死は突然やってくる…誰にも予期できない

生と死は隣り合わせで、余命を言い渡されている人ですら“その日”がいつかなんてわからない。そんな状況で遺される家族の為に何が出来るだろう。

これは海外でシェアされ続けている親子愛のお話です。

僕が8歳の時、パパは突然いなくなった

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少年が8歳の時、父親は27歳という若さでこの世を去りました。末期ガンだったのです。しかし父親は息子を悲しませるまいとして、病状が深刻であることや余命が短いことは言わなかったそうです。あえて翌年の旅行の話をして少年を楽しませてくれたといいます。まだ訪れたことのない地で釣りをしたり冒険しようと夢を描いていました。翌年はとっても楽しい年になるはずだったんです。
父親は知っていたんです、来年どころか来月にはこの世にいないことを。何も知らない少年には父親の死は突然過ぎたのです。

その日病院へ行くと、そこには動かない冷たくなった父親の姿があったそうです。
母親は泣き崩れました。彼女は希望を持っていたのです。少しの望みを捨てていなかったのです。少年も泣きました。ショックだったのです。裏切られた気持ちだったといいます。いっぱい約束したじゃないか…怒りで狂ったように叫びました。

“もっと早くに死んでいれば悲しくなかった”

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少年は当時の気持ちをこう綴っています。
“8歳の僕に、父親を失くすには早過ぎた。もっともっと前に死んでいたら、思い出なんか無くて、失う痛みもなかったのに。でもこれまでの僕の人生の中には父さんがいた。大きな存在の父さんがいたんだ。
厳しくも温かい父さん。厳しく叱るけど冗談で和ませてくれる。寝る前にはおでこにキスをしてくれる。自分の応援しているフットボールチームを僕にも応援するよう強制してくる。ママより物知り。それが僕の会いたい父さんだ。”

父が遺した愛の証

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悲しみに打ちひしがれる少年の前に、脇に箱を抱えた1人の看護師が現れました。彼女はその箱を少年に差し出したのです。『お父さんからよ』と言葉を添えて。
そして彼女は更に続けました『お父さんが亡くなったら息子であるあなたに渡すようにと預かっていたの。お父さんは亡くなる1週間前からずっとこれを書いて過ごしていたのよ。心を強くもってね。』と彼女は少年を優しく抱き締めました。
箱を開けると、そこには沢山の封筒が入っていました。宛名を書く箇所にそれぞれ何やら文字が書かれていました。そして箱の外にあった1通を手に取ると封筒にはこう書かれていました。

『父さんが死んでしまった時』

“息子へ

おまえがこれを読んでいるということは、父さんはもうこの世にはいないんだね。すまない…父さんは先が短いことをおまえには隠していたんだ。
父さんに起きていることを言いたくなかった。おまえが悲しんで泣くのを見たくなかったんだ。あぁ、そうだ、勝手だよな。さいごの自分勝手を許してくれ。

父さんにはまだまだおまえに教えていないことが沢山ある。つまらない事でもなんでもだ。だから手紙を書いたんだ。その時が来るまで絶対に中を見てはいけないぞ!いいか?これは約束だ。

愛しているよ。母さんのこと、頼んだぞ。これからはおまえがこの家の主だ。
愛を込めて。父さんより。

追伸:母さんには手紙を書いていないんだ。でも母さんはわかってくれるさ。”

出典 https://byrslf.co

(上記引用先より筆者が翻訳)

父親の字は汚くて、少年は涙が止まったといいます。かろうじて読めるほどの汚い字で父さんは笑わせてくれたと。いつもこうだった。辛いときはジョークで和ませてくれる。これが父さんなんだと。

それからは父親からの手紙が詰まった箱が、少年の宝物になったのです。母親にさえ絶対に中身を見てはいけないと言い、人生の節目節目に読むように書かれた手紙を大切にしまっておいたそうです。その後次の手紙を読むことになったのは7年後だったそうです。

初めての母親とのケンカ

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少年が15歳の時でした。思春期の少年は母親とケンカになり、初めて母親にぶたれたのです。ヒリヒリと痛む頬を手で押さえながら、父親の手紙を思い出したのです。
“母さんとこれまでにないケンカをした時”そう書かれた封筒があったことを。

