到底考えられない」と一度に引き取ったのです。

レーシーさんと6人の姉妹

子供たち6人の笑みを浮かべている写真を見ていると、姉妹たちが現在、とても幸せなのだなということが伝わってきます。

25歳の時からずっと母親になるのが夢だった

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結婚願望はあまりなかったレーシーさん。でも、25歳頃には「母親になりたい」という思いが強くなったと言います。2011年に里親になる条件が審査で通り、ある日、登録してあったエージェントからの一本の電話でレーシーさんの人生は変わることになりました。

エージェントは、1人ではなく4人の子供の里親を探しているとレーシーさんに伝えます。そしてこの4人が姉妹であることを知ったレーシーさんは、迷うことなく4人を一度に引き取ることを決意。この時点で、レーシーさんの懐の大きさがわかりますが、驚きはこれだけではなかったのです。

4人の生みの母親から連絡が…

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レーシーさんと引き取った4人の子供たちが家族となって9ヶ月過ぎた頃、エージェントから連絡がありました。「このほど、姉妹の実の母親が4人の子供の親権を得ることができた」と。姉妹の母親の5人目の子供はまだ幼く、別の家族に引き取られていました。つまりこの時点で、この母は5人の子供を里親に預けていたことになります。

更にその一ケ月後、その姉妹の母親から直接電話を受けたレーシーさんは驚くべき言葉を聞くことに。

「子供たちのことを考えたんだけど…」

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その母親はレーシーさんに「子供たちにとってベストなことをしてやりたい。4人の子供達はあなたの傍が幸せなようだから、そのまま引き取ってもらって構わない。ただし条件がある」そう伝えたのです。「5人目の子供も一緒に引き取って欲しい」と。

これまで、子供が里親に預けられていたのは恐らくその母親が子供たちの父親と親権争いをしていたからでしょう。そして裁判で、このほど改めて母親側に親権が譲られることになった…と想像するのは難くありません。普通なら生みの母は、親権を得たことで子供たちを喜んで自分の下に引き取るのだろうと想像します。レーシーさんもきっとそう想像し、「4人の子供達と別れなければいけないのか」という思いがあったことでしょう。

ところがこの母親はレーシーさんにそのまま子供を育ててもらいたいと言っただけでなく、別の里親と暮らしていた幼い5番目の子供までもレーシーさんに引き取って欲しいと言って来たのです。

そして、なんとレーシーさんはその申し出を受け入れました。これまで一度に4人の孤児の里親になったというだけでなく、更にその姉妹の5番目の妹までをも育てていく決心をしたレーシーさん。なんという人間の深さ。

ただ、子供を引き取るということはそうそう容易ではありません。手続きや審査に1年近く、もしくはそれ以上かかってしまうことも。5番目の子供を引き取る手続きに約1年かかったレーシーさん。ところがその間に、子供の実の親はなんと6番目の子供を妊娠していたのです!

結局6人全員を引き取ったレーシーさん

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そしてその6人目の子供さえも、レーシーさんは引き取ったのです。この人を「神」と呼ばずに何というのでしょうか。ここまで深い慈悲に溢れる女性はまさしく母神といっても過言ではないでしょう。「手続きには時間がかかったし、正直大変でした。でも6人姉妹を引き離すという考えは一切なかったんです」とメディアに語ったレーシーさん。

「6人の子供を育てていくことはカオスです。でもその分、大きな喜びがあります。この子たちがいなかったら、私の人生はきっと空っぽだったことでしょう。」そう語るレーシーさんは、6人姉妹の正真正銘の母親。彼女でなければ乗り越えられなかったかも知れません。

怒涛の里親手続きから3年

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現在、子育てに忙しい日々を送りながらもようやく落ち着いてきたと話すレーシーさん。「あれから約3年経ちました。今はこの6人の子供たちの母親になれたことを心から嬉しく思っています」と9歳を筆頭に、7歳の双子、6歳、4歳、2歳と計6人の女の子の母である幸せをFacebookでも綴っています。

自分が生んだ子供であっても、壁にぶつかった時には「どうして…」と頭を抱えてしまう母も多いことでしょう。筆者もそんな一人です。当然レーシーさんにも6人の子供それぞれの子育ての過程でいろんな葛藤や悩み、大変さもあることと思います。Facebookにも「朝は地獄!」と綴っているように、きっとカオスな日常が繰り広げられているのでしょう。

それでも、彼らの写真を見ているとこれが家族でこれが幸せということなのだと認識させられます。弱さも、苦しみも、困難も、全て乗り越えていくそんな強さが、彼らの絆として年月が増すたびに深くなっていくに違いありません。

血の繋がりだけが必ずしも深い愛と思いを育み、喜びと幸せをもたらすのではないということに改めて気付かされますね。レーシーさんたち家族にはこれからも幸せな生活を送って欲しいです!

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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