動物を愛する人なら、愛するペットとの別れがどれほど辛く悲しいものか経験済みの人もいるでしょう。人間でもペットでも家族と同じ。そしてその愛の重さは決して軽くはなく家族を失った悲しみから立ち直るまで相当の時間を要することも…。筆者も過去に可愛がっていた犬や小鳥を亡くした経験があるので、そんな飼い主たちの気持ちが痛いほどわかります。

このほど、ある記事に胸が熱くなった筆者。こちらでも是非紹介させて頂きたいと思います。17年前のある日、一人のスペイン人女性の家に突然現れた犬。その日からその女性と犬の運命は大きく変わりました。

捨て犬だったソロヴィーノと出会った

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身なりの汚い犬が自分の家の玄関先に突然現れたら、普通は驚くでしょう。ヘズシータさんはその犬を見て不思議と惹かれたそう。そして「この犬と一緒に私は生きていくんだ」と目の前の汚れた犬に、スペイン語で「彼は一人でやって来た」という意味があるソロヴィーノと名付けました。

ヘズシータさんの暮らしは決して裕福ではありませんでした。一人暮らしを細々と送っていたヘズシータさんはアメリカにいても英語がほとんど話せず孤独な生活をしていたそう。そこへ一匹の捨て犬が現れた時には、同士のような感情が湧いたと言います。「犬も私のように『孤独』という言葉を話したわ。共通の言語は『仲間』ね。つまり互いに話せなくてもそんな意識で補いあって来たわ。」

それから17年間、一人と一匹はいつも一緒だった

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誰かが傍にいるというだけで、こんなにも孤独が救われるのかということをきっとお互いに実感したことでしょう。17年前のある日、ドアを開けた瞬間からソロヴィーノはヘズシータさんの傍を片時も離れませんでした。いつも寄り添うように過ごしていた一匹と一人。その絆は他者には決して見えることのない断固としたものだったに違いありません。

でも、別れの日はやって来ました。17年間共に寄り添い、互いを労りあいながら暮らして来たヘズシータさんとソロヴィーノでしたが、ソロヴィーノの老いは階段を上ることも不可能になるほどに。次第に前に踏み出す一歩さえも厳しくなってきたのです。そうなると老いの進行は早く、金銭的にもこれ以上何もできないと思ったヘズシータさんは悲しみの中、シェルター(動物保護センター)にソロヴィーノを引き取ってもらうことに決めたのです。

それは、17年間共に過ごして来たヘズシータさんにとって苛酷な決断でした。日々弱っていく老犬の世話を十分にしてやれないという理由で預けたヘズシータさんは、きっと罪の意識もあったことでしょう。老いているからこそ、傍にいてやるべきではないのかと思う人もいるでしょう。ソロヴィーノがあなたの傍にずっと寄り添っていたように、今度はあなたがソロヴィーノを支える番ではないのか、と。

シェルターには飼い主に虐待されたり無慈悲に捨てられたりした動物が保護される以外に、「最期の時を見るのが辛すぎる」という愛しているからこその苦渋の決断でシェルターへ引き取ってもらう人もいます。

病院に連れて行っても「末期のがん」などと言われてどれだけお金があっても助からないと知った時には、泣く泣く別れをするのがあまりにも辛すぎるという人もいます。シェルターはそんな動物たちの最期の時を過ごす「ホスピス」ともなっているのです。

あまりにも辛すぎる「さよなら」をしたヘズシータさん

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17年前にやって来たドアから、ソロヴィーノはシェルタースタッフの腕に抱えられて引き取られて行きました。そしてクリニックで最期の時を迎えたのです。17年間の共同生活は終わりました。でも、ヘズシータさんの心にはソロヴィーノと過ごしたかけがえのない日々が宝物として刻まれていることでしょう。

「最期に何もしてあげることができなくてごめんね…」そんな思いを抱いているのでしょうか。旅立ったソロヴィーノに顔を寄せるヘズシータさんの表情は悲しみそのもの。涙を流さずともこれほどの悲しみが伝わる表情があるのだと写真を見て胸が詰まった筆者。

ソロヴィーノは幸せな17年間を過ごしたでしょうか。そして最期の時もヘズシータさんを思っていたでしょうか。きっと彼が天国でもヘズシータさんを見守っていてくれるような気がします。人と犬の絆は深いのだと改めて認識させられます。長年の相棒を失ったヘズシータさんの少しでも悲しい気持ちが癒えるようにと祈ってやみません。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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