手紙が詰まった箱を7年ぶりに開けると、そこには読むのを忘れていた手紙もありました。“ファーストキスを終えた時”というもの。様々なシーンを想像して、父さんは息子に言葉を残していたんですね。素敵!
そして探していたタイムリーな手紙を見つけ読んでみました。

『母さんとこれまでにないケンカをした時』

“まず、母さんに謝りなさい。

何が原因なのか、どっちが正しいのかはわからないけど、父さんは母さんのことをよくわかっている。誠実に謝ることが1番の解決策だ。
なぁ、彼女はおまえのお母さんなんだよ?母さんはこの世の何よりもずっとおまえのことを愛しているんだ。女性が出産するところを見たことある?これ以上の愛の証が必要か?
さぁ謝るんだ。そうすれば母さんは必ず許してくれる。
愛を込めて。父さんより”

出典 https://byrslf.co

(上記引用先より筆者が翻訳)

“父さんには文才があるわけではない。ただの銀行員だった。でも父さんの文章には心を突き動かすものがあった”手紙を握り締めたまま少年は母親の部屋へと走りました。ドアを開けると少年の目からは涙が溢れ、また「どうしたの?」と振り向いた母親も泣いていました。
ただただ静かに2人は抱きしめ合ったそうです。

こうして父親は死後もは息子の人生に寄り添い、息子を支え続けたのです。
それからしばらくして、少年さんは『童貞を卒業した時』を開封するときがきました。そこには“おめでとう!大丈夫。初めは誰でもそんなものだ。だんだん良くなってくるもんだ”という男親ならではの祝福の言葉が綴られていたそうです。

父さんは死んでしまったけど、ずっとそばにいてくれているような気がした

悲しい時、嬉しい時、困難な時、いつも父親の手紙で少年は励まされ、笑顔になれ、強くなれたのです。その後もまた『結婚した時』で深く感動し、最も『父親になる時』で涙を流したといいます。

『父親になる時』

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“息子よ、真実の愛とは何かを知ることになるだろう。女性を愛することもそうだけれど、そこにいる小さな命へももっと何か特別な愛を感じるようになるはずだ。赤ちゃんが男の子か女の子かどちらかは知らないけれど、どちらでもいい。
子どもとの時間を大いに楽しむんだ。素晴らしい時間なんだよ。時間は驚くほど速く過ぎていく。一瞬一瞬を大切にするんだ。もう二度とは戻らない時間だからね。オムツを替えて、お風呂に入れて、子どもがいつでも頼れる存在になるんだ。おまえなら必ず素晴らしい父親になるはずさ。父さんみたいにね!”

出典 https://byrslf.co

(上記引用先より筆者が翻訳)

そして最も封を開けるのをためらった手紙が『母さんが死んだ時』だったそうで、震える手で封を開けるとたった一言だけ書かれていたそうです。

“母さんはまた父さんのものだ”

悲しいのに無理矢理笑顔を作る父さんの顔が目に浮かびました。8歳の時に天国へ旅立ってしまった父親は、いつの時も息子にメッセージを届けてきました。最後の1通は『いよいよおまえに最期の時が来たら』というものだそう。

子育てのこととなると、母親ばかりがスポットを当てられることが多いですが、父親も同じように我が子を想い、心配し、愛しているんですね。
子どもが小さいうちは特に、死んでも死に切れない思いでいっぱいでしょう。子どもからしても、この少年のように“失うには早すぎる”ものです。私自身は、20代で突然父を亡くしましたが、20代であってもまだまだ教えて欲しいことは山ほどありました。ことあるごとに、父がいたらなんて言っただろう、どんな反応をしただろう…と考えます。
この父親のように手紙を遺して人生を導く、愛を伝え続けることはとっても素敵だなぁと感じました。
たとえこのように手紙を遺されていないとしても、亡くなった大切な人は残された私たちの心の中や記憶に生き続けています。私たちの存在もまた、亡くなった愛する人の中に残っているのだと考えると素敵ですね。

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海外かぶれ✈︎のコテコテ大阪人ライターです。まだ日本では伝えられていないような海外ニュースを中心に、育児ネタ、雑学ネタを記事にしたいと思います。多くの人に感動を、そして様々な問題を考えるキッカケを与えていきたいと考えています。やんちゃな2児の育児に奮闘する傍ら、執筆活動を頑張っています★よろしくお願いします!

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