寝ても冷めてもスマホ。まるで恋人を思うかのようにいつもスマホに触れていないと気が済まず、スマホ無しの生活は考えられないといういわば「スマホ依存症」の人が増えていることはみなさんももうご存知ですよね。

前回も、あまりに好きすぎて(!)スマホと結婚してしまったアメリカ人をご紹介しました。

気になって眠れない…

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寝る時もスマホと添い寝しているという人も少なくない今の時代、更に依存症な人が存在しました。イギリスのウエストミッドランドに住む27歳のサラ・ジェーン・ウィドーソンさんは極度の「nomophobia」(ノモフォビア)なのです。

ノモフォビアとは、No Mobile Phobia「携帯電話がないということへの恐怖症」を意味しており、イギリスでは別名「スマホ奴隷」とも呼ばれています。2012年頃からこのノモフォビアに「感染」しているイギリス人が急増しているそうで、サラさんもその一人と言えるでしょう。

バッテリーが急に切れると極度の不安障害を起こす

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サラさんのノモフォビアの度合いは酷く、バッテリーが突然切れたり急に圏外になったりすると呼吸が乱れ、不安ではち切れそうになるのだとか。そしてパニック障害に似た症状を起こすそうで、脈拍数は上昇し心臓は早打ち、汗をかいて震えがくるというのだから半端ないレベルだというのがわかります。

しかも、バッテリーが60%を切っていると家から出たくないという気持ちになるのだそう。「もし、充電が切れたら…」という不安に駆られてしまうのでしょう。「だって、今の時代スマホで全てができるわけでしょう?メールのチェックも買い物も全部。ないと不便過ぎて考えられないわ」というサラさん。

子供が生まれてから症状が酷くなった

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サラさんの場合、2年前に子供が生まれてからますますノモフォビアになったそう。「万が一のことがあって、誰かが私に連絡しようとしても繋がらなかったらどうしよう」というネガティブ思考が常に頭の中にあるようです。

しかもサラさんは、この極度な依存症は幼少時代のトラウマと関連しているのではと言います。まだ携帯電話が普及される前、サラさんが子供の頃見知らぬ誰かに後を着けられた経験があるのだとか。今、スマホがある時代はすぐに誰かに連絡ができるのですが当時はただ逃げることしかできなかった上に、警察に通報しても犯人は見つからなかったそう。

「誰にも連絡ができず怖い」という恐怖感がトラウマとなってサラさんの心にあるために、出産後、子供を守る立場の母になってからは子供のことを思うと余計にそのトラウマがよぎるのだと話しました。

10代の頃、初めてスマホを手にした時のサラさんの安堵感は相当なものだったとか。「スマホがあればいつでもどこでも誰にでも連絡できるし、孤独にならずに済むわ。」そういうサラさんは、充電ケーブルを肌身離さず手元に置き車の中にも予備が。特にiPhoneはバッテリーがすぐに減ってしまうので常にドキドキしながら充電しているんだそう。

しかも「万が一」という最悪のケースをいつも想像してしまう不安症のサラさんは、iPhoneが使えなくなった時のために、スマホも持っているのだとか。そしていつも圏外エリアを避けなければいけないと言います。

「圏外って出ただけでパニック障害になるの。誰かから電話がかかってくるという時に圏外にいると、もう不安で不安でしょうがないからすぐに繋がる場所へ移動するわ。」誰でもそうだと思いますが、サラさんの場合はそのレベルが半端ないのです。

その日によって電波の調子が悪いだけで、もう家から一歩も出ずにじっとしているというのはよほどのこと。「だって、万が一誰かが私に緊急の連絡をしたくても電波が悪いと繋がらないじゃない。大げさだって思われるだろうけど、24時間スマホと一緒にいるわ。」

トイレに行く時ももちろん手放しません。そしてバッグに入れることすら躊躇うサラさん。「万が一バッグを盗まれたりしたら困るでしょう?だからブラジャーの中に入れてるの。」時々、スマホの熱で火傷をしたという人もいるので注意をする必要があるのですが、きっとサラさんにとってはスマホを失くすということが最も恐ろしいことなのでしょう。

「きっと本当は全く必要ないものなのかもね」

ほとんどの人がスマホに頼っているという時代が時代だけに、「必要不可欠なもの」と思い込んでいる人も多いスマホ。サラさんもどうしてここまでノモフォビアなのかはわからないそうですが、幼少期のトラウマや大人になって数回経験した「誰かと連絡が付かなかった」ということが不安材料になっているのだろうと言います。

「でも、本当はスマホなんて全く必要ないものなのかもね」そう語るサラさん。そうそう、一昔は携帯電話なんてなかったのですから。依存しすぎる人が多いばかりにそんな文化や社会ができあがってしまっていますが、本当はなくても今でも十分生活していけるものの一つなのかも知れませんね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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