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記事提供:AbemaTIMES

アフガニスタンやイラクなど、戦争があるところに、彼の姿はある。

戦場カメラマン、渡辺陽一さん(43)は、およそ20年にわたって戦地で取材を続けてきた。

「戦禍に生きる、ひとつ屋根のした、家族、子供たちの声を、写真を通じてみなさんにお届けすることが、カメラマンのもう一つの大切な仕事です」。身の危険を顧みず、世界の惨劇を撮影する渡辺さんが写真におさめるのは、兵士の姿だけではない。

戦場で教育、医療を支援している人たちの声、そして家族、子供たちの声も彼は写真におさめる。

「戦場カメラマンとは、戦場の最前線だけを撮影するのではありません。世界情勢が動いている、そのうねりの前線を記録に残していき、生活の声や激しい戦闘、現場に入って見えたすべてのものを記録に残していきます」

渡辺さんは戦場カメラマンの定義について、そう答えた。

7月1日に起きたバングラデシュの首都ダッカでのテロ事件。渡辺さんは、その現場にも取材に行っている。

「世界中どの国も、いつなにが起きてもおかしくない状況になっています」渡辺さんはバングラデシュの取材を通じて「一つの国だけでは危機管理を対応できなくなってきている。世界中が協力して危機管理する環境を整える必要があると感じた」という。

さらに、テロやクーデターが相次ぎ情勢が不安定なトルコにも取材に行った。

渡辺さんは「周辺の国での混乱だけではなく、民族問題となっているクルド人の独立問題、さらには権力が集中しすぎているトルコ政権に対する不安。トルコはいま外にも内にも問題を抱えている」と取材を通して分析する。

世界中の戦場を取材した経験から渡辺さんは「いま世界中で戦争という定義そのものが分からなくなってきている」と語る。

戦争はかつてのように「国と国が戦争を始め、そこから衝突に繋がってく」という形ではなくなり、

「誰がどこで、国なのか、地域なのか、民族なのか、宗教なのか、それとも無差別なテロなのか。何が戦争か、はっきりと示すことができない状況になっている」という。

そんな状況の中で渡辺さんは「国境だったり、地域という概念がなくなってきているなか、日本でもアジアでも、これからどれだけ危機管理できるかが重要」だと強調する。

「子供たちを撮影する“学校カメラマン”になることが夢です」

夢を聞かれて渡辺さんはこう答えた。「僕の夢は、世界中から戦争がなくなって、戦場カメラマンがなくなり、世界中の学校を回りながら、子供たちを撮影する“学校カメラマン”になることです」。

渡辺さんが身の危険を顧みず記録する写真は、私たちに戦争の悲しさ、そしてそこで生きる人々の声を伝えてくれる。“戦場カメラマン渡辺陽一”は世界から戦争がなくなることを夢見て、これからも戦場へ向かって行く。

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