記事提供:TOCANA

ヒラリーかトランプか?次期大統領選が白熱している米国だが、現大統領のオバマは2017年1月に8年間の任期を終える。

オバマが大統領になるにあたり、「初のアフリカ系大統領」ということが注目された。オバマはハワイ生れのインドネシア育ちで、実の父親はイスラム教徒のケニア人と様々な文化を背景に持っている。

その文化的背景は多様性を重んじる米国ではプラスに働くことが多いはずだが、「初のアフリカ系大統領」であるオバマに根強い反感を持つ人々がいるのもまた事実である。

そのせいか、米国では根強く「オバマは非米国人」、「オバマはイスラム教徒」という説が流布され続けている。

■「オバマ=ムスリム(イスラム教徒)」説

アメリカ大手テレビ局FOX看板報道番組に「ザ・オライリー・ファクター」(The O'Reilly Factor)がある。番組ホストのオライリーは、多くの人から右翼あるいは狂信的な共和党支持者と思われている人物だ。

そのオライリーが、最近の番組で「オバマはイスラム教と精神的に深くつながっている。だからISISと対決したがらないのだ」とぶち上げた。

そして、その根拠とされているのが「オバマがイスラム教の礼服を着た写真」であるらしい。オバマの異母兄弟にあたるマリクは、1990年代初頭にオバマを介添人としてイスラム教式で結婚し、その写真はその時に撮影されたそうだ。

出典 http://www.dailymail.co.uk

オライリーによれば、オバマはイスラム教に精神的な繋がりがあり、自称クリスチャンだが敬虔なクリスチャンとは言えないという。

そしてもう1つの証拠として、オバマ大統領は「Islamic terrorism(イスラム過激派)」という言葉を使用することを避け、単に「militants(過激派)」もしくは「terrorists(テロリスト)」と呼んでいることをあげている。

この件に関して、オバマはオライリーだけではなく、ドナルド・トランプやその他の保守派からも批判されているが、その批判に対しオバマ大統領は、

「特定の宗教名とテロリストを結び付けることで、それらの宗教や国のイメージを貶めるのを避けたいからだ」と説明している。

出典 YouTube

■オバマの生い立ち

オバマはケニア人の父親と白人の母親の元で生まれた。両親はオバマが生まれて間もなく離婚。父親はケニアに戻り、ハワイで母親と祖父母に育てられた。後に母親がインドネシア人と再婚したので、インドネシアに移住。

その後ハワイの学校に入学するため、オバマだけがハワイに戻り祖父母と暮らした。オバマは、これらの多様性を持った文化から、多くを与えられてきたと述べている。

■異母兄弟マリク

オバマの異母兄弟のマリクはケニアで生まれ、後年イスラム教に改宗した。

2013年のインタビューで「私のイスラム教への改宗がバラク(オバマ)に影響を与えたと言う人もいますが、これは私の信念によるもので彼はまったく関係していません。しかし彼はこの決定を尊重してくれています」と話している。

また「バラクと私は普通の兄弟関係です。ただ1つ違うのは彼が国を動かしていることで、彼は素晴らしい仕事をしていると思います」と語る。

■「オバマ=非アメリカ人」説

オバマを攻撃したい人々はニュースキャスターのオライリーや共和党のトランプだけではない。

米国には「バーサー(birther)」と呼ばれるグループがあり、彼らは8年以上も前からオバマの出生地はハワイ州ではなくケニアもしくはインドネシアであり、オバマはアメリカ国籍を正式に保持してないので、大統領の資格が無いとの主張を続けている。

これは一部の狂信的グループの主張かと思えば、驚くべきことに、米国民の4分の1が「オバマが米国民かどうか懐疑的」というCNNが行った統計もある(CNN Poll:「Quarter doubt Obama was born in U.S.」)。

そうした流れの中で、保守派や反オバマ運動の右派がこの「オバマ=非アメリカ人」説の中心となっていった。

オバマはそれらの批判に対し出生証明書のコピーの提示に留めていたが、2011年にトランプが同様の主張をしてメディアの注目を集めたため、米国での正式な出生証明書を公表している。

米国大統領は常に敵が多く、さまざまな陰謀説が流布される。オバマの場合は彼の人種的、文化的背景が攻撃対象となったが、はたして次期大統領にはどのような説が流れるだろうか?

ヒラリーにしてもトランプにしても、攻撃する材料が豊富な人物であることは確かである。

出典:Daily Mail

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