世界中でLGBTという言葉が一般化するようになって久しいものの、子供たちの中には揺れるアイデンティティーにもがいている子たちも存在します。筆者の住むイギリスでは84%の子供たちが思春期になって初めて自分の「性」に気付いたという統計が出ています。でも16%の子供は、早くから自分の性に疑問を持ち自認することができる子供も。

「最初は単にドレスが好きな子なのかと思った」

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アメリカ在住のこのママも、男の子として生まれたザック君が3歳頃からドレスを着るようになった時には「単に女の子のドレスを着るのが好きな男の子」だと思っていたと言います。でも、ザック君はトランスジェンダーだったのです。

今やよく耳にするLGBTですが、実際には子供たちが自分の性に悩んでいても、周りの大人の勝手な解釈で子供を精神科に連れて行ったりするケースもあるようです。彼らに必要なのは自分で自分を認めること、そして周りも認め理解すること、精神科ではなくジェンダークリニックに連れて行くことなのです。ジェンダークリニックではカウンセリングの他にホルモン注射など、その人に適した対応をしているので心理的にも楽なようです。

トランスジェンダーは「しばらくすれば治る」というものではありません。だからこそ子供たちは一人で悩んでいる場合も多く、半数以上の子供たちが自分の性について学校にも親にも相談していないということも調査で判明しているそう。

一番酷いのは、トランスジェンダーの子供を否定して苛めること。時にクラスメートだけでなく教師も一緒になって子供の性を否定するというケースがあるために、子供たちはますますオープンにできなくなり、最悪のケースは「自分は受け入れてもらえない」と自殺に走る子供たちも決して少なくはありません。

ザック君は自らを「エリー」と名乗った

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単に息子がドレスを好きという簡単な問題ではないことに気付いた両親。当時ザック君はまだ3歳だったので戸惑いもありましたが、周りよりも本人が自分の性を受け入れ「女の子」として生きていくことを選んだのです。そしてザック君は自らエリーと名乗ることに決めました。

お兄ちゃんと遊ぶエリー

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我が子が自分を女の子だと認めているなら、全力でそれをサポートしていこうと決めた両親。現在5歳のエリーは女の子として学校に通っています。

ドレスを選んだり、ぬいぐるみと遊んだりする一方でお兄ちゃんと一緒にミニカーでも遊びます。でもわずか5歳でありながらエリーは「自分の頭の中では自分は女の子である」ことを主張。家族構成も「パパ、ママ、お兄ちゃん、妹ってなるんだよ」とママに話しています。

自分のアイデンティティーにもがくのではなく、幼少期から違うと認め、逆の性を受け入れ女の子として生きているエリー。「本人がトランスジェンダーとして自分を認めているのなら後は学校側が広い心でこの子を認めてほしい」そう思った両親は学校の担任の先生やクラスメートたちに手紙を書くことに。

「親愛なるクラスのみんな、先生、そして親御さんたちへ」

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そこには、自分たちの子供はザックという名前からエリーに変わったこと。それはエリー自身が決めたことであってエリーの中身は女の子だと私たち両親に話したこと。エリーは「心も頭も女の子」でどこも悪いところはないこと。自分たちの子供はトランスジェンダーでありそれを受け入れ、愛していること。だから私たちは全身全霊でエリーをサポートしていくことを綴りました。

「社会にエリーを受け入れてほしい」

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いくらLGBTという言葉が蔓延している世の中になっても、まだまだ学校内でのいじめや社会の軋轢、周りの冷たい視線など暮らしにくいと感じるマイノリティーの人はたくさん存在します。エリーのママは、この先我が子が自分に自信を持って生きていくこと、そして社会が我が子を受け入れてくれることが願いだと語りました。

「正直、怖い。でも僕らは受け入れるしかないんだ」

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エリーのパパは、我が子のトランスジェンダーに困惑し少し涙を浮かべて「あの子がどんな生活を送っていくのか怖い」と話しました。でも子供を愛する気持ちは変わるはずもなく「あの子を受け入れていくしかない」とも。我が子が可愛いなら心配や不安も尚更。現在でも、一部の国ではまるで犯罪者のように扱われ、厳しい処罰が与えられるLGBTの人たち。

まだまだ100%受け入れ態勢が整っていない社会だけに、パパからすれば可愛い我が子への風当たりが強くなってしまうのではという怖さがあるのでしょう。でも我が子を100%サポートしていこうとする両親はとっても素敵ですよね。

「どんなあなたでも大好きよ」

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性問題を抱えている子供にとって、親の無条件の愛は何より心強いものでしょう。戸惑いながらも成長し、自分の性と向き合い、将来への在り方を考えていくことで、ひょっとしたら大きな壁にぶつかってしまうこともあるかも知れません。でもいつも両親が自分をサポートし、愛してくれていることを知るだけで彼らは強く生きていくことができるでしょう。

未来は彼らにとってきっと明るいものになる!

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ジェンダーマイノリティーという言葉は20年後、30年後には消え去っているという未来がやってくるかも知れません。エリーのようにこれから成長していくトランスジェンダーの子供たちが、この社会で誰にも引け目を感じることがなく、充実したハッピーな人生を送れるようになればいいなと願う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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