知られざるママの実態や本音を紹介するコーナー「ママのホント。」

パパが突然の事故で長期の入院をすることになった2児のママさん。毎日の暮らしの中で、ご主人に対する不平不満が多く「パパ、ウザい」なんて悪口を平気で言ってしまっていたこともありました。

しかし、実際にパパがいなくなるかもしれない…という危機に直面し、改めてその大切さに気づいたそう。そんなママさんとご主人のエピソードをご紹介します。

“いいとこ取り”な夫に、つい悪口…

子供が起きる前に出社して、子供が寝たころに帰宅する…日本のお父さんは働きものです。でも、家にいるときはどうなの?といえば、

「うちの主人は休日、ゴロゴロ寝てばっかりいます」(30代女性・専業主婦)
「家事を少しでもやってくれたらいいのに、テレビ見たり昼寝したりで役に立ちません」(40代女性・パート)

と、ママさんからは厳しい意見ばかり。なかには、“期待すると裏切られた気持ちになって腹が立つから、もう期待しないようにしてます”という見限り宣言の方もちらほら…。

今回お話しをしてくださったSさんも、まさに世のママさんと同じでした。出張で家を空けることが多く、家事や育児を任せっきりにされている日常に不満を持っていたそうです。たまに帰ってくると、幼稚園年長さんと小学校3年生の娘さん達は大喜び。毎日ガミガミ怒るママよりも、たまに帰ってきて優しくしてくれるパパが大好き!と言わんばかりの様子に、Sさんのイライラは募る一方だったんだとか。

それでいて、「ママご飯まだ?」「風呂先に入ってくるわ」と相変わらず甘えきって家事を引き受けることなく、日々の感謝も伝えてくることのない夫につい

「パパ、ウザい。」

と堂々悪口を言ってしまうことがあったそうです。だって、いいとこ取りですもんね!嫌われ役を担う妻になんの労いの言葉もなく、子供達とたまに戯れるだけで好かれて…わたしはベビーシッター?家政婦?もうイヤ!となってしまうSさんの気持ち、わかります。

しかし、ある日パパが交通事故に遭った

そんなある日、Sさんのご主人は出張から帰るはずの時刻になっても帰りませんでした。会社から入った連絡が「帰宅途中に車にはねられ、救急車で搬送された」ということ…。気が動転して、娘2人を実家の母親に預け、急いで病院へ向かったそうです。

病院に着くなり、Sさんは医師から説明を受けたそうです。

「CTを撮った結果、頭蓋骨を骨折しています。脳内出血が見られ、意識レベルも低下していて危険な状態です。出血が止まってからは、周囲の脳が圧迫されることで頭痛や吐き気に襲われることが予想されますが…まずは“命”を守る処置を行っていきます」

パパが、いなくなるかもしれない。

病室で横たわる夫を、Sさんは見つめました。いつも通りに元気にただいまと言って笑ってくれないだろうか。こんなのは嘘だよ、と言って起き上がってきてくれないだろうか。

事故に遭った日から毎日、Sさんは娘さんが幼稚園や学校に行っている間、病院に通いました。意識が戻ったのは事故から3日後のこと。それでもまだ、ご主人は話をできる様子ではなく、目を開けて、Sさんの問いかけに対して「ウン」と頷くようなまばたきを見せてくれるだけだったそうです。

“父のいない毎日”を味わい、気付いたこと

父のいない毎日に慣れていたはずのSさんと娘さん達。でも、事故前と後では様子が大きく違っていました。“この日になったら、パパが出張から帰ってくる”という家族の楽しみが失われてしまったのです。

「パパはいつ帰ってくるの?」
「パパ、どうなっちゃうの?」

子供の前で取り乱すことがないようにと頭では考えていたものの、毎日続くお子さんからの問いかけに、

「こっちが聞きたいよ。これから、どうなっちゃうの…?」

と泣き崩れてしまったことがあったといいます。お子さんにとっても、Sさんにとっても、“たまにしか帰らないパパ”はとても貴重で大切で、かけがえのない存在でした。確かに、家事も育児も協力体制が万全だったわけではありません。でも、

“パパがいる”

ただそれだけで、毎日頑張って来れていたんだということを、このとき初めて気付いたのです。大切な人だということを、わかっているつもりで理解できていなかったのだと事故によって思い知らされることになったのです。

事故から2週間が経つと、頭痛と吐き気と戦いながらもご主人は会話ができるまで回復してきました。

「事故後のこと、覚えていないんだ。でも、お前がいっぱい泣いていたのは、見えていたし覚えている」

横たわる自分の横で、涙を流し続ける妻の姿をご主人は見ていました。そして、Sさんがこれまでずっと聞きたかった感謝の言葉は、病室でご主人から発せられました。

「迷惑かけてごめん。本当にありがとう」

そんなこと今更もういいから、頼むから元気になってよ…と、Sさんはご主人に言ったそうです。

幸い今のとこと後遺症もなく、無事に退院を果たしたSさんのご主人。

「おかえり。パパがウザいなんて、もう言わないよ」

Sさんは前向きにこうおっしゃいました。

「お互いの大切さを分かり合うことが出来て、より一層理想の家庭に近付けた気がしています。笑い話にはできないけれど、事故を乗り越えて我が家は皆、より深い絆で結ばれなおしたと思っています」

いつも母親ばかり我慢して苦労して、動き回って…妊娠、出産そして育児、すべて母親の負担が大きく“父親って楽しててズルイ”と思うこと、ありませんか?毎日のイライラや溜まった不満をご主人へ悪口でぶつけてしまったことのあるママさん、きっとたくさんいることと思います。

事故がなくても“大切な人を改めて、大切だということ”に気付きたかった、というSさん。何気ない毎日、当たり前の日常を彩る家族ひとり一人に、どんなときも感謝と愛情を持っていたいですね。

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Spotlight編集部 コンテンツハートKIE このユーザーの他の記事を見る

代表を務めるのは元船舶料理士、フリーライターとして活動し6年目になるKIE。仕事、育児、家庭、家事…”なにも諦めない生き方”の実現を目指し、やる気に溢れたママさん達とライター集団を結成。心にそっと寄り添う、日常に彩りを添える記事の執筆を目指し活動しています。

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