2016年5月にWHOが1発表した2016年版「世界保健統計」によると、日本人が平均寿命世界一を更新、今年も長寿世界一の座に輝きました。医療の発達や食文化の変化により寿命が延び、生き生きと過ごす高齢者の方も多くなってきた事もあり、こんな風に年を重ねたいと憧れちゃう素敵な方が沢山いらっしゃいます。そんな素敵な方の一人、101歳のカッコイイ女性をご紹介します。

101歳の現役フォトグラファー・笹本恒子さん

出典 https://www.youtube.com

笹本恒子さんは1914(大正3)年生まれの101歳。日本最初の女性報道写真家であり、なんと今でも現役で活躍しているフォトグラファーなのです。そのパワーの秘密は、好奇心にあるのだとか。

いい言葉で言えば好奇心。怖いくせに行ってみたい、嫌だけど見たい。世の中を見つめて、少しでも知らない方に知ってもらいたいことを書き残して、写真で写しておいておきたい。

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年齢を公表せずに仕事を続けていた笹本さんが、初めて年齢を明かしたのは96歳の時。周りのみんなはとにかくびっくり仰天!そこからは、沢山の取材や執筆依頼が殺到し大忙しの毎日になってしまったそうです。

100歳でベストドレッサー賞を受賞

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100歳の時には、ベストドレッサー賞特別賞を受賞した笹本さん。もちろん、史上最年長記録です。ファッションはお金ではなく”頭”をつかうもの』という笹本さん、お召しになっている洋服はほとんど自分で作ったものなのだそう。この写真は100歳の時に「徹子の部屋」に出演された時のものですが、もちろんこれも自作のワンピース。なんともオシャレ!

笹本さんの洋服の作り方はとっても簡単。気に入った布を半分に折って両端の部分を2点縫うだけ。あとは首や腕を出す部分を切って縫い付ける、たったこれだけでワンピースの出来上がり!大版のストールや男性物のマフラーなども、気に入った物ならチャチャっと縫って、オリジナルのワンピースに仕立ててしまうのだとか。「お金をかけずに楽しむのが最高の贅沢」「アクセサリーを選ぶのは頭の体操よ」

元気の秘訣はお肉と1杯の赤ワイン

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ベストドレッサー賞の受賞式では、元気の秘訣を尋ねられた笹本さんの答えは「3食しっかりいただくこと」「昔のお医者さまは歳をとったら菜っ葉と豆腐を食べなさいと言ってましたが、私はそれに反して、若い頃から肉食です。そして主食はいただかないで、赤ワインをいただきます」

子供の頃から両親に言われてきたのが「食べるものが貧弱だと品性が悪くなる」「おいしいものをちょうどいい量食べなさい」という言葉。
『おしゃれな人は、食べ物にかける分を節約して高いものを着ようとする人が多いけれど、それは一番”精神が下品”な事よ』という笹本さんは、どんなに貧乏しても、自分の体をつくってくれる食事には一番贅沢をしなくてはダメだという考えなのだそうです。

旬のみずみずしい材料を手にして、その味や美しさを生かすように調理し、自然物の命をありがたくいただく――。食事は「生きよう」とする大切な時間。決しておろそかにはしたくないのです。

出典「 97歳の幸福論。ひとりで楽しく暮らす、5つの秘訣 」笹本恒子著 講談社

30年以上続けている「毎日メモ」

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「興味を持つ事と探究心を忘れずに。好きなことをずっとやり続けると、ずっと元気でいられますよ」

笹本さんの毎日はとても規則正しいのだそうです。11時に就寝、そして5時に起床。ヨーグルトドリンクで喉を潤し、目薬をさしてシャッキリ、そしてテレビの英会話で頭を起こします。その後は、TVを見ながら「みんなの体操」をやって体を目覚めさせます。

そしてゆっくりと新聞の朝刊に目を通し、取材したい人や興味ある出来事をスクラップ。使っているのは無印良品の普通のノート。好奇心レーダーが取られた事ならとにかく何でもメモしたり、スクラップしたり。虹が出たらその絵を描いたり、料理番組でいい献立があるとレシピをメモしたり、新しく覚えた英会話のフレーズや俳句や漫画を残しておく事も。ちなみに英語は女学生の時に少し習ったそうで、それからずっと独学で勉強を続けているのだとか。

いつもニコニコ、哀しいときもニコニコ

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書かれた本には、辛かっり苦しかったりする日々のことはあまり詳細には書かれていません。その理由を尋ねられると「だって人を傷つけることになるのが嫌ですから。愚痴なんて言ってもしょうがないでしょう?」と答えた笹本さん。

「いつもニコニコ、哀しいときもニコニコ。
運も人も、明るいところに集まるのではないでしょうか」

そりゃあ何度か死んじゃおうと思ったことはありましたよ。浮き沈みももちろん。
でも……自殺をするのは親不孝になる気がしたのよね、最後のところで。親からもらった命ですから。だから生きてきた。そうしたら101年が経っちゃったわ(笑)。

出典 http://www.huffingtonpost.jp

写真家になったのは実は偶然

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女学校を出たら花嫁修行が当たり前、女性で働く人は家計のためでした。そんな時代に、笹本さんは日本発の女性報道写真家として活躍しました。

カメラなんてほとんど持ったことがなかったですよ(笑)。こんなこと言ったら失礼ですけど、当時は絵を描いている人たちは、写真のことをバカにしてました。実物そっくりな絵を描いたりしたら、「それじゃあ写真屋の下働きじゃないか」って悪口を言われるくらい。

