記事提供:AbemaTIMES

神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」に元職員の男が忍び込み入所者19人を殺害、26人に重軽傷を負わせた。

犯人が2月に衆議院議長宛に「障害者などへの不満をつづった手紙」を渡したことや、「障害者を殺す」などと前より口にしていたこと、尿・血液検査で大麻反応が陽性になっていたことなどが次々に明らかになっている。

この事件について「AbemaPrime」(AbemaTV)では取り上げ、犯罪心理・防犯対策に詳しい専門家からの見解を聞いた。

犯罪心理に詳しい東京未来大学こども心理学部の出口保行教授によると、「短時間の間にこれだけの被害を出したのは、周到な計画がなければできない。

今回の事件を起こすための訓練をしたりシミュレーションを長い時間をかけてたどり着いたのであろう」と解説。短時間で19人を次々と殺害していった今回の事件を浮き彫りにした。

▪︎防ぐことはできたのか?形だけの防犯カメラ

事前に犯行予告があり、警察にも通報がされていながら起こってしまったこの事件、このような甚大な被害を出す前にそもそも対策はできなかったのだろうか。

防犯に詳しい元警視庁刑事の吉川祐二氏によると「今回の被害者のような社会的弱者の方は個々の防犯をとることができない。施設の防犯がすべて」であるという。

施設には防犯カメラが16台ついていたそうだが、リアルタイムでの監視体制ではなく後で確認するだけのものであったことなどに防犯上の穴があると指摘した。

しかしながら出口教授は、

普通の犯罪者はいつもリスク(捕まる危険性)とコスト(失うものの大きさ)を考えて犯行に及ぶというが今回の事件においては、リスクもコストも無視をした犯人の異常な「障害者は死ぬべき」という思想によって行われたものであると解説。

「今回の場合は犯人にリスクもコストも関係ない『確信犯』。それに狙われてしまうと避けることはむずかしい」(確信犯=自身の良心に照らし合わせて正しいことをしている、という思想の元で行われる犯罪)と、

今回の事件が行われることがわかっていても避けることは難しいことを示唆した。

▪︎自分の身は自分で守るしかない…?“平和な日本”に対する欧米の危機管理教育

今回の事件に関わらず、テロや通り魔など避けられない事件に巻き込まれるということは、決して多くはないが可能性はゼロではない。

吉川氏は「どうしても現在いろんな犯罪が日本で起きています。日本の場合はそれに対して他人事になってしまっている。日本の場合は警察や教師などが守ってくれる、『防犯はタダ』だという認識になっている。

こういう事件がおきた時に、自分の身の回りに置き換えて、自分なりの危機管理を考えていくことが重要です」と、日本人の防犯意識の薄さについても指摘し、警鐘を鳴らした。

番組では名物コーナー「一分でわかるニュース」で、海外の危機管理教育について紹介。

1999年の銃乱射事件や、2001年の同時多発テロ事件をきっかけにアメリカではテロ対策に対する教育プログラムが進んでいる。

小学生では両手を縛られたガムテープを外す訓練や、中高生はテロを想定した訓練、大学によってはテロリストとの戦い方を教えるところもあるという。また、イギリスでは子供がテロリストにならないような教育が盛ん。

対して日本は、池田小学校事件以降にさすまたなどを使った教員向けの指導が行われたのみ。平和だ平和だと思っている日本でも、いつなんどき何に狙われるかという「防犯意識」を改めて持つことが大切だ。

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