「あなたがもしアメリカに住んでいる黒人なら」ひょっとしてこういう理由で殺されるかも知れないという衝撃的なメッセージ動画が現在話題になっています。

出典 YouTube

これは近年アメリカで度々起こっている、黒人の一般市民が白人の警察官に射殺されるという事件で、多くのアメリカ人が「Black lives Matter(黒人の命だって大切)」と訴えるデモを行っています。アリシア・キース、U2のボノ、PINK、ビヨンセなど著名人もこの運動に参加。

この動画ではこれまで警官に射殺された23人の黒人たちの写真と共に、どういう理由で射殺されたのかが述べられています。その中には「そんなことで…」と思ってしまう理由も。いえ、本当はアメリカの黒人射殺には理由などないのかも知れません。

「運転時に車線変更の合図をしないこと」
「子供を後部座席に乗せて、ガールフレンドの車を運転すること」
「自分のアパートでトイレに駆け込むこと」
「店のすぐ外でタバコを売ること」
「通勤電車に乗ること」
「友人と一緒に歩いて家に帰ること」
「目を合わせること」
「CDを売ること」

出典 https://www.youtube.com

こうした「普通に誰もがしていそうなこと」でも、アメリカで黒人がすると命を失うというリスクがあるのです。実際に、ルイジアナ州バトン・ルージュでアルトン・スターリングさんは店の前でCDを売っていただけにも関わらず、白人警官2人に射殺され、無念の死を遂げました。

「フード付きの服を着ること」
「笑うこと」
「ナンバープレートを付けずに車を走らせること」
「警官から歩き去ること」
「警官に向かって歩くこと」
「聖書を勉強している途中」
「公園で偽物の銃のおもちゃで遊んでいること」

出典 https://www.youtube.com

動画では「偽物の銃を持つこと」という発言が出てきます。パッと見た感じではその銃が本物かどうがわからないために、リスクを背負うような紛らわしい行動は避けるべきだと動画を見たユーザーの声もあります。

確かに、偽物であっても銃を持つことは止めるべきでしょう。でもそうであっても、ただ、黒人というだけで確認せずにすぐに撃ち殺すという事実もあるのです。それはあまりにも悲しいことではないでしょうか。

「何もしていなくても殺される」

出典 https://www.youtube.com

最後に、最も強烈なメッセージが。「何もしていないこと」そう、何もしていなくても黒人というだけで殺されることだってあるのです。彼らの日常の行動が「従順ではない」とみなされ、命を奪われるアメリカの黒人たち…。そんな社会で生きている彼らの気持ちを思うとやりきれません。

彼らの怒りと悲しみが、警官襲撃事件にも繋がったのではないでしょうか。とはいえ、武器で人を制するというのは最も愚かな考え。このほど、バスケットボールの神と言われるマイケル・ジョーダン氏も、現在アメリカで起こっている様々な事件に初めて声明文を出しました。

「誇りある一人のアメリカ人として、また、父親を無分別な暴力で殺された一人の父親として、そして一人の黒人としてアフリカ系アメリカ人が白人警官に殺されたことに深く心を痛めている。そして警察官たちを標的にした憎むべき殺人にも怒りを覚えている。愛する人を失った辛さは、私にはよくわかる。

私は、両親に人種や家庭背景に関係なく人を敬い、愛すことを教えられて育って来た。だからこそ、近年のこうした事件には悲しみと苛立ちを露わにせずにはいられない。人種差別による緊迫感は、更に悪化している。私たちの国はもっといい国であるはずだ。

私たちは、有色人種が公平で平等な対応を受けることができるように、その確実な解決法を見つけ出さなければいけない。そして日々、市民を守るために自分の命を張って仕事をしている警察官に対しても敬意を払い、支援すべきだ。」

出典 https://theundefeated.com

「これ以上、黙っていられない」とジョーダン氏は人種問題とスポーツをテーマにしたスポーツ専門のテレビ局「ESPN」主催のサイト「The Underfeated」でこれまでの沈黙を破り、胸の内を訴えました。

また、ジョーダン氏は声明文の最期に「こうした問題は一夜にして解決するものではない。だからこそ私たちが共にその解決法を模索し、一緒に取り組めばより優れた理解や積極的な変化が現れるのではないだろうか。そうすれば、私たちの子供たちや家族、コミュニティのためにも平和な世界を作り上げていくことができるのだ」と締めくくっています。

私たちが今できることは何なのでしょうか。テレビをつける度に流れて来る悲劇のニュース。日本でも多くの被害者が出た相模原市の障碍者施設での殺傷事件は、筆者の住むイギリスでも速報で伝えられました。

どこかが歪んでいる、そんな社会の中で生きている私たち。世界のどこかで常に殺人が行われている一方で社会現象を起こしているポケモンGOに夢中になる人たち…。何かがズレてしまっているこうした歪みを、どうしたら調整できるのでしょうか。一人一人が少しでもそれを考える時間を持つことから始めるべきではないかと思う筆者。あなたは、どう思いますか?

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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