庭に降り積もった雪の上に数百のネズミの足跡が

1年前、シカゴのリンカーン・パーク付近の家に住むアンドレアさんは、庭に降り積もった雪の上に、数百のネズミの足跡を見ることが日常となっていたのです。

しかし、今年は一切ネズミの足跡を見ることはなくなったそうです。

その違いは?実は、アンドレアさんは庭で3匹の猫を飼い始めたのです。ネズミたちは猫を飼い始めてから、庭からすべて出て行ったというのです。

ネズミ捕りには猫!

アンドレアさんは、猫を飼い始めるまで、ネズミ退治のためにあらゆる手立てをしていたのです。

ネズミ捕りを仕掛けたり、ネズミ駆除用の毒入りの餌を置いたりしたのですが、一切効果はありませんでした。

ですが、猫を飼い始めた途端、ネズミたちは猫の臭いでいなくなったのです。これは大成功しました。

シカゴでネズミが急増、市民の悩みの種に

この数年でシカゴのネズミが急増、市民を悩ませています。

シカゴのビール醸造所エンピリカル・ブリューイングに勤務するネビンさんは、毎晩倉庫の電源を落として帰宅の準備をし、天井を見上げると、招かれざる客と目が合っていたそうです。彼は「体長30㎝もあるネズミがこっちを見て、”早く帰れよ!”とでも言いたげな顔でにらんでいるのです」と言いながら身震いしました。

全米一の「ネズミ都市」

害獣駆除大手のオーキン社は、2年連続でシカゴを全米一の「ネズミ都市」と位置付けています。ネズミ関連の苦情は今年(2016)に入り、前年より67%増えているそうです。

健康被害が出る場合も

ネズミはペストなどの感染症のほか、抗生剤に対して耐性をもつ大腸菌などを媒介する。噛まれれば深刻な健康被害をもたらしかねず、近寄らなくても糞尿を通じて細菌がまき散らされる。大量の抜け毛は通気口などを通じて運ばれる。
カナダ・バンクーバーのネズミを調べた調査では、ヒトのメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染が多い地区ではネズミからも同じ型のMRSAが見つかった。

出典 http://www.cnn.co.jp

CNNジャパン

野良猫をネズミ駆除として採用

シカゴの‘Tree House Humane Society‘ (動物愛護団体)は数年前から野良猫を、ネズミ駆除用に利用する試みを始め、現在500頭の野良猫を保護しています。これが大成功を収め、現在、申し込みが殺到しているため、予約を入れても2~4週間待ちの状態になっています。

団体は「自然に対しては自然で対応するのが一番良い方法」だと言います。「ネズミ捕りや毒入りの餌を巻くのは、常に他へのリスクを伴いますし、たくさんの費用もかかってしまいます。猫を放つだけなら、猫の餌代だけですむのですから。」

同団体はケージなし、殺処分ゼロの保護施設を米国で初めて1971年に開設。今ではネズミ駆除の革新的なアプローチ”the Cats at Work program””で有名になっています。

猫によるネズミ駆除は100%成功する

シカゴ市の統計によると、2015年のネズミによる苦情は3万件あったそうです。その年の4月7日時点での苦情は4,702件だったのですが、今年(2016年)の同日付までのネズミによる苦情は既に7,618件にもなっているということです。

シカゴ市民の中には「野良猫によってネズミが減ることが望ましい。」と考えている人たちが増えてき始めています。

同団体の責任者は「猫によるネズミ駆除は100%成功しています。」と自信をもって答えています。

the Cats at Work program

同団体は、単純に猫を連れて来るだけでなく、その場所に慣れてもらうために「猫の家」をそこにつくり、トイレや爪とぎ、玩具、雨除けなども用意します。

猫たちが新しい環境に慣れるまでには4週間ほどかかるそうです。

"the Cats at Work program"の利用者は猫たちに1日2回餌を与え、必要があれば獣医の治療を受けさせる取り決めになっています。

猫はネズミを捕るだけでなく、あちこちに体をこすりつけてマーキングすることから、その臭いだけでネズミはいなくなるということです。

殺処分されていた野良猫たちが役に立つようになったことが最大の成果

この”the Cats at Work program”のおかげで、これまで殺処分されていたたくさんの野良猫たちが、避妊、去勢されネズミ捕りとして採用されるようになったそうです。

同団体の責任者は「それが最大の成果」とほほ笑みながら語っています。

参考資料

最後に

ペットとしてだけでなく、犬はセラピー犬や救助犬として、活躍できる動物ですが、猫もこのようにネズミ捕り、ネズミ除けとして活躍できる動物なのです。

筆者が数年前まで住んでいたニューヨークも、大変ネズミが多い都市でした。マンハッタンの大都会でも、それは同じで地下鉄の駅構内などには、数十センチの大きなネズミがウロウロしているのが現実です。また同市内の植え込みなどにも、小さなネズミが住み着いていて、ギョッととすることがしばしばありました。

ニューヨーク市もシカゴと同じように、ネズミ問題が多く発生しているので野良猫を利用した”the Cats at Work program”が行われれば、殺処分される猫たちが減るのになぁとこれを書きながら思った次第です。

シカゴの動物保護団体の”the Cats at Work program”は、本当に素晴らしい試みだと思います。ただ、野良猫を保護するだけではなく、このように猫たちに仕事を与えることで、住むところと餌がもらえることで、愛護団体の負担も軽くなり、もっと多くの猫たちの命が救えるわけですから。猫と人間の上手な共存方法だと思います。

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