開票前に当選!?意外と知らない選挙の仕組み

みんなが普段疑問に思っていることを編集部が調査・解決するコーナー「素朴なギモン」。今回は“選挙の豆知識”をご紹介します。

7月10日に投開票される参議院議員選挙。今回から国政選挙で初めて選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことや、先日渋谷駅で行われた「選挙フェス」に多くの人々が集まるなど、例年以上に注目されていますよね。

さて、皆さんはそんな選挙の仕組みで不思議に思ったことはありませんか?

選挙の時期になると、たびたび挙がるこのようなギモン。実際のところはどうなのか、選挙に関する素朴なギモンもあわせて東京都選挙管理委員会事務局に問い合わせてみました。

ギモン① どうして開票前に当選確実になるの?

選挙管理委員会事務局:実はこれ、選挙管理委員会では全く関知していません。多くはテレビ局や新聞各社が行っている「出口調査」(投票所出口で投票をした人に直接投票行動を尋ねる調査)による判断でしょう。選挙のシーズンになると、当選確実の報道をご覧になった有権者の方から「開票したばかりなのにどうして当選確実なんだ!」というお電話を頂くこともしばしば…。

マスコミによる調査でしかないので、当然ハズれることも少なくありません。“確実”とはいっても、鵜呑みにできない情報ではありますね。

ギモン② 当選者よりも票数が多いのに落選する人がいるのはなぜ?

選挙管理委員会事務局:比例区の参院選では、まず政党の得票と個人の得票の合計によって、政党ごとの当選人数が配分されます。そこから各政党の中で個人名での得票が多い順に当選するという方式をとっているためです。(2001年から導入された「非拘束名簿式」)

したがって、いくら個人での得票数が多くても、所属する政党全体の得票数が少なければ落選してしまうのです。反対に、政党全体の得票さえ多ければ個人得票が少なくても当選できることになります。

ギモン③ もしも得票数が同じだった場合、どうやって決める?

選挙管理委員会事務局:得票数が同じだったからといって、もう1度投票をやりなおすということはありません。公選法に「当選人を定めるに当り得票数が同じであるときは、選挙会において、選挙長がくじで定める」とあるとおり、実は「くじ引き」で決められるんです。(公職選挙法 第95条第2項を参照)

国政選挙ではまずありませんが、地方の議員選挙などではときどき見られることなんですよ。

ギモン④ 候補者の名前を連呼する選挙カー。何か意味があるの?

選挙管理委員会事務局:基本的に連呼行為は公選法で禁止されていますが、走行中の選挙カーでは例外として認められているんです。反対に、演説などの選挙運動は停車中にのみ認められています。(公職選挙法 第140条の2、第141条の3を参照)

「うるさい」等の声もありますが、認知につながるのも事実かもしれません。

正しい知識を持って選挙に行こう!

今回の素朴なギモンの答えをまとめると…

・「当選確実」はマスコミの独自の出口調査によるものなので、実際は“確実”ではない
・所属政党の得票数によっては、個人の得票数が多くても落選してしまうこともある

得票数が同じだった場合は「くじ引き」によって決められる
・知名度を高める「候補者名の連呼」は、規定により走行中の選挙カーのみ可能


と、なります。中には意外な答えもあったのではないでしょうか?理解が深まると、自分の一票の重要さをより感じますね。

「普段はなかなか選挙に行かない…」という人も、この機会に選挙についてじっくり考えてみてはいかがでしょうか。

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