出典 http://www.huffingtonpost.jp

実は画家になりたかった笹本さんは、当時、毎日新聞の社会面の挿絵を描いていました。そんな時「日本初の女性報道写真家になってみませんか?油絵を描いているならきっと良い写真が取れますよ」と誘われたのだそうです。そこでアンテナがピンときて、好奇心がムクムクと。そして「じゃ、やってみよう」と思って始めたのだとか。

71歳からの再スタート

出典 http://www.jcii-cameramuseum.jp

一度離れた写真の世界に戻るも、環境が大きく変わる中、再び写真から離れる事になった笹本さんが再び写真の世界に復帰したのは71歳の時。多くの同世代がリタイアして余生をゆっくりと楽しみ始めた頃でした。しかし約20年間も写真から遠ざかっていた上に、掲載先も写真展の予定もなにもなし。それでもただただ「また写真をやりたい」という思いだけで、6年もの年月ををかけて日本中を駆け巡り、100人近くの明治の女達を取材・撮影してきました。

何かを学ぶにしても、仕事をするにしても、年齢は関係ないでしょう? 私は71歳で写真家の仕事に復帰しても、年齢のことなんて一切言わなかったわ。「自分は何歳だから」と考えて行動するのは好きじゃないの。

出典 http://www.huffingtonpost.jp

86歳で恋に落ちて遠距離恋愛

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旦那様に先立たれて以来ずっと一人暮らしを続けていた笹本さんですが、86歳の時に恋に落ちてしまいます。お相手は、旅行先の南フランスで知り合ったフランス人彫刻家のチャールズさん。その出会い以来、文通を続けてで愛を育んでいたそうです。

そして意を決してクリススカードに「I LOVE YOU」と書いて送ったのが96歳の時。しかし翌年1月にチャールズさんは亡くなってしまいました。そのため、笹本さんの「I LOVE YOU」をチャールズさんが読んだのかどうか、わからないのがとても残念なのだとか。

<老いてなほ艶とよぶべき ものありや 花は始めも 終わりもよろし>
これは、わたくしが写真を撮らせていただいた“明治の女性”のひとり、歌人の齋藤史さんの一首。毎日を楽しく素敵なバラ色に過ごして、枯れ木ではなく、美しいドライフラワーになれるように。

出典「 97歳の幸福論。ひとりで楽しく暮らす、5つの秘訣 」笹本恒子著 講談社

97歳で骨折・リハビリをして奇跡の復活!

出典 http://www.jprime.jp

97歳の時に自宅で転倒して意識不明に。一人暮らしだったので、誰にも見つからず22時間そのままでした。幸い救出され大事には至らなかったものの、大腿骨と左手首を骨折して、歩くこともできなかった笹本さん。でも「まだしたいことがいっぱいあるから」とリハビリをこなし「97歳でこんなに真面目にリハビリする人は初めて」と驚かれたとか。

そしてリハビリの時は、動きやすい服装で臨むとはいえ、いつも必ずストールを巻いたり、マニュキュアをしたりしてお洒落していたのだそう。

住居型老人ホームへ

出典 http://yamaguchi-masumi.blogspot.jp

それまでは一貫して「老人ホームには入らない」と決め、自宅のリフォームまでしていた笹本さんですが、骨折の一件で周囲から説得されてついに老人ホームに入ることに。そこでがっくりとせず「自分の住所を『鎌倉』と書くのが楽しみ」と楽しみを見つけるのが笹本さん。

老人ホームの自室には、大好きなゴッホの絵「ひまわり」が飾られ、部屋の片隅にはワインセラーが置かれ、お気に入りの赤ワインがストックされています。どこにいても、より自分らしく暮らせる様に、その為の工夫は手を抜きません。

「老前整理!? 好きなものに囲まれて暮らしたほうが幸せよ!」

もう100歳って自分に言い聞かせても好奇心が止まらない

出典 https://www.amazon.co.jp

「写真を送ってください」と言われて送ると、「昔のではなく最近の写真を」と連絡が来る事が多いのだそうです。毎回、近影写真を送っているのに関わらず!この本の表紙の写真も、もちろん101歳になってから撮影したもの。あまりにも若々しくてビックリです!

100歳の時のインタビューでは「もう100歳って自分に言い聞かせても好奇心が止まらないの」とおっしゃっていた笹本さん、きっと101歳になった今も同じ答えが返ってくることでしょう。

「好奇心さえあれば、気持ちがあれば、いくつからでも必ず何かが始まるものですよ。せっかく生きているんだし、会いたいと思う人がいればどこにでも行きたいって、私は思っています。死ぬ暇なんてないくらい(笑)」

出典 http://jeepstyle.jp

生き様に迫るドキュメンタリー「笑う101歳×2」公開決定

出典 http://www.warau101.com

そんな笹本さんの追ったドキュメンタリー映画が、2017年に公開される事になりました。監督は、NHKのディレクターとしてドキュメンタリー番組「がん宣告」「シルクロード」「アインシュタインロマン」などで数々の賞を受賞した河邑厚徳さん。

笹本さんと同じ101歳の伝説の新聞記者・むのたけじさんの文章と、笹本さんの写真を交錯させながら、二人の証言を通した日本人群像の人間ドラマと、101歳でも現役で輝き続けるその秘訣を探る作品になるのだとか!これは気になります。

9月2日の誕生日で102歳になる笹本さん。この映画が公開される時には、笑う102歳になっているのですね。笹本さんの言葉や生き方は、こんな風に年を重ねる事ができたら本当にかっこいい!と憧れることばかり。つい年齢を言い訳にしてしまいがちですが、それはとても勿体無いことなのだなと感じます。年齢は関係なく、自分が納得いく毎日をニコニコ、キラキラと過ごしてゆきたいものですね。

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